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RATのポット交換

PROCOの定番ディストーションペダルRAT Ⅱの音が安定しないと修理依頼を受けたのでそのことについて。

預かってさわってみたところ、つまみを動かすとガリがひどく所々で無音になる箇所も。
ポット(内部の可変抵抗器)の劣化かなぁ。。

分解して中を見ると、、、

CTS社製のポットが使われてた。
CTSのポットは結構優秀なので接点復活剤で洗浄すればとりあえずは大丈夫そうだけど、一度不具合が出たポットはなんだかんだその後も不具合が出ることも多いので、依頼主と相談の上今回は安心感をとって交換することに。

個人的にもポットは消耗品だと思っているので、楽器を道具として使うプレイヤーの人には気になったら交換することをおすすめしてる。

話はそれるけどこのポット、R1379625って刻印があるけど、実はコレ色んな情報が。。
最初のR137ってのがCTS社製を表すファクトリーコード、その後の96ってのが製造年の下二桁。
この場合は1996年ってこと。
最後の25ってのがその年の25週目に製造されたってことを表してる。
CTSって楽器のパーツとしてよく使われてるから、これを知っとくと使われてる楽器の製造年がなんとな~くわかったりするので知っとくと便利。


話は戻って、、
パーツを取り外して計測したら3つとも100KΩのAカーブのポットということが判明。
一応心配だったからネットで回路図探して確認。
こういうときは「製品名+Schematic」で検索するといろいろ出てくるね。
今回はRat Schematicでグーグル画像検索。

出てきた回路図のポットを表す部分が

これだったので間違いないでしょう。


で、まずは純正同様、基板直付けタイプのCTS 100k Aカーブのものを探したんだけど見つからず。。。
基板直付けじゃなくても一手間加えると取り付けできるのでそれも含めて探してみたんだけど、そもそもCTSの100KのAカーブ自体が一般的じゃないようで見つからず。。。

ということで互換品を探してたらギャレットオーディオのオリジナル商品でちょうどいいのを発見。



良さそうだったのでこれを使うことに。

ギャレットオーディオのさんいつもお世話になてます。。


注文後すぐに商品が届いたのでいざ作業に。

まずはついてるポットを外す!

いろんな方法があるけど個人的にはハンダ吸い取り線ってのを使うことが多いかな。

取れたら、、この汚いヤニを、、

こういうクリーナーを染み込ませたウェスで基板を拭いて、、

きれいに!
新しく取り付けるポットがちょっと大きかったので穴をちょっと広げて、、

で、そこにいい感じに曲げた新しいポットを

装着!

※めちゃくちゃ恥ずかしながら間違って基板の反対側に取り付けてしまった。。。
右上に見切ってるポットは実はハンダ付けまでしてしまってる。。。。

気を取り直して正しい向きで取り付け。


いい感じ。

で、

ジャック部分も陥没してるし、依頼主はBOSS系のDCケーブルつかてるとのことだったので相談の上2.1Φのよくあるジャックに交換!

使いやすくなったと思います👍

このRATⅡ、めちゃくちゃ生産量多かったし流石に値上がりしないだろうって言われてたけどなんだかんだ最近相場が。
しっかり治ったはずなので末永く使っていただけたらと思います!

記事を読んでギターの悩みが解消されてもらえればそれだけで最高に嬉しいですが、サポートしてもらえるとそりゃあ当たり前にめちゃくちゃ嬉しいですしモチベーションが爆上がりする現金な人間です笑