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生きていく  ~8歩芽~

あれだけ泣き続けていた毎日だったが、
私は栗城さんの映像をみて前を向くことに決めた。
雪山を苦しげに登っていく映像だった。
何かに挑戦するって、すばらしいな。
って思ったのかもしれない。
よく覚えてはいないが、
きちんと生きていくことにした。

だったら、やりたいことをやろう。
と決めた。
私は社会復帰のために5つのことに取り組んだ。

まず、皮膚科に行って耳に穴をあけた。
ずっとピアスをしたかった。

次に、両親の了解を得て、犬を飼った。
将来、アメリカで暮らすことを考えると、犬は買えない。
私たちが渡米したら、両親に引き取ってもらうよう承諾してもらった。
夫も、両親も、私が元気になるのなら。
と私の願いを受け入れてくれた。
私は、保健所で死を待つ犬を一匹でも救いたい。と思った。
ペットショップの犬に疑問を持っていた。
売れない犬たちの運命。
その時代の人気の犬がどのように生まれ、売られているのか。
そして無責任な人間によって捨てられる犬たち。
ネットで検索し、八雲の保健所の犬を飼うことに決めた。
車で片道3時間。
八雲の保健所には、捨てられた生後3ヶ月の犬が2匹いた。
話を聞くと兄弟で数匹捨てられていたそうだ。
引き取りてがなく残った2匹の兄弟犬が保健所で保護されていた。
私には選べないと思った。
両方引き取りたくなると思い、
保健所の方に、選んでもらうようお願いした。
室蘭に帰る車の中で、その犬は、何度か吐き、
家についても2日間食べることを拒否していたが
3日目ようやく食事をとり尻尾をふってくれた。
その犬にロッキーと名付け、我が家の一員になった。

3つめ。
仕事をはじめた。

4つめ。
子どもについて他の選択肢も考えてみることにした。
ひとつは、里親制度。
世のなかは、家庭環境に恵まれない子どもたちがいる。
その子たちを、一時的に預かる里親制度。
児童相談所に行って、実際に話を聞いてみた。
収入のこと、研修のこと、登録のこと。
子どもは欲しかったが、
私が子どもを育てることができるか不安だった。
他にも、いろいろ調べてみた・・・答えは出なかった。
というより、出せなかった。


5つめ。
勝間和代さんのオフ会に参加することを決めた。
室蘭から高速バスで2時間かかるが、私は札幌に向かった。

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