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バランス・スコアカード

バランス・スコアカードとはビジョンと戦略を実現するために財務、顧客、業務プロセスなどの視点から戦略マップを作成してKPIを設定し、実施を管理する経営手法のことをいいます。戦略的目標管理制度と呼ばれることもあり、業務評価だけでなく、戦略を現場レベルで組織内に共有し、実行させるマネジメントシステムでもあります。

企業のビジョン、戦略は、一般的に毎年、期首に経営計画(戦略)として発表されますが、社員のほとんどが意識されずに終わっていることが少なくありません。
バランス・スコアカードは、多面的な業績評価ツールであるとともに、ビジョンと戦略を具体的なアクションへと落とし込み、社員の戦略実行力を向上させるマネジメントツールです。
一般に「目標管理」と呼ばれているMBO(Management By Objectives and self-control)は、正しくはマネジメントの考え方です。発表された経営計画(戦略)を部門毎の目標を設定し、その部門の目標を、さらに個人毎の目標までに落とし込んで実行するマネジメント手法です。バランススコアカードは、その「成果」を「売上高」だけでなく、「人材育成」「業務改善」「顧客評価」の基準があるということを示し、経営資源を構成するヒト・モノ・カネの動機付けとバランスで考えるべきといっています。

経営を分析するとき、売上高や経常利益など財務指標だけに偏った評価をしがちです。が、顧客や人材など非財務評価を加えて多角的な指標でバランスを取った管理が必要です。

「財務の視点」、「顧客の視点」、「業務プロセスの視点」、「学習と成長の視点」という4つの視点から構成され、 これらの視点から業績評価基準を設定することにより、短期的利益と長期的発展のバランス、全社目標と部門目標のバランス、 あるいは株主・顧客・従業員などの利害関係者間のバランスを維持しながら企業変革を推進することが必要です。

■4つの視点 ①財務の視点

BSCの最上位にある概念が財務の視点です。
簡単に説明すると、売上高利益額など企業が目標とする数字目標です。
これは従来のモニタリングシステムにおいても備えていたものです。

■4つの視点 ②顧客の視点

2つは顧客の視点です。
①の財務目標を達成するために、顧客の目線からの企業評価を目標とすることを目的としています。たとえば、顧客満足度点数顧客内シェアなどがこれに該当します。

■4つの視点 ③業務プロセスの視点

3つ目は業務プロセスの視点です。
①、②を高めるためにどういった業務プロセスを高めるかといった観点から目標設定することになります。
たとえば、納期遵守率顧客訪問回数新製品開発件数といったものがここに該当します。

■4つの視点 ④学習と成長の視点

最後は学習と成長の視点です。
これは主に企業として、およびその従業員をどのように成長させるか、という観点から目標設定することです。
たとえば、IT化率管理職英語習得率といったものがここに当てはまります。


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