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サークル「じぶん綴り方」今月のお題・“今の私に聴かせたい一曲”

参加しているサークル「じぶん綴り方」の、毎月のお題に関する記事の投稿。毎月、来月こそは、早めにやるぞ、と思いながら今回も29日投稿。
なお、サークル「じぶん綴り方」については、リンクを御確認ください。
そして、毎月2つ出されるお題の1つが、“今の私に聴かせたい一曲”です。それについての記事となります。サークルに参加していない方がこの記事にふれられたときのために、このコメントを冒頭においておきました。

いい訳めいた前置き

今、聴かせたい一曲、というのは、意外とむずかしい質問だと思いました。

今、聴きたい一曲、とか、今、歌いたい(演奏したい)一曲とは微妙に違うと思うのです。
自分が主体的に聴きたい、歌いたい、ではなく、自分を客体としてみて、客観的にみて、そんな自分に与えたい一曲。

さすが、「じぶん綴り方」の出すテーマなんだなー、と言えるかもしれません。

そんなわけで、これは締切りまで悩むな、と、「じぶん綴り方」の別のお題で、これは、月末までかかるぞ、とつぶやいていた次第です(ここの段落は、サークルの方しかわからないですね)。

候補だった一曲にちょっと言及

そんな中、先週の土曜日までは、「“自分が満足できる程度の出来ばえ”で歌う、「耳に残るは君の歌声」」と、ここに投稿しようと思っていました。

「耳に残るは君の歌声」は、ビゼー作曲のオペラ「真珠採り」のアリアです。どんな曲かわからないと面白くないと思うので、数ある Youtube の名だたるオペラ歌手が歌うそのひとつを、リンクしておきます。

これが候補だった理由は…

私の note のマガジン「単なる楽しみ“歌系”から自分観察」にいずれ詳細は投稿すると思いますが、ちょうど、このマガジンの最新の記事で、合唱からはじまった“歌系の趣味”で、クラッシックの歌曲に手をだしてしまったことを書いています。時間的にはこの記事の続きにあたるのですが、ふとしたきっかけで、自分の実力も考えずに、「歌ってみたい」と思うアリアに出会い、その発表の場をいただきました。しかし、本番2か月前にわずらった、軽い風邪は、気管支炎を起こし、その後半年ほど、まともに声がでない状況でした。そのため、自分として満足できる(一定のレベルを求めていません。練習が十分に活かされた程度)結果を、はじめて、歌ってみたいと思って取り組んだ一曲なのに、実現できていないのです。

では、私に聴かせたいではなく、それを歌ってみたい、ではないのか、という疑問があるかもしれません。でも、これは今回のお題で気づいたのですが、それは、自分が歌ってみたい曲は、自分なりの解釈の歌唱をきいてみたい、自分に聴かせたい歌ではないか? そこに、ポイントがあるのでは? ということです。

今回のお題の発表からこのテーマを考えてみて、“歌系の趣味”で、何を歌うのか。それは、自分に聴かせたいという気持ちがあり、だから、ベストをつくしたそれを達成したいと思うのかな、と、最近思っています。

そんなわけで、実は、下書きを3度ほどしていました。でも、思い入れが強いことと、関連するエピソードがたくさんあるのでとんでもない長文になってしまい、当初の予想とおり、期限ぎりぎりになっても、投稿できずにいた、という感じです。

でも、日曜日に行った演奏会で聴かせたい曲を聴いてしまった

そんな中、6月26日、ある合唱団の演奏会の鑑賞にいってきました。

この合唱団は、3月に綴った、「“歌系の趣味”のスタート…合唱との出会いその③」で紹介している、「リヒトクライス演奏会」の中核となっている団体・「混声合唱団コーロ・ソフィア」です。

指揮、指導をされている鈴木茂明氏が、ドイツリートの専門家であり、故髙田三郎氏の愛弟子ということもあって、そういう方面の作品を中心に活動している合唱団です。26日の演奏会は、2020年に予定していたものの、コロナ禍で延期となり、ようやく今回実現できた、というそれでした。

さて、ようやく、サークルのお題である“今の私に聴かせたい一曲”の答えを書きます。

「アッシジの聖フランシスコによる平和の祈り」(作詞・作曲髙田三郎)

上記のコーロ・ソフィアの演奏会は、フォーレ作品と、この団体の定番であるブラームスの作品によるステージ構成でした。ですから、それを十分に堪能させていただいて、終演。
そして、最後に大曲をもってくることが多いので(今回も、フォレレクでした)、アンコールがないこともある合唱団なのですが、今回は、比較的早く(よくある、長い長い拍手とカーテンコールの果てに、ということではない、という意味です)、アンコール演奏になりました。

そこで歌われたのが、この日本語の曲だったのです。アンコールがあるとわかったとき、何を歌うのだろう。ドイツ歌曲からだろうな…と思っていたら…

演奏会で、感極まって、泣きそうになった経験はなんどもありますが、上をむいて、目をとじて、目の隙間からもれだした経験ははじめてでした。

そこで、「あ、今、私が一番聴くべきだったのは、この歌だ」と感じました。それって、聴くべきだったって、すなわち、自分を客観的に客体としてみて、そんな自分に聴かせたい一曲。まさに、このお題の答えじゃないか、と、その後気づいた次第です。

この一曲にまつわる思い出とか、体験は、たくさんあります。それだけでも、数回、noteの記事にできるかも…。
でも、ここは、今回のお題の趣旨とはちがいますので、別の機会にするとして、ここでは、とにかく、この曲を選びました、という投稿にとどめます。

そういう、思い出や体験からの思い入れだけではないことはちょっとふれておきます。
不安の多い世の中。ウクライナ情勢を含めた不安定な世界。その中で、主体的に、他者との関係を維持しつつ、自分の意志で生きることが、大切なのかもしれない。最近とくに強く思うそんなことの支えになる一曲でもあると思っています。のぞませてください、愛されることもよりも、愛することを!

残念ながら、公開されている youtube動画などで、コーロ・ソフィアや、リヒトクライス演奏会で歌うこの一曲はありません。でも、ほとんどの方がしらない一曲だと思いますから、どんな歌なのかをしていただくために、他団体が歌っているそれはみつけたので、リンクをおいておきます。

演奏は、エリザベト シンガーズ & 松原千振氏
「アッシジの聖フランシスコによる平和の祈り」


トップの画像は、みんなのフォトギャラリーで、「平和」と「祈り」で検索して出てきたなかから、イメージに近いものを選んで掲載さていただきました。提供者に感謝申し上げます。

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