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改めて、歌系趣味から生き方を考える、その沿革

このマガジンの初期では、歌を歌う恐怖のお話が軸でした。
そして、それは、お父さんに褒められたい、いや、ダメ出しされたくない。
人の評価を気にしすぎることで、萎縮してしまった。長々書いていましたが、まとめると、そんなところでしょう。

そして、それを克服するお話に。
恐怖だけど、嫌いではない。いや、スキ。だから、まずは、大勢の中で埋もれて歌っていられるから、と、合唱にハマって、楽しみを見つけた。しかし、若い男性は、平均的市民合唱団では特別天然記念物クラス。そして、合唱曲によってはソロを伴うものがあるので、希少な男性として、1人で歌うのが怖いから合唱だったのに、1人で歌わなければならなくなった。そして、克服に立ち向かうことになった、という展開でした。

そして、歌系趣味から生き方を考えるきっかけになった、合唱との出会いを少々、その中で、ただひたむきに、全身全霊で作品を作られていた、故高田三郎先生の作品にハマり、そのお弟子さんの姿勢をみて、影響を受けていった(この辺の記事)

そんなところで、沿革シリーズは、区切りになっていました。


でも、そういえば、克服の話はどうなったの?
実は最近、まだ、全く克服できていないな、と、思い知らされることに立て続けに出会いまして、改めて、沿革に沿ってもう一度整理してみようと思った次第です。

合唱から”歌系の趣味”として、声楽が加わる

声楽レッスン、という表現が正しいのかわかりませんが、いわゆるクラッシック系の歌曲とか、そういうものを歌う練習を指しています。

あくまでも合唱のための発声法だったところ‥

合唱のために、発声法などに関心を持ち、喉の不調をきっかけに通っていた、発声クリニックという講座から、個人レッスンを受けるようになりました。全くそういうものには関心がなかったのですが、発声クリニック講座の仲間の立案で、最初は、グループレッスンを受けよう、という話になり、それに乗っただけ、でした。

しかし、そのメンバーの生活形態はあまりにも異なっていたので、日程調整は当初から困難を極めました。そんなわけで、だんだん個人レッスンに切り替わっていった、というのが、私が個人レッスンを受けるようになったきっかけです。

以前にも書きましたが、私は、歌の練習より、発声のレッスンそのものが実に楽しく感じました。だから、お決まりの音形を繰り返し歌うだけでも、そこで感じる変化とか、発見が楽しくて、それだけで十分。ですから、このジャンルの初歩の初歩、イタリア歌曲を歌ってみたい、なんてことは、ひとつも考えていませんでした。

しかし‥

まさかの発表会参加へ

何年目だったか。レッスン生の発表会があるので、それを目指してやってみない?と、当時ご指導いただいていた鈴木茂明先生から提案されたのでした。

でも。

私はもともと1人で歌うことが怖いから、合唱にハマったのだし。そんな自分ができるのか。さらに、歌の練習をしなくても、発声の練習だけで、十分満足しているし。

とはいえ、ここは、提案されると断るのが苦手な性格から、参加させていただきます、と、答えてしまったのでした。

過去にも書きましたが、山奥にこもって、自己満足の修行をして、自分を追求する。そんな、馬鹿げたことはありません。人は、自分の深部にも、そして、他者とも繋がってこそ。これをここに当てはめると、(しかも所詮趣味レベルの)発声を極めて自己満足するのは、山奥で自己流の修行をしているのと変わらない。それを活用して、歌として他者と関係性を持ってこそじゃない?

そんな発想が生まれたのも、この時です。
しかも、合唱団という保護膜に保護されず、そのまま自分を曝け出す、ソロでこそ。

2016年5月5日。そんな発表会に出させていただきました。

今、自分がその歌を聞いても、ヘッタクソだなーー。というレベルです。でも、初めての挑戦。そして、練習で取り組んだことは、一応こなせたという実感がありました。

あ、ソロで歌曲を歌うのは、なんと楽なんだろう。
終わった瞬間の正直な感想でした。

1人で歌って、初満足(自己評価)。でも、それは克服なのか

もはや、ダメ出しを恐れた父は他界しています。ダメ出しされることを気にする必要はありません。
群馬在住で、東京の発表会だったので、知り合いもいない。
合唱のソロと違って、失敗しても、誰にも迷惑はかからない。

そんな楽な環境だと、のびのび歌えるな。恐怖はなく、結構冒険もできるし。

そう思ったことは、鮮明に覚えています。

でも、これって、子供の頃からの恐怖を克服したのでしょうか。

いや、全くしていない。と、最近になって、特に思うのでした。(続く)


トップの写真は、その発表会の歌っているシーンのそれです。
そして、不思議と、おおむね5年経つと、歌に限らず、自分のパフォーマンスは、もはや自分のそれではなく、何か、別の人のそれと感じる癖があります。
なので、恥ずかしくもなく、この発表会の歌、こっそりリンクしておきます(見つける方、何人いることやら(^^))。.

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