多分そんなことはねえだろうが

夜の踊り子の歌詞の着想は、たぶん山口一郎が間違って成田空港に行ってしまったときに生まれてると思うんだよな、サウンドに混乱、からの物悲しさ、諦めみたいなものを突き破ってくる爽やかなふっきれ感があるから

予定してたクソ忙しいスケジュールが凡ミスで完全に履行不可能になったときの頭が真っ白になる感じと、あー完全に無理っすね了解了解、となった後の「空(くう)」の感じ、気持ちよさみたいなもの、それが(勘違いで)伝わってきてる、俺だけに

「羽田、羽田、僕は羽田(wow wow)」

びっちりスケジュールを埋めておいて、そこからアクシデントで予定が吹っ飛ばないとこの感じが出てこないんすよ

ドーナツが無いと穴も存在できねえ、しかし本当の価値は穴にあった、そういう話なんすよね わかりますか?入社してないと退職できない、そういうことなんですよ 

坂口安吾が終戦に感じたものと同種の感慨というか、そういうものが確かにあると俺は思うんですよ。私は確かに退職を愛す、しかしそれを後生大事に引き出しにしまって置くことは出来ぬ。入社を集めて業務だけを捨て、退職だけを財布に貯め込んで高笑いしながら眠ることなど。わかりますか?ドゥー・アンダスタン・ユーだ君達?


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