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プラ新法について

こんにちは。グンゼの前原です。
プラスチックフィルムを製造しているグンゼで培った経験を活用して、
noteでは 食品パッケージに関する雑学や豆知識を提供しています。

今年4月1日、プラスチックに係る資源循環促進等に関する法律(通称プラ新法)が施行されましたね。
改めてにはなりますが、一体どのような法律なのでしょうか。
(一部、環境省特設サイトから抜粋:https://plastic-circulation.env.go.jp/

大きなポイントとしては、商品の販売やサービスに付随して無償で提供される12種類の使い捨てプラスチックを「特定プラスチック使用製品」に指定し、提供者に合理化を求めた法律です。
合理化というのが一つのポイントで全てに有料化を義務付けるものではありません。


そのため各社様子見状態でしたが、大手コンビニ等を中心に方針が発表されました。
ファミリーマート:フォーク⇀箸への移行。竹製の「マイスプーン」販売。
ローソン:柄の部分に穴を開け、従来製品と比べて約14%プラ使用量削減。
セブン:植物由来原料30%添加。

このような法律によるプラスチックの規制に関して、日本はまだ途上であり、欧州は更に踏み込んだ法律が制定されています。
具体的な例で行くと…

21 年 1 月  EU 域内においてリサイクルできないプラスチック容器包装廃棄物に対し、1 キログラム当たり 0.8 ユーロ(約107円)を課税する「プラスチック税」が導入。
また、英国のプラスチック製包装税は、22年4月1日から施行され、英国内で製造されたプラスチック製包装材、または英国に輸入されたプラスチック製包装材で、その製造に使用されたプラスチックのリサイクル率が30%未満の場合に適用され、税率はプラスチック製包装材1トン当たり200ポンド(約3万400円)。

このように既に諸外国ではサステナブルではないプラスチックには課税が為され、対応を進めなければ 寧ろコストアップになる懸念すらあるため、積極的な提案が求められています。
例えば、我々のパッケージフィルムという観点では、例えば回収の利点から水に浮くような比重の軽いプラスチックが求められるなど、循環を大前提としたプラスチックの選定などが進んでいます。
https://www.gunze.co.jp/plastic/olefin/

残念ながら日本では、「環境対応は進めなければならないがコストアップは認められない」という意識が強く、まだまだ差し迫った対応を求められている訳ではない、というのが実態です。
(企業の規模感や 業界によって 差はありますが)

まずはできることから…といった考えから薄膜(Reduce)の動きが先行している印象です。グンゼでも極薄強靭フィルムを展開しています。

世の中の情勢が変化し、全体論として「やらなければならない」から「当然」に変化することで、プラスチックに対する印象も変化していくように感じますね。

ではまた!


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