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中国人と繋がる未来 #未来のためにできること

福島第一原発の処理水放出を契機に、中国人からの執拗な嫌がらせが始まった。攻撃対象は日本政府や福島県という訳でもなく、東京の水道局や福島県内外の飲食店など、ほとんど無差別に行われているようだ。これらは単なる犯罪行為であり、日本政府には粛々と厳しい対処をして欲しい。

中国政府が処理水放出に真っ向から反対することに、科学的かつ合理的な理由はない。これまで、福島第一原発については日本を貶める材料として利用してきたため、政治的に引けなくなったのだろう。最近の中国経済は冷え込んでいるため、対外的に敵を作り、共産党への批判をかわす目的もあるだろう。

中国政府の活動はいつも通りだ。メディア、SNS共に、自国に都合の悪い情報は規制し、日本に関するデマは放置している。ほとんどの中国人は、このような中国政府による情報統制を知っている。しかし、それゆえに彼らは中国政府の意向を敏感に感じ取り、悪意ある同胞の暴走を目にしても、それを止めることはしない。残念だが、中国に住んでいる限り、それは賢明な判断である。

だが、在日中国人のこの件に対する反応は異なっていた。今ではそのほとんどが削除されてしまったが、中国でもトリチウムが放出されていることを小红书などの中華SNSで指摘したり、中国メディアが偏った報道をしていないか疑義を呈して、間接的に中国の情報統制を批判する人も少なくなかった。

憎むべきは中国人ではなく中国政府だ、とよく言われる。それはアジア太平洋戦争中の日本にも通じる論理であり、歴史問題を乗り越える上でも大切な考え方だ。だが、それは政府の作り出した空気に便乗した国民の免罪符とはならない。現実の犯罪行為は裁かれ、国民の無力は反省されねばならない。

大切なのはこの道理を理解する人々と繋がり、共にそれを実践していくことである。当然、日本人は嫌がらせをする中国人に仕返しをしてはいけない。犯罪は犯罪として裁くことが重要である。無論、国境を閉ざしてはいけない。一部かもしれないが、中国政府に違和感を持ち、声をあげた在日中国人。彼らのような人々と、国籍に関係なく積極的に繋がることが肝要である。

中国は厄介な国だ。しかし、日本にとって重要な隣国であることも事実だ。中国政府が少しでも非合理な空気を作りにくくするように、未来を見据えて、粘り強く人々と付き合いを続けていく。平和の尊さを忘れてはいけない。

#未来のためにできること


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