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『バケツでごはん』

このマンガは宝です。
少なくとも、ぼくにとっては。
なんど読み返したかわかりません。

ということで、紹介しないわけにはいかない。


『バケツでごはん』は、人間へのツッコミが満載です。愛に溢れるツッコミ。

どのようなツッコミなのかは、上のリンクから試し読みができますので、とりあえず触れてみることができます。

ぼくのオススメは5巻の冒頭。

主人公はギンペーという名のペンギンです。ギンペーは恋をしているけれど、フラれます。ギンペーの恋の相手は別のオスとすでに婚約してしまっている。大阪に研修に出かけていて、まだそのことを知らないギンペーは恋する相手にお土産を買おうと買い物に出かける。

といって、ギンペーは女心についてはからっきし。なので、女性としての先輩方にアドバイスを仰ぐことになった――というところから、場面は始まります。

少しばかり引用させてもらいました ♬
昭和の香りも濃厚なツッコミの、ほんの一例。

大阪のオバサンたちのパワーは、平成が終わろうとしている現在も健在のようですが (^o^)


昭和テイストながら、時代を先取りしているところもあります。

LGBTも出てくる。
ミンクのミミとその仲間たちがそう。そして彼らに絡むファンシーな乙女、キリンのフラジーちゃんのよろめき。

笑えます。
笑って、笑った後は心が洗われる。
請け合います。


動物たちの愛のあるツッコミは、人間に大切なことを教えてくれる。成功することより、もしかしたら立派になることより、大切なこと。


立派になるというと――、

人間は「何ものか」に魅せられる存在です。

明治テイストの『君たちはどう生きるのか』が伝えているのは、人間は「立派であること」に魅せられるということ。

『バケツでごはん』が伝えているのも、「魅せられること」です。

では、何に魅せられるというのか。

「仲良くなること」と言えばいいでしょうか。

「仲が良いこと」ではありません。
「仲良くなっていくこと」。

ぜひ、ご自分で確認してみていただきたいと思います。

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