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人材のコモディティ化

企業が新しい商品を市場に投入し、画期的で売れる商品であったとしても、他社はその商品を研究し、似た商品を少し安くして販売します。
すぐに真似されてしまうのが今の国内市場なんですね。
このようなことが繰り返されると、最初にその商品を発売した企業は市場優位性を失います。
そして消費者は、どの商品も同じようなもの、とみなすようになり、価格勝負になってしまいます。
このようになってしまった商品を「コモディティ」といい、「日用品のように一般化したため、品質での差別化が困難となった商品やサービスのこと」と定義されています。
例としては、コンビニコーヒー、牛丼、冷蔵庫、薄型テレビなど多数あります。
むしろ、コモディティ化していない商品、サービスの方が少ないのかもしれません。

コモディティ化は商品などの「モノ」だけでなく、労働市場における「人材」においても、同じことが起きているといわれています。
他の人と同じ仕事をしていれば、企業はコスト(給与)の低い人を雇用します。つまり、コモディティ化した人材は安く使われてしまうんですね。
これまでの労働市場では、学歴や資格などの客観的に測定できる指標が重視されてきました。
でもそのような指標が同じであれば、やはり安く雇われてしまいます。資格や点数で自分を差別化しようとすること自体がコモディティ化された人材になるということになってしまうんですね。

コモディティ化しない(差別化する)ためには、他の人と同じ方向の努力をしないということが大切です。他の人と異なる視点、他の人が考えないような方法、他の人が参照しないような情報ポイントを持つことで、脱コモディティ化が可能になるのだと思います。
そのような「ほかの人には代えられない、唯一の人物や仕事の能力」スペシャリティと呼ばれ、コモディティの対極に位置します。

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