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ヤバい集中力

仕事をしていて「今日は集中できたなぁ!」というときもあれば、「全然集中できなかった。」というときもあるのではないでしょうか。
なんとなく先延ばししてしまったり、ネットサーフィンに流れてしまったり、集中力をコントロールできれば、物事が順調に前に進みそうですよね。
今回は、集中力を高めるためには「獣」「調教師」を理解する、という理論を紹介します。

獣は人間の本能、調教師は理性のことを表しています。
私たちの頭の中では、つねにこの獣と調教師が主張をぶつけ合っています。
たとえば、「仕事をしなきゃ」と思っているのが調教師で、「酒でも飲もうぜ」というのが獣です。
獣と調教師にはそれぞれ特性があり、それを知ってコントロールすることで集中力を高めることができるそうです。
<獣の特徴>
1)難しいものを嫌う。
2)あらゆる刺激に反応する。
3)強いパワーを持っている。
<調教師の特徴>
1)論理性を武器に使う。
2)エネルギー消費量が多い。
3)パワーが弱い。

調教師が何もしなかったら、基本的にパワーの強い獣に負けてしまいます。
食べて、寝て、ぐうたらして…みたいな感じですね。
しかし、獣をうまく調教することができれば、そのパワーを思う方向へ誘導することができます。つまり集中力をコントロールできるんですね。

これを踏まえたうえで、獣をうまく調教するには、次の3つが効果的です。
1)儀式を行う。
人は何らかの明確なルールに基づいて、同じことを繰り返す習性(儀式)があります。
イチロー選手がバッターボックスに入るときいつも同じ動作をしていたのも儀式ですね。
勉強するときに指を鳴らす、という儀式を行った結果、成績が21%上がったというデータもあるそうです。
なぜ儀式には効果があるのかというと、人は反復が大好きだからなんでね。
人は太古の昔から、ここに行けばいつも果物があるとか、ここに行けばいつも獲物が取れるとか、特定のリズムに着目することによって生き延びてきました。
不確実性に満ちた自然の中に、特定の反復要素を見つけて生き延びてきたんですね。
だから獣は反復は大事なんだと思い込んでいて、反復に対してモチベーションを高めます。
仕事や勉強にとりかかろうとするとき、特定の儀式をすれば、獣は「あ、これから仕事(勉強)するんだ。」と思い込んでくれます。

2)物語を編む。
人は自己のセルフイメージによって行動が大きく変わるといわれています。つまり物語ですね。
例えば「自分は読書家だ。」というセルフイメージを持っていた場合、集中できないときでも反射的にこのイメージを守ろうとする意識が働きます。
確固たるセルフイメージがあれば、獣を手なづけられるんですね。
自分はこういう人間なんだと思い続けていると、獣はやがてその物語を受け入れてくれます。

3)自己を見る。
私たちの日常というのは、感情との闘いであるともいえます。
どんなに仕事に集中していても、楽しそうな飲み会や食事会に誘われたら心が揺らぎます。
つまり、感情の波をコントロールする必要があるんですね。
このためには、「自己を見る」という能力が必要となってきます。
獣はあらゆる刺激に反応して、感情の波を巻き起こしてきます。
何の対策も取らなければ瞬く間に感情の波にさらわれてしまいます。
ですが、獣が生み出す感情は強い一方で持続時間が短いという特徴があります。
ある欲望が湧いてきたとしても、そのときに気をそらせば、欲求は収まるんですね。
例えば腹が減ってどうしもない、ダイエットしてるのにどうしよう?となったときに、テトリスを3分やったら、その欲望は通り過ぎるんです。
この感情の暴走というのは長くても10分だといわれています。
この獣の衝動である感情の波をただ観察して、通り過ぎるまでやり過ごせば、本来の作業に戻ってこれます。これにはマインドフルネスが有効だといわれています。

この3つの方法で獣をうまく調教することができれば、集中力をうまくコントロールできるのではないでしょうか。

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