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思考の落とし穴

私たちは合理的に考えたり、論理的で理性的な行動をしようとしても、一定の法則に従って判断の誤りを犯してしまうといいます。
この「思考の落とし穴」で失敗しないために、重要な選択をするときはその落とし穴にハマってしまっていないかを考えることが大切です。
今回は代表的な3つの落とし穴を紹介します。

1)サンクコスト
サンクコストとは「埋没費用」とも呼ばれ、回収できない費用を意味します。たとえばお金を払ってしまった映画をつまらなくても最後まで見なければならないと思ってしまったり、買った本をもったいないからちゃんと読んでしまう、みたいなことです。
本当ならばたとえ映画のチケットを買って映画を見ているとしても、途中でつまらないと思えばさっさと映画館を出てもいいはずなのに、ついついもったいないからといって、時間やお金エネルギーを費やしてしまうんですね。
つまり私達は、すでに注ぎ込んだものを重視してしまう傾向があります。
なので、すでに費やした費用や過去の損失を無視してこそ合理的な決断ができるといえます。

2)希少性の錯覚
私たちは、少ないものには価値があると自然と感じる性質を持ってしまっています。
希少な存在の前では何と判断力が鈍ってしまうんですね。
例えば、クッキーを箱ごともらったグループと、2枚しかもらえなかったグループとでは、後者のほうがクッキーの質をはるかに高く評価したという実験結果もあります。
マーケティングの世界では、「限定」とか「残りわずか」というような謳い文句がよくありますね。
私たちは希少なものに反応しているときは論理的に考えることができないということをしっかり頭に意識しておく必要があります。

3)社会証明
他人と同じように行動するのが正しい、と思ってしまう心理です。
大勢の人が空を見上げたらあなたも空を見上げてしまう、コンサートで演奏を終えた時に1人が拍手を始めると会場全体が拍手喝采になる、などですね。
ファッションにおける流行もこれに該当します。
自分で何も考えることなく、みんなが言ってるから正しいだろうと思わず、しっかりと疑っていく必要があります。

このような思考の落とし穴にハマらないためには、落とし穴の存在をまず認識しておくことです。
「こういう状況では思考が誤りを起こす可能性がある」と思うことができれば、それを差し引いて冷静に判断することができるはずです。

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