もうPDCAでは生き残れない。


PDCAサイクル。社会人になると研修でよく耳にするようになりますね。
実はこれ、日本独自の改善技法らしいです。
1951年に統計を使った品質統制の方法として日本科学技術連盟で作られました。
「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の頭文字をとったもので、計画から改善までを1つのサイクルとして行います。

PDCAサイクルはもちろん多くの効果が期待できますが、欠点もあります。
1)行動するまでに「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」の三つのプロセスがあるため、スピードが遅い。
2)事前に十分に検討をして関係者に根回しをして合意をとり問題が無いと確証を得た後に行動するのが当たり前になる。
3)前例があることを重視し、十分に分析して検討を加え計画を立てるため、分析中心の前例主義になる。

いまはVUCAの時代と言われます。
VUCAは「Volatility(激動)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(不透明性)」の頭文字をつなげた言葉です。
世の中のスピードはどんどん速くなり、結果は不確実、仕組みは複雑で不透明です。
このような時代、PDCAサイクルを回していたのでは間に合いません。

そこで最近注目されてきているのが、「OODAループ」です。
「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の4つプロセスで、アメリカの航空戦術家ジョン・ボイドさんが発明した意思決定方法です。
※OODAの読み方は「ウーダ」だそうです。

ジョン・ボイドさんは、戦闘機操縦士でもあったそうで、どんなに不利な状況からでも40秒あれば形勢を逆転できたということから「40秒ボイド」の異名を持っていました。
そんな彼の強さの秘訣はひと言でいうと「行動に移す速さ」でした。
そして軍を引退した後に研究の末に作り上げたのがOODAループです。

VUCAの時代のビジネスに対応している考え方と言われますが、これがとてもしっくりくる現場があります。
そう、介護・福祉の現場です。
まずは利用者様をしっかりと見る、注意・関心を向けることからスタートです。

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