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いちごジャム。|時々ジャンクDNA

わたしはシロップやらジャムやらを作るのが好きだ。そのまま割ってジュースにもなるし、「ママのジャムは特別だ!」と言って食パンを美味しそうに頬張る息子の顔がたまらない。

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紅茶のアクセントにもなるし、おやつのスコーンのお供にも欠かせない。春には春の味、夏には夏の味といったように、その時々で季節の味が手軽に楽しめるアイテムだ。

そして、寒い冬に暖かい春が待ち遠しくなった時に、こっそりいちごジャムを取り出して、ペロリ。ちょっぴり春を先取りしてしまったりもする。こっそりイタズラ気分でそんなことをしながら、口の中に広がる春を楽しんだりしている。

そして何より、作っている時間が豊かだ。例えばレモンのジャムを作る時は、皮を剥き、細かく千切りにし、わたを取り、薄皮からひとつひとつ身を取り出して、種を除く。書いているだけで、すっぱい香りを思い出して、唾液が分泌されてくるのがわかるのだが、みなさんはいかがだろう。うちは狭いし、こういう手間のかかる地味な作業はキッチンを使わず、ダイニングテーブルでやってしまうから、あのレモンの香りが家中に立ち込める。いちごジャムの時は、もちろんいちごの香り。この香りを思う存分に嗅ぎながら、美味しく食べてくれる家族の顔を思い浮かべ、鍋を見つめる、それがなんとも心地よく豊かな時間なのだ。

そして先日もいちごジャムづくり。

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やっと小粒のいちごがお安く手に入る時期になった。いちご売り場に顔を出してはまだかまだかと、睨めっこするのも、毎年の恒例行事になってしまった。ここ新潟では、甘くて瑞々しい、とても愛らしいまんまるの形をした「越後姫」といういちごがあるのだけれど、実はいちごがあまり得意ではない、わたし。でも、このいちごは大好き!あまりの瑞々しさに、県外に出荷できないんですって。売り場で買う時も、とても丁寧に扱われているいちごちゃん。料理する時も"優しく丁寧にが基本"です。

農薬を取って、ヘタを除き、お砂糖を入れて2時間置いたのち、くつくつと鍋で煮込みます。

そんないちごの鍋を見つめていたら、ジャンクDNAを学んだ10年以上前のことを思い出した。あぁ、実はわたし、リケジョってやつなんですよ、実は、ね。

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(写真も10年前のもの。わ、わかい。汗)

ヒトのDNAの97%は意味のない塩基配列の反復なんですって。その97%のことを「ジャンクDNA」というの。でも、DNAの学問っていうのは、新しい学問の分野で分からないことばかり。「ジャンク」なーんて名をつけちゃったけれど、プロモーター、エンハンサー、テロメア、それに多分イントロン、mRNAの非翻訳領域にはちゃんとした機能があって、遺伝子の発現の制御にも関係していて、むしろ超大事!って話を聞いてね(もう10年前のこと。もっと学問は進んで色んなことがわかっているだろうし、専門分野ではないので、ほわっとした知識であしからず)、それこそが生物の本質なのではないか?ってわくわくしたのを思い出したの。

側から見たら、「どうでもいいもの」こそが本質を輝かせる重要な事項なのではないかなってこと。ほんとうに大切で必要なものなんて、ほんの3%位にしか過ぎなくて、他の97%はいらないものばかり。他人からみたら、ガラクタ。でもその97%が3%の本物を照らしだすライト的働きをしているんだ、きっと。って、いちごの香りと共に考えた。ジャムも要らないもの。不要なもの。でも、わたしの日常を輝かせるハッピーアイテム。だってこのジャムに最高にあう紅茶を発見した時のわたしの感動ったら、言葉では言い表せないほどの揺さぶられ様なのだから。

そんなことを考えていたら、はい、出来上がり。

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わたしはブラウンシュガーを使うから、こんなかんじ。ホワイトシュガーだと、もっと宝石のように綺麗なジャムになるよ。これでも息子は宝石みたいだね!って言ってくれる。

【いちごジャム】

・いちご(越後姫)
・お砂糖:いちごの30%の重さ
・レモン汁:適量

①苺は特にたくさん農薬を使うから
落としてから作業したいところ。
ヘタを取って、お鍋に入れて、砂糖を入れてまぜまぜ。
それから2時間位そのまま。

②火をつけ、沸騰したらレモン汁を加えて、ぐつぐつ。
この時期は国産レモンも手に入るから、
フレッシュなレモンを使いたいね。

③ アクが自然に消えたらぐつぐつおしまい。
ジャムテストしたら出来上がり♡

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