見出し画像

自分の生きる時代は変えられない

パズルでは新卒採用でまず会社説明会を開催します。代表である自分の役割は簡単な挨拶程度ですが、業界研究や企業研究を始めたばかりの学生たちへ向けて、できるだけ分かりやすくパズルの存在意義や自分たちの心がけを話します。

以前にアンケートで好評だった話題もあり、noteでもよく読んでもらえました。

毎年同じような話をしているので、なぜパズルを作ったか、その背景はどうだったか、個人的に強くリマインドされます。おかげで何年経っても自分だけはブレません。と同時にどんどん頑固になっているかもしれません。。

話を聞いて入社したメンバーもほとんど覚えてはいないと思いますが、この心意気のようなものは共有し続けたいと思って、ここnoteへ残します。以下は2022年3月の挨拶です。

***
(就活サイトの)クリ博ナビとマイナビへ挨拶文を載せました。読みます。

(スライドでは所々のキーワードを表示します)

自分の生きる時代がどんな時代か考えることあるでしょうか。

テクノロジーの進化によって出来ることが増え、表現の可能性が
広がり、モノ作りを仕事にすることがますます楽しい時代です。

ところが今、
多様な価値観を認め合うことがスタンダードな時代に、
持続可能性を判断の尺度にビジネスを展開する時代に、
例えば、寝る間を惜しんでモノ作りに没頭する仕事の
スタイルは非効率で時代にそぐわないとされています。

近代で何度かあった産業革命で起きたことからも分かる通り、
社会システムの変化と人々の価値観の変化は同時進行します。

そして、それぞれの時代の最前線で活躍した人たちに共通するのは、
さまざまな変化の中で真っ先に新しいことへ挑戦することでした。

パズルは変化し続ける時代の最先端で、
まだ作り方のない誰も作ったことのないモノを、その作り方からつくる。
多様な働き方で誰もが能力を最大限発揮できる、その働き方からつくる。

そして、
公私にわたり心身ともに充実した生活をおくる、その生き方からつくる。

仕事とは自己実現であり、会社とは器である、と考えます。
パズルのしていることは、高みを目指す人材の腕を引っ張り、
背中を押し、大きく飛躍させる手助けでしかありません。

自己実現のためにパズルの手助けが欲しいと思ったら、
ぜひ応募してください。待ってます。

続きを話します。

さて、自分の生きる時代とは、どんな時代でしょうか。
テクノロジーの進化によって増えた出来ること、とは。
少し具体的に。

我々の仕事の近くで起きたテクノロジーの進化を見回すと、
例えば、スマホ(モバイルコンピューティング)
例えば、SNS(CGM、ソーシャルグラフ)
例えば、AR、VR、MR、xR(知覚の拡張技術)
例えば、テレワーク(ワークスタイルの拡張)
すでにこれは現在地。
今みなさんはこれが当たり前にある時代に生きています。
大切なのはこれからどうなるか。

少し先を見通すと、
スマホは、5Gへ(高速大容量通信。6Gの開発も始まっている)
SNSは、メタバースへ(VR、デジタルツイン)
拡張技術は、AI、ロボティクスで加速(認知能力・身体性の拡張)
テレワークは、移住、ワーケーション〔ライフスタイルの拡張)
これらの進化はどれも地続きで文脈もある。

ネットワークに常時接続して、高機能なデバイスを身に纏い、
人間の能力を拡張しながら、現実と仮想が混在する日常生活。
それを望むかどうか分からないけど、確かなのはもう、後戻りできない
時代はその方向へ向かっている。みなさんはそんな時代に生きています。

ところで、なぜ、時代の話ばかりするか。

実体験として、時代の変わり目で人の入れ替わりを見てきました。
変化を拒み消えていった人。変化を先取りして切り拓いた人。

スマホ、SNSの前と後を考えても、もう後戻りできないでしょう。
もう少し前なら、撮影や編集で起きたデジタル化の前と後、
インターネットの前と後、携帯電話の前と後、、時代の変わり目、
変化の境目で、人が入れ替わったり後戻りできないことを見てきました。

そして、自分の生きる時代は変えられないということ。
それを宿命と思って受動的に全てを受け入れるか、
変化を敏感に感じながら能動的に次の手を打てるか。

そんなことを考えながらパズルを作りました。
まだ、映像もwebも手がける、モノ作りに境界線を引かない
パズルのようなプロダクションがなかった時代に、です。

パズルを作ってからも目まぐるしく時代は変わり続けています。
広告業界も今では境界線が存在しないくらい、いろんな業界から
広告クリエイティブで培われた能力が求められ、活かされています。

(よく言われる)一度きりの人生。それは自分には変えられない
時代の上にある。だからこそ、時代の変化を読み取りながら、
この時代に自分が生きる意味や果たす役割を見出して、
おもしろ、おかしく、楽しい人生にしたいとは思いませんか?

繰り返しになりますが、
パズルは変化し続ける時代の最先端で、
まだ作り方のない誰も作ったことのないモノを、その作り方からつくる。
多様な働き方で誰もが能力を最大限発揮できる、その働き方からつくる。

そして、
公私にわたり心身ともに充実した生活をおくる、その生き方からつくる。

パズルは高みを目指す人材の自己実現のために、腕を引っ張り、背中を押し、大きく飛躍させる手助けをします。

今日はそうして成長してきた先輩たちの話を聞いてください。

***
挨拶は以上です。実際にパズルで仕事するイメージを持てるような話でもなく、まだ社会を知らない学生には少し難しいかもしれません。会社説明会としての本題はこの後に2時間くらい続くので、冒頭のこんな話は当日中にすっかり忘れてしまうかもしれません。ただ、自分の挨拶はこの後の話をしっかり聴くモードになってもらうことでもあるので、役目は果たせてるかなと思ってます。

たぶん、自分がバブル崩壊直後に社会へ出て、先輩から聞いた話と現実が違っていたり、後輩たちの就職氷河期を気の毒に思ったり、インターネットの登場ITバブルを間近に見てきたことや、パズルを設立してからもリーマンショック東日本大震災働き方改革を体験して、否が応でも世代の宿命や役割を考えさせられたことが、会社説明会の場でこんな話をしたくなるのだと思います。

もっと遡れば10代の多感な頃に、男女は平等ですという法律(男女雇用機会均等法)ができたり、企業の定年が55歳から60歳へ引き上げられ(高年齢者雇用安定法)たり、物品税が消費税になったりして、社会の仕組みがごろごろ変わっていく様子に少なからず衝撃を受けたことも影響していると思っています。この世に永遠は無いんだなー、と。

自分の同世代が同じような考えの人ばかりではないし、聴いてた音楽や読んだ本などの影響にもよると思いますが、いつの間にか生きる時代を客観視しながら遠い未来よりも想像できる少し先のことについて考える癖がついたような気もします。新しもの好きもその一つだと思います。

妄想も含めて先のことを考えるのは好きなので、コロナ禍やウクライナの戦争でまた世の中の価値観が変わりつつある中、次の打ち手を考え続けます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?