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15期スローガン「つなぐ。」

前職には新卒で入社して14年間在籍しました。毎年7月の期初、全社員が集まる経営計画会議で社長の考えたその年度のスローガンが発表されていました。残念ながら今となっては一つも覚えていません。数年間所属していた第二制作部というプロデューサーとPM、全20人ほどの部署でも部長が独自にスローガンを掲げていました。その一つに「稼ぐ」とありました。たった一つだけとてもよく覚えているスローガンです。ただ何年目かも覚えておらず、その他は全く覚えていません。

CM制作会社の制作部が「稼ぐ」というと身も蓋もないような掛け声に聞こえるかもしれませんが、ここにはいくつかの意味と部員それぞれの解釈があったと思います。茶化す人もいました。自分にとって「稼ぐ」とは一人前の職業人としての前提条件で、多く稼げる人とそうでない人には知識や経験の差だけでなく、人間としての魅力の差があると思い、その根底に「稼ぐ」意識があるかどうかが重要だと。

「稼ぐ」人になるために、どんな時も前向きに、仕事を頑張ることはもちろん、プライベートを充実させ、人の話をよく聞き、自分の夢を語れる人にならねばいけない、そんな風に勝手に解釈していました。そしてこれはその後に自分のプロフェッショナルであるための指針になりました。たぶん仕事は充実していたし、なぜこんなに刺さったのか本当に覚えていないのですが、スローガンの原体験です。

ちなみに(この時にどんな説明を受けたかも覚えていないが、)スローガンを熱く語る部長はバイクに夢中な弟キャラで、見た目は大きいですが親分肌兄貴肌のお客さんたちから可愛がられるタイプでした(個人の感想)。部員にとっては神輿タイプで、担がれると威力を発揮する人でした(個人の感想)。自分の考える前提条件をいくつも備えていたと思います。実際にずいぶん稼いでいました。

前置きが長くなりましたが、社長や部長がいろんな想いをこめて伝えるスローガンなんてものは社会人キャリアの中で一つでも覚えていれば良いほうで、受け手の何らかのタイミングや何らかのコンディションによって胸に刺さり、良いように解釈され記憶に残るものなのではないかと、毎年スローガンを考える立場になってから気づきました。期初にたった一度話すスローガンなんて半年も経てば忘れるよね。

この2020年7月にスタートしたパズル15期のスローガンはタイトルの「つなぐ。」ですが、忘却の彼方にある14個のスローガンも一挙に紹介します。

01期 102%

120%や200%なんかできるわけがない。100%やる、出し切る努力をする。その上でもうあとほんの少し、2%だけ、付加価値を載せられるよう努力しよう。

02期 action + reaction

パズルのメンバー同士お互いに関心を持ち合って、思い立ったら行動を起こし、お互いの行動には反応し合い、良い連鎖を起こし続けよう。

03期 rank up!

パズルの社内だけでなく、広告業界、日本全国、世界中のライバルを意識し、相対的な自分のランクを上げていこう。

04期 quality up!

見た目や表面的な品質だけでなく、仕事の質、環境の質、営業の質、意識の質、全てにおける質を上げていこう。

05期 update!

最新の情報、最新の技術、最新の表現を身につけながら、常に自分を最新状態に保って変化の最先端にいよう。

06期 realize

技術力を上げて、変化を察知し、変化を理解し、やるべきこと、成すべきことを考えて、自らの手で実現しよう。

07期 前へ。

明治大学ラグビー部から拝借。ボール(役目)を持ったらとにかく前へ進む。横や後ろにパスしない。周りの全員で後ろから押して前進しよう。

08期 つくる。

考え尽くしたか、ベストな選択か、誰も真似できないか、迷いはないか、誠意を尽くしたか。一切の妥協なく、創意工夫、クリエイティビティに満ち溢れた仕事を。

09期 たくらむ。

打算的と言われようとも、ただ考えるだけではなく、マジメに、少々のいたずらゴコロも持って、時にはヤンチャに、目標を立てて片っ端から実行しよう。

10期 行動指針「円陣」

(この期だけスローガンでなく行動指針として全員でアクションを続けました。)全員で一つになって、内側を向いて仲間の姿を見て、外側を向いて仲間を背中に感じながら、考え、語り合い、行動しよう。週の初めの作戦会議「円陣」開始。

11期 知る。

一つの興味から関連することを、一つ深めることによって知りたい欲求を広げる。知ることによって仕事の幅を広げ、知っているが故のクオリティを持とう。

12期 とる。

いついかなる時も、誰もが能動的に、仕事を獲り、誰かの仕事から役割を獲り、成果を上げるための行動を執り、成長と次の機会をつかみ取ろう。

13期 うごく。

動くことを躊躇わずに、思い立ったら動き、悩む前に動き、誰よりも先に動いて、心を動かし、人を動かし、世界を動かそう。

14期 おこす。

自分以外の誰かを奮い立たせ、充実させ、立ち上がらせ、自分の潜在能力を奮い立たせ、目覚めさせ、拡張させて、仲間と関与しあって相乗効果を引きおこそう。

そして、

15期 つなぐ。

既存のつながっている関係をときほぐし、新たな視点でつなぎ直し、いつもとは違うものをつなぎ合わせて、新しい関係をつくり、新しい生き方をつくり出そう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。もしかしたらお気付きの通り、どれもだいたい意図することが同じです。前向きに行くよ、ってことをいろんな言い方しているだけです。かつて自分にとって「稼ぐ」が前向きワードとして刺さったように、パズルの在籍中にどれか一つでも胸に刺さってくれれば良いなあと思ってます。ネタをバラしてしまったので来年から少し困るかもしれません。

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