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命をまもる行動と、心をまもる行動を。

パズルでは6月4日からオフィスでの業務を再開しています。その際にこれから一人ひとりが習慣化していきたい生活指針を掲げ、ウイルス感染に対して適度に怖がりながら安全運転していくことを目指しました。

それから約2ヶ月、第2波が懸念される中、業界全体ではまだまだ原則リモートワークとされていて出社を原則とする会社は少数派ですが、社会全体ではかなり3月以前の状態へ戻っているかなと、都心で働いていれば否が応でも感じます。夜の飲食や電車の混み具合が注目されやすいですが、ランチやコンビニの混み具合からも出社する人が増えていることを実感します。

季節は変わってマスクが息苦しく感じることも増え、街を歩いていても少し前の怯えながら生活する様子から少し雰囲気が変わってきたことも感じます。それは社内で仕事する雰囲気からも感じます。生活指針をまとめる時には新習慣のために無理しないことと、やらなくなるなら最初からしないと決めて、走りながら考え続けるとしていました。

ごく簡単なルールを掲げても人によって感じ方や受取り方にずいぶん温度差があることも分かってきました。その時に、立場が強い人の考えや態度が弱い人へ押し付けてられてしまいがちな状況も懸念しました。パワハラなのか、もしかしたら新しいハラスメントが生まれるのか、その人間関係によっては修復の難しい状態になることを心配し始めました。

そこで、生活指針と向き合ってきてこの2ヶ月どんなことを感じたか、またどんな気持ちの変化が起きているか探ってみようと思い、社内アンケートしてみました。

生活指針に関するアンケート

生活指針として掲げたことについて状況を確認しました。まずは3つのものを携帯することについて。続けてプライベートと会社生活で心がけている健康管理についてそれぞれ聞きました。

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(Q2とQ3のそれぞれ最後の一つは「その他」の自由記入による回答です。)

生活指針の中で今までの習慣には無かった全く新しいことはMy体温計の携帯と毎日の検温だと思います。実は自分が真っ先に挫折したのが検温でした。出社前はするのですが、昼食前は忘れがちでした。以前から空き時間にサッとランチへ行くのは今も変わらず、食べてる時に思い出すなど反省が多かったです。

アンケートの最後に自由記入で募った意見でこの2点は指針から削除を求める声が多かったです。出社しても社外へ出向いての打合せなどが無いので家と会社にあれば体温計は持ち歩く必要性がない。自身の体調に敏感になっているので検温の義務付けは不要で異変を感じればすぐ測る。なるほど。

体温計の携帯はこれから仕事のスタイルに変化があった時に一考するのと、検温はあくまで推奨として各自の判断へ委ねることに生活指針を変更します。その他、運動不足など生活スタイルの改善や仕事において無理や無駄を減らすことなど、結果を踏まえて心がけを改められればと思います。

続けて6つは会社生活の新ルールとしたことの遵守状況で、守っていない〜守っているを1〜5の五段階で答えてもらっています。

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五段階の回答は中央に寄りやすいと言われますがわりと傾向が見えました。ここからは2つのことが気になりました。

命を守って、心も守る。

Q4「定時に縛られない」は終業時間に意識が向いていて、Q3の待ち時間は切り上げて帰宅する(50%)とセットになっているようですが、始業時間もフレキシブルに考えるよう促した狙いが行き届いていませんでした。それがQ5「交通機関は混雑を避ける」で約3割が避けられていない状況に見られます。

パズルは入社1年目と2年目だけで3割以上います。その彼らが若手ゆえ朝早めの出社を心がけているのはありがたいですが、混雑した電車に乗り込むことは求めていないはずでした。ところが自由記入では朝の出社のために混雑の回避は難しいと若手から意見が出ました。大切なことを見落としていました。反省しています。

混雑した場所はウイルス感染リスクを高め、あえてその場所に身を置くことは非常な不安感を抱きやすいと考えます。オフィスでの業務再開で最も大切に考えていたことは、自分たちの命を最優先に守ることでした。その命を危険に晒し、そのことによってメンタルにダメージを負ってしまっては出社どころではないはずです。

このアンケート結果から、時間に関することと混雑を避けることに関して、もう少し踏み込んだ態度で臨むよう、全員に求めました。混雑を避けるがために起こる遅刻は許容し、目の前の人混みには入らないことを優先する。ひいては、自分の命をまもる行動をとり、心をまもる行動をとることを、強く意識するように、と。

小さな声を聞く

Q7とQ8はオフィス内でのマスク着用ルールについてで、自分が守っているかどうかを聞いています。少数ながら一定数が守っていないと答えています。このルールは見た目にも守っているかどうかが分かりやすく、真面目に守っている人にとっては負の感情が生まれやすいと考えられます。

実際にどう思っているかは分かりませんが、生活指針の遵守状況を聞くと、

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3割強が一部で遵守していないと思っています。これはマスク着用ルールに限った回答ではありませんが、他の新ルールや促している健康管理は見た目には分かりづらく、ごく少数のマスク着用状況を見ての印象が少なからず含まれると推測されます。自由記入ではマスクをしていない先輩や上司にしてくれとは言えないという声も上がりました。

立場の弱い人たち、その多くの若い人たちが声を上げられずにいる状態が見えたと思っています。会社での集団生活では様々な考え方の人がいて、特にいま懸念されるウイルスに関する情報も180度違うような見解がネット上にも溢れ、新ルールのような制約に対してもいろんな考えがあると思っています。たった一つの考え(指針)に従って確実に実行することは組織として難しいことだとは思います。

ただその時に、善悪でなく強弱で物事が決まっていくことだけは無いように注意が必要と思っています。こうしたアンケートによって現れる正しいけど小さな声には立場の強い人でも無視できない効果があると思います。会社の代表である自分が「やれ」と命令するよりも効果が強い場合もある気がします。

続けて、会社(経営陣、リーダー陣、管理部門)が努力すると掲げたことについて評価してもらいました。努力していない〜努力しているを1〜5の五段階です。

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こちらはやや中央に寄ったかなと思いますが、マネジメントの評価はなかなかしづらかったかもしれません。自由記入でも言及がありませんでした。

Q10「(体温の)変化を把握」は検温ができていないのと、しても報告する仕組みになっていないのが無理ありました。Q12「仕事量を把握、調整」で中央から左で半数を超えているのは気になるのですが、忙しい人へさらに仕事が偏ることは今回に限らず注意が必要なので、これからの働き方の課題としても解決を目指したいところです。

アンケートしてみて

設問はこの他に生活指針を掲げることの是非と継続について、6割以上が是で継続意向、3割程度がどちらとも言えないとの回答でした。当然、不要の声も。

全体的に肯定的な意見が多いものの、ルールには強制力を持たせるべきという強硬派から、モラルとしてたまにリマインドすれば良いという穏健派まで様々な声が集まりました。やはり、正解の分からない、誰にとっても初めてのことに直面しているからこその振れ幅かと思います。

他、分散出社やリモートワークの希望、集団での振る舞いに関する注意喚起、繁華街への外出に関する注意喚起、先輩が後輩を飲みに誘う(断りづらい)ことの注意など、多くの意見が集まりました。共有したので指針に加えることまではしませんが、これからの働き方や会社生活について考える良い機会にはなりました。

とりわけ、自分の命を守って心を守る行動を改めて促せたことが良かったと思ってます。こういう話は煩がられてもし続けるのが自分の仕事だと再認識です。

回答者34人/社員41人。アンケート回答期間:7/29(水)〜7/31(金)。8/3(月)円陣で結果を共有し、生活指針は毎日の検温に(推奨。不調時はすぐ検温)を追記、新ルールの定時に(始業・終業時間)を追記してアップデートとします。

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