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「ミツマタ」・・・幸運の兆し


「ミツマタ」と言っても、浮気性の話題ではない。

植物の「ミツマタ」である。

枝が必ず三つに分かれることから、ミツマタと名付けられたらしい。

その外観から、見分けるのが容易である。

又、その命名の由来や、和紙に利用される特性などから

覚えやすく、よく話題に上る。

万葉集の昔から、公用紙の材料に使われていたとも言われ、

慶長年間(1598年ごろ)には、ミツマタの伐採をする担当製紙工が決められ、その人(修善寺文左右衛門 )以外は、伐採が禁じられたという。

又、日本の紙幣は、紙幣になった時に微妙な触感まで全く同じになるように一時、同じ畑で作られた同じミツマタの木から作られる和紙を原料としている、とも言われている。(ちょっとこれは都市伝説のようにも思えますが)

さて、そんなミツマタの花が咲いているのを見つけた。

黄色く寄り添うように咲く花は何とも可愛い。

ミツマタの花は「仲春」(3月6日頃から4月4日頃まで)を表す季語にもなっている。春のさきがけから、縁起の良い吉兆の草と考えられたため、
「幸草(サキクサ)」とも呼ばれるらしく、「三」の前に着く枕詞でもあるらしい。

まさに、「こいつは春から縁起がいいやぁ」(歌舞伎「三人吉三」)である。

「春されば まず三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあれば 後にも逢む な恋ひそ吾妹」

柿本人麻呂



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