見出し画像

2023/03/04 曇り

 沖縄を離れるまではよく空の写真を撮っていたことを思い出した。島だから必ずと言っていいほど雲がひとつは浮いていたし、風が常に変化していた。その断片を拡大して撮るのが好きだった。それ用のカメラではなくてスマホで撮っているし、最大のズームで雲を切り抜いているからデカさを売りにしてる空としても不本意だと思う、そして画質も荒くていい写真とは言えない。この街の空は大概つまらない、晴れていれば雲は見当たらないし曇りだと雲は同じところに居座ったままで、雨もあまり降らない。たまに空に雲がいい感じの時もあるけど、自慢げに流れてい気に食わない。でも夕方は綺麗なグラデーションを見せてくれる。こんな俺にもきれいな夕方をくれるなら地球は平等なのかもしれないとも思った。

 そんなこと垂れてますけど、ここに来てから随分まともに喋ってない。いつからか社交性に乏しくなった俺は話しかけ方がわからない、人と喋らなくなると人間性というか道徳心というか人として…みたいな部分が失われていく。いただきますを言ってないなっても日あったし、東京の人は歩くの早いなって思っていたのにそれに勝る勢いで歩いている日もあった。幸いなのは早い段階で人としての部分が失われつつあることに気づけたこと。それからは今まで通りいただきますを言えたし、バスの運転手に挨拶することを学んだ。社会から外れても人として外れてはダメだと思った。そんなこんな会って今日、本屋で文庫本を10冊くらい買った。ここを離れるときに郵送が楽になるために文庫本だけをみたけど、ほんとは単行本も見たかった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?