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日本代表決勝トーナメント進出に寄せて~ラクビーワールドカップ2019

スコットランドに勝ちました。

テレビ観戦だったからか、75分過ぎから計算をしていました。
「もう少し粘れば、たとえトライを決められてキックが決まっても同点。そのあとはラストワンプレー。それでトライを取られても7点差だから、日本にボーナスポイントが入るから、日本は決勝にいける」

もちろん、ここまできたら全勝で行って欲しかったし、4年前のリベンジもあるし、1位通過で南アフリカとやりたいというのもあったので、なんとか勝ちきってほしいと願ってました。

アイルランド戦勝利は歴史を動かさない

9月28日、僕は静岡エコパスタジアムにいました。アイルランド戦をライブで観戦していました。

あのときも、残り数分で考えていたことは
「これで負けない。最悪でも引き分けだ」
でした。でも、きっと勝だろうと信じていました。なんとなく、負ける気はしなかった。

アイルランド戦の勝利を「歴史的勝利」「歴史が動いた」と報道しているのを見て、違和感ありありでした。「歴史的勝利」「歴史が動いた」のは、前回大会の南アフリカ戦の勝利です。あれで世界を驚かせた。そして、世界ランキングで10位以内に入る国になりました。アイルランドだろうがスコットランドだろうが、勝って不思議はありません。

今大会、本当に「歴史が動いた」と言えるのは、決勝トーナメントに行くことだと思っていました。

今日、確実に歴史は動きました。ニュージーランド、ウェールズ、イングランド、アイルランド、南アフリカ、オーストラリア、フランス。これらラグビー宗主国、ティア1の国々と並んでベスト8に進んだわけです。

24年前の惨劇

24年前の南アフリカ大会、オールブラックス(ニュージーランド)に145点も取られて惨敗しました。145-17の128点差。もう、なんというか、こんなことならワールドカップに出場できなければよかったのに、と思いました。

そのときサッカーはまだワールドカップに出場していません。ワールドカップに出ることが悲願だった時代です。でも思いました。ワールドカップは出ればいいというものではない。出て行って大恥かいてもいいのか、と。

当時を記憶している者として、「僕が生きている間、日本ラグビーは世界では勝てない」と思った者として、まだ信じられない気持ちでいます。

ベスト4へ、そしてファイナリストへ

もう一度サッカーと比べます。

サッカーは決勝トーナメントに3回進出していますが、まだ一度も勝ったことがありません。2002年の自国開催でも負けました。

ラグビーは、初進出で初勝利をもぎ取って欲しい。ここまできたら自国開催の利を活かして決勝までいきましょう。4年前の南アフリカ戦勝利が、フロックではなかったことを世界に示して、アジアの国でも世界の頂点に立つ可能性があることを見せて欲しいと願っています。

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