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財務分析とはなにをすることですか?

FATという名の研究会に所属しています。肥満な人の集まりではなく、Finance,Accounting,Tax の頭文字を取った、財務診断の力をつけるための会です。


7月10日、その会で講師というかファシリテーターを勤めてきました。財務分析について考えるがテーマです。もっと言えば「財務に強い診断士とはどんなことを指すのか」でした。

■財務に強い診断士とは


財務が強い、というとさまざまな指標分析(ROAとか○○回転率とか)が的確にできることを思い浮かべてしまう方もいるようですが、僕は違うと思っています。そんなことはExcelに数字を打ち込めば出てくるわけで、「人」が関わることによるメリットが必要だと思ってきました。

とはいえ、具体的に言語化できているわけでもなかったので、この機会にみんなと一緒に考えたい、というが今回の趣旨でした。

具体的な数字を提示して個人ワークからグループワークをしてもらいました。数字がリアルだったので(笑) 実感をもってワークに取り組んでいただけたと思います。

終わってみてもまだ、一言で言い切る言葉は見つかりません。しかし、確実に言えると思えたことがあります。それは
「財務と戦略を結びつけて考える」
です。

決算書は、経営戦略(戦術レベルのことも多いですが)と現場のオペーレーションによってもたらされて「結果」を示すものです。ですから、結果(決算書)から見て、どんな戦略とオペーレーションが行なわれているのか、そこにどんな問題の原因が潜んでいるのか、仮説を立てる力が必要です。
また、その仮説を検証することを通して、問題解決の提案を行い、そのことでどんな結果を導けるのか、決算書の形で示す必要もあります。

この二つが出来て初めて「財務に強い」といえるのではないか、と考えています。

■分析だけで終わらせることなく


そもそも財務だけを切り離して分析したり、財務戦略を立てたり出来るとは思えません。それはただ数字をいじくっているだけじゃないかと思います。

と、ここまで言っておいてなんですが、僕自身、財務に強いと言い切る自信はまったくありません。せっかく経理という立場で企業内診断士をしているのですから、いつかは「財務に強い診断士」だと胸を張って言えるようになりたいです。そのためにも、いまのポジションで修練を積んで生きたいと思います。

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