1年生

企業内診断士1年生

12月7日、中小企業診断士二次試験の合格者が発表されます。正確には「口述試験を受験する資格を得た方の発表日」ですが、口述試験で落ちる人は希なので、ここで合格していればまず、中小企業診断士になれると思っても大丈夫です。
私中郡は、6年前、全く合格すると思っておらず、発表の翌日に翌年はどの資格の学校で学ぼうか、検討する会を予定していました。ですから口述試験の対策も全然していなければ、その後、どんな活動をしていこうか、まったくイメージしていませんでした。少しくらい考えておけばよかった、といまでも考えます。
と、そんな反省を踏まえて、合格後の動き方について思うことを書いてみたいと思います。

■実務補習

合格後、診断士として登録するには15日間の実務を経験しなくてはいけません。診断士協会で「実務補習」を準備してくれているので、ここに申し込むのが基本になるでしょう。

申し込みは早くするようにしましょう。考えている間に満員になってしまうこともあります。特に合格者の多かった年は注意です。本気であっという間に埋まることもありますから。

東京地区の場合は、5日間コースと15日間コースがありますが、事情が許せば15日間コースがおすすめです。4月には登録できて、すぐに活動開始できるからです。とはいえ、それぞれ事情はあるでしょうから無理にとは言いません。15日コースでないとその後の活動に差し障りがわるわけでもありません。そうでなくて活躍している企業内診断士はたくさんいます。ただ、「鉄は熱いうちに打て」のたとえ通り、合格してモチベーションが高い間に、一気に登録まで持って行ってしまった方がいい気がするだけのことです。

それでも5日間コースはやりくりして受けておいた方がいいと思います。

■診断士協会

多くの都道府県協会で、4月にその年の合格者向けにイベントを開催します。東京協会では「スプリングフォーラム」と呼ばれているものです。協会活動紹介、研究会の紹介と勧誘などが行われています。協会に入会するかどうかは別にして、参加した方がいいと思います。

2月に5日間コースを受けた方がいいというのもこれに関わります。一度実務を経験した上で、春のイベントに参加した方が話の内容が理解しやすいと思うのです。

協会に入会した方がいいかどうか、もし僕が質問を受けたなら「とりあえず入会した方がいいと思うよ」と答えます。

協会に入らないと活動できないわけではありませんし、協会がやっていることがすべて正しいと思っているわけでもありません。そもそも県によって雰囲気もやっていることも違うので一概に言うことは不可能です。それでも入った方がいいと言う理由は「いつでも辞められるから」です。もう少し丁寧に説明するなら、外から見ていたり又聞きの情報だけだったりでああだこうだ言ってもどうしようもないと思うからです。入ってみて、自分の考えと違う、自分は違うやり方でできると思えば辞めればいいだけのことですから。

ほとんどの方がご存じだと思いますが「守破離」という言葉があります。まずは協会の中でいままでの作法を知って、その上で自分の色を出していった方がいいと思います。

実務補習も同じことが言えます。いまは協会以外でも実務補習的なことができる場があるようです。そうした場を否定する気はまったくありませんが、5日間くらいは協会のやることを経験しておいた方がいいと思っています。報告書のまとめ方など、スタンダードだと思われることを経験した上で、違う選択肢を選んだ方が自分のためになる思います。

■研究会

研究会には限りませんが、まず自分が動きやすくて心地いいコミュニティを最低一つ、早めに見つけて所属しておいた方がいいでしょう。診断士の仕事の多くは、「紹介」で始まります。また企業内診断士の場合は特にですが、一人でやることは少なく、チームで受けることがほとんどだと思います。
ですから、何らかのコミュニティに入っていないのと、実務にアクセスする方法が見つけられない事態になりかねません。

コミュニティは自分にとって居心地が良く、仕事にアクセスできるルートがあればどんなところでもかまいません。協会の研究会が一番手っ取り早いですが、受験生時代のつながりなどでそうした場を見つけることも可能です。
一点だけ気にかけておいてほしいのは、こうした場は登録前から参加できるということです。僕は10月に登録したのですが、それまだほとんど研究会活動をしていませんでした。いま振り返ると非常にもったいなかったなと思います。登録後、すぐに実務に関わって活動していくためにも、登録前から研究会などのコミュニティに積極的に参加しておけば良かったと思います。

僕の場合、2年目から遅れを取り戻そうと動いたことがいまにつながっていますが、あくまで結果論です。僕を真似する必要はないので、ぜひ積極的にいろいろなコミュニティに参加して、自分の居場所を創っていいってください。

なお、研究会の選び方については下記の記事を参考にしてもらえればと思います。


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