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この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第59回]


蘇州夜曲 礒部晴樹・画


蘇州夜曲

君がみ胸に 抱かれて聞くは
夢の舟歌 鳥の歌
水の蘇州の 花散る春を
惜しむか柳が すすり泣く

花をうかべて 流れる水の
明日のゆくえは 知らねども
こよい映した ふたりの姿
消えてくれるな いつまでも

髪に飾ろか くちづけしよか
君が手折りし 桃の花
涙ぐむよな おぼろの月に
鐘がなります 寒山寺

西条八十 作詞
服部良一 作曲


*古い日本の歌謡曲です。
歌なので「詩」ではなく「詞」ですね。
私の父親の世代ぐらいの頃の歌です。
調べてみると、1940年の映画「支那の夜」の
劇中歌だったようです。
今回、前出「楓橋夜泊」にちなんで、発表しました。
この歌、現代の現役の歌手も歌っていて、
平原綾香など、個性的にいい感じで歌っています。
また、中国の古典楽器二胡の演奏も、
なかなかいいものです。

絵の参考に蘇州の画像をいろいろながめたのですが、
運河、水、橋、植物、建物などが美しく、おもむきがあり、
まだまだ何枚でも描きたくなります。





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