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ブレイクアウト戦略のメカニズム


最近、トレードBotが流行っていてチャートに今までみられなかったような動きが目立ってきたように感じます。BTCFXをやっている皆さん、いかがお過ごしでしょうか。テクニカル分析大好き CryptoMori です。

相変わらず、私はトレードBotはドテン君推しです。
(※正確には利食いドテン君です)

今回は何故ブレイクアウト戦略がうまくいくのか、トレンドフォロー系であるブレイクアウトのメカニズムを考えていきたいと思います。


急激な価格変動

価格変動には理由があります。当たり前のことですが買いと売りのバランスで価格は動きます。なので売買のバランスを崩した方向に価格は動きます。
ここでは、どういう時にバランスを崩すのかを考えていきます。

まず、次のチャートパターンをご覧ください。

一般的に頻繁に現れるペナント(トライアングル)と呼ばれるチャートパターンですが、これは市場はどういう状態かというと、ここで上がると予想した人、下がると予想した人がおおよそ半々の状態ということです。

ここで上がると予想した人の戦略を考えてみます。

リスクリワードを計算すれば妥当な戦略だと思います。

次に反対に下がると予想した人の戦略を考えてみます。

上昇ペナントなので若干分が悪い気もしますが、そう悪くない戦略だと思います。

ここで言えることはペナントでは損切りラインのズレはあるもののおおよそ、上記2つの戦略が半々の割合で争っている状況です。

ここで損切り、つまりSTOP注文について考えてみましょう。
損切りとはポジションと反対方向の売買決済です。
つまり、SHORTポジションの損切り決済は買い、LONGポジションの損切り決済は売りなので、この後どちらかに価格が推移して損切りラインを超えた時に相場の売買バランスを壊します。その時に相場が一気に動くという理屈です。


チャネルブレイクアウト

ドテン君でも利用されている基本ロジックですが、一定期間内の最高値、最安値を結んだラインのという非常に単純なテクニカル指標です。

何故、この単純な水平ラインが意味を持つのかというとより多くの人が意識しているラインだからです。価格はより多くの人が予想した方向に動くため、より単純な指標の方がより効果的に働きます。

先ほど振れた損切りによる価格変動の例をとって考えてみましょう。
ペナントの中でもアセンディングトライアングルというパターンです。
ここでSHORTを予想した人の戦略をみてみます。

各上弦でSHORTを仕掛けた人の損切りラインが揃いましたね。
つまり、アセンディングトライアングルは上弦ラインをブレイクした瞬間に損切りにより一気に相場が暴騰することが予想できます。

逆に、ペナントの下弦が下に揃うディセンディングトライアングルも理屈は同じで下弦ラインをブレイクした瞬間に暴落することが予想できます。

この理屈を捉えれば、チャートのトレンドラインが収束すればするほど、期間が長ければ長いほどに双方向のポジションが溜まるのでブレイク時の価格変動のインパクトは大きくなることが推測できます。


ダマシのメカニズム

ブレイクアウト戦略は優秀な戦略ではありますが確実にその方向に動くわけではありません。俗に言うダマシと呼ばれるものが存在します。

多くは価格操縦の一貫で大口がわざとブレイクを引き起こし逆方向に無理やり動かす手法です。

下記の図がブレイクアウトのダマシのメカニズムです。
青がダマシを仕掛ける大口の動きで、赤が刈り取られるトレンドフォローで追いかけた小口です。

青は同一の大口でなくともダマシを仕掛ける大口が他に仕掛けることがあればダマシ相場になります。

ダマシを狙う大口の考え

今度は、青の大口に立場にたってどういう時にダマシを狙うのかについて考えてみましょう。

ブレイクアウトのダマシが成功するのは、レジスタンスラインを超えた後に入るSHORTの逆張りです。この逆張りSHORTの売りの強さが買いの強さを上回りレジスタンスラインを割ることに成功すればダマシが完成します。
ダマシのための逆張りSHORTをエントリー基準は下記の2点が焦点です。

・ブレイクアウト後の買いが弱いと予想できる
・ダマシ成功時に十分な利益が確保できる

つまり、ダマシが起きやすいケースは下記の時だと推測できます。

・レンジの期間が短い(蓄積のロングポジションが少ない)
・出来高が少ない(流動性が低い)時間帯
・レンジの幅が広く反対方向のボラティリティが十分に確保できる
・高値圏・底値圏にあり反対方向に走る可能性が十分に高い

ただ、個人的にダマシは大口にとってもリスクがあることなのでそう頻繁に起きるわけではないと考えており神経質になる必要もないかと思っています。


ボリンジャーバンドの活用

ボリンジャーバンドとは指定した期間内の価格帯を標準偏差を用いてそのバラツキをグラフ化したものです。ざっくり説明すると過去の価格のバラツキがバンド内に収まっていた割合(確率)を示します。

一般的なチャートだと±2σ(シグマ)が設定されておりおおよそ95.5%が設定されています。この確率はあくまで過去の価格に対する割合なので未来を予測する確率ではないです。

この指標を逆張りで使用する方も多いですが、私の意見では順張りで使用するものだと考えています。

私の場合はブレイク前の収縮度合いをみてインパクトの大きさを予測します。
手法は様々あるのでここでは詳しく触れませんが、利確タイミングを測る指標の一つとしては優秀なツールだと思います。

裁量トレードをされている方は、ボリンジャーバンドを改めて勉強してみるとよいかもしれません。



トレードBotとしての考え方

基本的に相場の7割は持ち合っている(レンジ相場)と言われています。そのため、愚鈍にエントリーするブレイクアウト戦略のトレードBotは勝率が悪いのです。
私が考えるトレードBotの評価ポイントは実は勝率ではなく損益総額比率(PF)です。勝率が10%だったとして、1回の勝ちトレードの利益総額が9回の小さい負けトレード損失総額の3倍あったとしたら、十分そのトレードBotは優秀なシステムだと言えます。
ダマシは引っかからない方がいいですが、引っかかる確率よりもダマシの損失をいかに小さく抑えられるか重要だと考えています。




参考

BTCFX自動売買トレードbot 「ドテン君 (AKAGAMI Ver.)(AKAGAMI LOUNGE 招待付き)」

ドテン君の狩り方を紹介します (Vol.2) 「利食いドテン君」



更新履歴

2018/04/20: note新規作成


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