「桜を見る会」に、権力という魔物の本質が透けて見える。

まさか11月に、一面に咲き誇る桜の画像を使うことになるとは思いませんでした。ええ、「桜を見る会」には一度も呼ばれたことがありませんが、それが何か?

今回のニュースも、批判する人、擁護する人、あまり関心を示さない人と、さまざまなスタンスが見て取れます。

個人的には、チュートリアル徳井さんを「俺たちは必死こいて税金払ってるのに」という思いで叩いていた人たちこそ、今回の件には腹を立てるべきなんじゃないかと思いますが……それとこれとは別なのかしら。

さて、あらためて「桜を見る会」を歴史を紐解いてみると、その前身は1800年代に皇室が国際親善を目的として主催していた「観桜会」であったことがわかります。それを、1952年、当時の吉田茂首相が総理大臣主催の会として復活させたのが「桜を見る会」なのだとか。

以来、震災などの影響で中止となった年もあったものの、今年4月の開催で64回目を迎えた伝統ある催しだったことがわかります。もともとは各国の大使などをお招きして、日本の美しさを象徴する風景のひとつである桜を楽しんでいただく、国際親善や社交として重要なイベントだったのですね。

そこに、いつしか総理大臣がみずからの後援会の方々を接待するという趣旨が加わってしまっていたのだとしたら、とても残念なこと。この会を復活させた吉田茂も、草葉の陰から「バカヤロー」と怒鳴っているかも。ちなみに当初の参加者は1000名程度だったのが、今年は報道にもあったように1万8000人超。いつのまにか規模が肥大化していたことがわかります。

さあ、ここからがいよいよ本題。

この件に関して、私は「擁護派」なのか、それとも「否定派」なのか!?

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