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カエルぴょこぴょこにぴょこぴょこ

今年も桜の季節になった。

新しいカップルのカエルがやって来た。もう何代目なのだろう。
事務所の雨水溜めを作った5年前の梅雨の時、初代カエルが居座り、やがて彼女を連れてきた。
おたまじゃくしとボーフラか一緒に泳いでいたのだろうか?
たまに雑水を汲みにいっても、ボーフラしか入っていなかった気がする。



2ヶ月位経って、二匹は居なくなった。
近くに水別れ橋があり、その橋を夫婦が渡ると別れるとの言い伝えがあるから、たぶん太平洋の方へ行ったんだろう。

翌年の春。
またカエルが一匹でやって来た。
少し体が小さいから、2代目なのだろう。暫くして蓋を開けてみたら、しっかり彼女を連れ込んでいた。
そして今年で5年目。
今月一杯で、この事務所も明け渡す。
年内中には、取り壊されるだろう。

もう自分は、このカエルを見る事は無い寂しさはあるが、カエル達は違う愛の巣を見つける為に、桜の舞と共に飛び跳ねるのだろう。

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