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ドラえもんアララ少年山賊団見たら涙が溢れて止まらなかった話

藤子不二雄先生生誕90年だそうで、生きてたらもっともっと、良い作品が生まれてただろうに…。

アマゾンプライムビデオ見てたらその中に、映画ドラえもんと同時上映していた短編集があったのね。見る気はなかったんだけどさ〜気がついたら見てた。

アララ少年山賊団。

ドラミちゃんが主人公の映画。大好きでね〜何回も見た記憶があって懐かしくて気づいたら見てた。そして、いつものごとく泣いてた。

この話は友情と、子供たちよ頑張れば報われるんだよ、というメッセージが込められてて、わかりやすい。これだけのことを、こんなに短くまとめて伝えられるシナリオ素晴しい。てか、原作の藤子不二雄先生がすごすぎる。

どういう話の内容かって、まずのび太君の孫セワシ君が、自分のお小遣いをあげるためにご先祖様のび平のレベルを上げようと試みる話。

この戦国時代ののび太のご先祖様のび平が今回の主人公。ドジで間抜けでおっちょこちょい。

ちなみに映画のタイトルにもあるアララというのは、セワシ君が祖先のレベルをあげるために派遣した調査ロボット。このロボットのアララもまた良い味出してるんだ。いわゆるツンデレってやつ。

最初にタイムマシーンで戦国時代にやってきて、ココがどこだかわからないと言うポンコツ。なのに、ドラミちゃんの着物姿を全然可愛くないっていう。それでも、最後はのび平のために泥だらけになって無くしたメガネを探す。

私、やっぱりツンデレという属性がスキらしい。

それで、物語は日照り続きで作物がろくに育たない村が舞台。

のび平と仲良しというおしずちゃん(しずかちゃんのご先祖様)に出会い一緒に探しに行くと、山賊団として気ままに暮らしているのび平たちを見つけた。

楽しそうという理由でドラミちゃんは山賊団の仲間入り。そして、みんなに家出した理由を聞く。

村は今、雨が降らず作物が育たない。働けど働けどご飯の食べられない生活に嫌気が差したと言う。しかも、これだけ村人が困っているのに領主は知らんぷりで、更に年貢として米をもっと捧げよと言っているのを聞いたドラミちゃんは『米俵を全部盗んじゃおう』と提案。

最初は驚いていたのび平タケ蔵(ジャイアンの祖先)だけど、二人はドラミちゃんの策戦に乗る。

屋敷に忍び込んで、道具で米俵を小さくして持ち帰ったか、その中に運悪く領主の一人息子スネ丸も混ざってしまっており、一緒に攫ってしまった。

敵対する領主の息子が、うっかり紛れ込む。めっちゃ王道やん!特に新しい捻りも、何も無い!なのに面白い。なぜだ!

しかも、のび平タケ蔵スネ丸は元々幼なじみのようて子供の頃はみんなで仲良く遊んだりもした事もあった。

もう、未来が予想出来るでしょ?!なのに目が離せないし、面白いんだよ。

スネ丸のび平たちはさ、ドラミちゃんの道具を使って一緒に野菜作りをするの。工作ロボットなんかも動かしたりして、1日できゅうりやトマトを収穫した。

お金持ちのスネ丸だから、泥臭い畑仕事なんてやったこと無かったんだろうね。耕した畑の野菜が水不足で萎れていくのに悲しんだ。まあ、ドラミちゃんの道具で雨を降らせて無事に野菜は育って収穫となる。それが嬉しかったスネ丸。誰よりも一生懸命収穫した。そのさ、心が変化していく描写っていうの?うわぁ、野菜ってこんな風に育てるの大変なんだ、収穫ってこんなにも楽しいものなんだ…。その心の変化がたまらん。

しかし、一方で米俵とスネ丸が奪われたことを知った領主は山賊団から取り戻そうと武装をした。
のび平たちも飢饉を知りながら、知らんぷりのスネ丸の父たちと戦うことを決意。

スネ丸は友人と父親の間で揺れ動く。辞めて欲しいと言われても止まらないのび平たち。

もうさ、上手すぎるよね、設定。高慢チキな領主の息子が、友情に気がついて仲間っていいなっと思い始めたところで、父と対立させるってさ!間に挟むってさぁぁぁ!あー!堪らん!当然、スネ丸は居ても立っても居られなくなって飛び出す。

工作ロボットを操り、のび平たちの前に立ちはだかるスネ丸。父は喜ぶが、なんとスネ丸が味方したのはのび平たち。

『お父様、このまま帰って!』って父の前に立つ。

スネ丸、どちらにも傷ついて欲しくない思い。めっちゃわかる。どちらも大事な人。ほんの1日だけなのに一緒に過ごした時間が楽しかったんだよな。

大人に囲まれて幸せぶってたけど、今までしたことのなかった農業や友達との交流が楽しかった。だから戦って欲しくない。

そんな葛藤の中、スネ丸と父は濁流に流されちゃうんだよね。工作ロボの暴走で大雨が降ちゃって、崖から落ちそうになる。

のび平たちは、すぐに助けるんだ。でも、大人は助けない。『事情は知らないが、今まで俺達を苦しめてきた罰だ』って。

その通りなんだよ。領主はさ、村人が飢饉で苦しんでるのを知ってたのに私欲のために年貢を弱めなかった。それどころか、強めようとしていた。

許せるハズ無いじゃん?私だったら、許さないよ。きっと死んでいった人だっていたはず。お腹が空いて、のどが渇いて、それでも食うために働かなきゃならない。子供が泣いて叫んでも助けてあげられなかった。そんなの地獄だよ。許せるハズ無いじゃん。

でもさ、人って理屈に合わないことを時々するんだ。徐々に流されていく領主とスネ丸を見捨てられずに大人たちはひとり、またりとりと手を貸しだす。

人の心の温かさを、この物語で藤本先生は示してくれた。結局、のび平によって領主とスネ丸は助けられた。そして、領主は反省し年貢はみんなに返す、これからは年貢を見直すって改心してくれた。

完璧な起承転結。私は今日もまた号泣したわ。

王道すぎる友情はもちろんだけど、頑張れば正しいことをすれば報われるってことをこの物語は示してくれた。のび平たちは、村の飢饉のために戦った。にも関わらず、領主とスネ丸を助けた。どちらも一生懸命、自分の心に従って素直に、自分の正義を貫き通した。

子供たちよ、自分の正義を貫けば必ず道は開けるんだよって言ってくれた。

この話オチも完璧なんだよ。せっかくレベルを上げようとアララを送り込んだのに、のび平が上がったのは、レベルじゃなくて運動神経。だからセワシ君のレベルは上がらなかった。

ここでもまた、藤子不二雄先生のメッセージが私の心に刺さるよね。便利な道具を利用してご先祖様のレベルをあげれば自分のレベルも上がる、なーんて一見賢いようで、ずる手を考えても計画は失敗する。頑張らないとうまくいかないんだよって先生のメッセージ。

地道に努力せよ、若者って声が聞こえた。

だから、無駄だと思えることでも一生懸命頑張ればいつか報われる。報われないこともあるけれども、頑張ればその姿を見て心が動く人もいる。

そう思ったらさ、泣いてたんだよ私。

文才も無いし、人脈も無い。人とのコミュニケーションだって出来ない。掲げた目標もあっさりと断念するし、毎日ただ文字を綴るってことも出来ない、出来損ないのポンコツ。

それでも自分の心に素直に従って頑張りなよ、道は開けるからって声が聞こえた気がしたんだ。

だから、私は頑張るよ。精一杯、書いて書いて書きまくる。腰が壊れたっていいんだ。

今日も明日も書くからね!😁

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