内村宏幸note「たぶん、いまが黄金の日日」

放送作家/日本放送作家協会理事長/ おもにテレビでコントを書いています/ 内村宏幸放送…

内村宏幸note「たぶん、いまが黄金の日日」

放送作家/日本放送作家協会理事長/ おもにテレビでコントを書いています/ 内村宏幸放送作家Class毎年6月頃開講予定 <番組> 「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば」「ウッチャンナンチャンのウリナリ」「笑う犬の生活」「サラリーマンNEO」「LIFE!〜人生に捧げるコント〜」

最近の記事

「PERFECT DAYS」がとてもよかった

※ネタバレの箇所があちこちにあります 何も起こらない映画 ひと言で言えば、何も劇的な事件が起こらない映画だということ。 元来、この手の映画はあまり好きじゃない。 「2時間近く付き合わされて、何も起こらないとはどういうつもりなんだ」 「物語とはそういうものじゃないはず」 と、思う派。 一度、その類の映画で、何も起こらないなと思いながら粘り強く見ていたら、 唐突にエンドロールが流れ始めて、 思わず「えーーー!」と叫んでしまったことがある。 自宅でDVDを見ていたからよかった

    • 「男・出川哲朗還暦祭り in 横浜アリーナ」開催

      2024年1月14日、 横浜アリーナを1万2千人のお客さんが埋め尽くし、 「出川哲朗還暦祭り」が、一年の準備期間を経て本番を迎えた。 手前味噌になってしまうが、終わってみて、 これまでこんな規模のお笑いだけのライブは見たことがなかったし、 今後、これを超えるのもそう簡単ではないと思う。 時間は経ってしまったが、未だ少し興奮が残っている中、 一端を担った者として綴っておきたい。 開演前 当日お昼前から、リハーサル開始。 これだけの出演者、演目があるのに、全体通してのリハーサ

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      • キングオブコント2023決勝を大人数で見た

        結論から言うと想像以上に楽しかった! 今年のキングオブコント決勝は、大勢で一緒に見る事になった。 2013年から個人的に起ち上げた「放送作家Class」を始めてから10年経ち、 これまで受講した生徒さんたちから 同窓会をやりたいという声があがっていた事もあり、 どうせ同窓会をやるなら、キングオブコント決勝をみんなで見よう という事になった。 これまでそういったコミュニティ的な集まりには無縁だったが、 まさか自分がその中心にいることになるとは…。 結論から言うと、大勢で見ると

        • ChatGPTにショートコントを書いてもらった

          最近、皆さんいろいろ試しているChatGPT お手並み拝見しようと、ショートコントを書いてもらった。 「きちんとオチも付けて」と注文も添えて。 どのくらい書けるんだと試してみたものの、 もし、完璧に書けていたらどうしようと、 少し恐くもなってきた。 「ショートコントを作って」とお願いを書き終えると、 ChatGPT君はしばし考えているようだったが、 数秒後には、すごいスピードで一気にちゃんと会話形式で書き始めた。 そして、コントが書き上がった     ↓

          理事長になりました

          このたび、日本放送作家協会の理事長に就任しました 前期(2年前)から縁あって 日本放送作家協会の理事の仲間入りをさせてもらっていましたが、 どういうわけか今期から理事長をやることになりました。 前の記事の通り、還暦を迎えたという事もあり、 「これまでやってないことをやってみるのもいいかも」 という漠然とした思いが芽生えて来ました。 そんな時にこういう流れになり、 理由は全くわかりませんが他の方からの声もあり、 引き受ける事になりました。 だからといって、何が出来る訳ではあ

          60歳になりました

          本日、ついに還暦を迎えました。 この2、3年ずっと「そろそろだな」と 心の隅がずっとざわついていた状態でしたが、 時は容赦なく流れて行き、 この日がやってきました。 40歳の時にかなりショックを受け、 50歳の時には、さらにそのショックは大きくなり、 60歳の今回は、もう慌てようもない心境です。 時の流れに逆らわず、しかし活き活きと暮らしていきたいと思います。 何となく新たなステージに入ったなと そんな感じはヒシヒシと体中に伝わって来ています。 あちこち故障が続発しており

          ウルトラマンは今もワクワクさせてくれた

          シン・ウルトラマン1回目、IMAXレーザーで見る 映画館で予告編を見た時から シン・ウルトラマンの姿に確実に心を掴まれていた。 ようやく公開され全貌を見て、さらに魅了された。 確かに、シン・ゴジラと比べればいろんな意見があるのはわかるが、 初代ウルトマン放映時に真正面から衝撃を受けた世代にとっては、 ウルトラマンの一挙手一投足には、やはり釘付けになってしまった。 あの、変身して右手を突き上げたウルトラマンが 画面奥からこちらに迫ってくる場面は、 幼い頃の気持ちが瞬時に甦って

          ウルトラマンは今もワクワクさせてくれた

          あれから1年

          「令和2年7月豪雨」 のちにそう名付けられた水害が、 ちょうど一年前の7月4日 私が生まれ育った街を襲い、 見慣れた故郷は壊滅的な状態になりました。 熊本県南部に位置する人吉球磨地方は、 周りを360度山に囲まれた典型的な盆地で、 そこを貫くように流れる日本三大急流のひとつ 「球磨川」が激しく氾濫しました。 これまでにも台風直撃などによる大雨で度々氾濫していて、 増水し濁った川の様子も、地元の人たちにとっては、 どこか〝見慣れた〟光景でした。 しかし、今回はそれを遙かに上回

          放送作家Classがラジオ番組になる

          2013年に、若いコント作家が育って欲しいという突然の思いが沸き立ち、 個人的に起ち上げたのが「内村宏幸放送作家Class」。 ありがたい事に昨年の第8期まで、コントを書いてみたいという人たちが 毎年参加してくれて、続いている。 今年もそろそろ第9期目の募集を開始しようと思っているのだが、 この放送作家Classをベースにしたラジオ番組をやることになった。 もちろんメインの喋り手は自分である。 まさかこんな形になるとは。本当にありがたい。 TFM AuDee × レコチョ

          放送作家Classがラジオ番組になる

          Twitterで呟いた事が結果的にすごい形で 現実になった話

          今年の春先、世界中の状況が一変するちょっと前、 マスクが品薄になり始めた頃、 こんなつぶやきをした。 特に狙ったわけでもなく、言い知れぬ不穏な空気を肌に感じて、 渋谷の東急本店を付近を歩いているときに、 その時湧き上がってきた気持ちを素直に文字にしただけだった。 数分間だけ置いていたスマホを再び開いたところ、 異変が起こっていた。 異常な数の通知が画面に表示され、 そしてそれはしばらく、およそ3日間は止まらなかった。 Twitter画面を見ているそばからカウンターの数字が

          Twitterで呟いた事が結果的にすごい形で 現実になった話

          お笑い版Spotifyが欲しい!

          最近音楽は、定額配信サービスで聞く事が当たり前となったが、 利用していて常々思っているのは、 〝お笑い版〟があればいいのにということ。 音楽は確実に心を癒してくれるが、 お笑いにも同等の力があると信じている。 その時の気分に合った音楽を聞くように、 まるで元気が出ない時に、 最近の第7世代のネタから、ライブシーンで評判の芸人のネタ、 さらには、ダウンタウンやウッチャンナンチャンの初期のネタが、 好きなときにいくらでも見れたらいいなと思っている。 (※個人的には、ウンナン、

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          放送作家Classでやっていること

          「コントを書く人が1人でも増えて欲しい」 そんな思いから2013年に起ち上げて、今年で第8期目になる放送作家Class。 今年は、この思わぬ状況を踏まえて、すべてオンラインで行う事にしました。 これまでは、毎年20名程度の受講生が参加して、 毎週出した課題に対して、翌週にアドバイスをしながら、 受講生みんなで検討するという形でやっていました。 どんな課題を出していたかというと、 ◎「企画書作成」 これは、実際に我々放送作家がテレビ局に出すのと同じような企画書を受講生に

          YouTubeの「月9」

          日本トップクラスのYouTuber「東海オンエア」 チャンネル登録者数は、驚異の530万人越え。 彼らが主演するYouTubeオリジナル配信ドラマの脚本を担当しました。 全10話のドラマが、3月23日から毎週1話ずつ配信され、 現在第9話まで無料配信されています。 毎週、月曜9時に配信されるので、 自分の中では「YouTubeの月9」と呼んでいます。 脚本の依頼があったとき、正直なところ「東海オンエア」という存在を 全く知りませんでした。 我々の世代は、まだまだYouTu

          となりのシムラは、もういない

          あの最高に下らなくて、 何度見ても笑ってしまう質の高いコントを、 もう、見る事ができない。 そう言われても、まだ実感がない。 衝撃は、今も尾を引いている。 訃報を聞いた翌日、何度かお付き合いのある西日本新聞から 追悼文の依頼が来た。 まだ現実を受けいられてない状態で、何も考えられなかったし、 「となりのシムラ」という番組でご一緒したとはいえ、 自分よりも親交のあった人は、たくさんいるはずだと躊躇した。 しかし、志村けんという人を、〝見習い〟の時代からずっと見てきた者にとっ

          となりのシムラは、もういない

          いいの思いついた!

          気がする! でも、なんかいいの思いついたと思う。 企画?コンセプト?システム?フォーマット?仕組み? たぶん、そんなようなもの。 しかも、今のこの自粛ムードの状況を逆に活用したもの、 新しいかもしれない。 いや、もしかしたら、誰かがすでに始めてるかもしれないが、 面白そうなのは確か。 これ誰に言えばいいんだろう。 ドラマなのか、コントなのか、 脚本次第の企画だと思うけど、脚本は、頑張って自分で書くとして、 あとは、誰かに力を貸してもらわなければ。 ああ、誰に言えばいいのか?

          いいね!が止まらない

          「テレビ関係者の皆さん!」 という書き出しで今日のお昼過ぎに以下のようなツイートをしました。 ほぼ延期という報を受けて、まず思ったのは、オリンピック用に、あるいはその関連番組用に確保していた放送枠は一体どうするんだろうということです。 もしかしたら大急ぎで埋めようとテレビ局の人が大慌てしている光景が浮かびました。ロケもやりづらいこの頃、スタジオの隅でコツコツと作っていくコント番組が向いているのではないかと思ったのでした。 それに、最近本当に舞台が中止になって、芸人さんや役者