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日記hibi/ 2018/9/24〜9/30

9月24日(月)
先週も月曜日が休みで、みんな休みすぎなのではないか、と思ったにもかかわらず、今日もお休みでそして店が開けられた。途中で取材の対応があり、ご丁寧に取材いただき、あることないこと話して、というか取材のときにどうもいつも身構えてしまって無愛想な感じになってしまうことがわりと多いのだけれど、今回もそのように無愛想になりながら、受け答えをしていた。
店が閉まると、夜からはB&Bでイベントのアテンドが入っていたため移動し、イベントをアテンドし、そうして無事に仕事を終えたあと、ビールを飲んで家に帰った。数ヶ月前までは固定でB&Bのシフトに入っていたため、毎週日曜日は店を閉めたあと必ずB&Bに移動していたのだけれど、久しぶりにやるとなんだかつかれたので、当時の僕は偉いなぁと、過去の自分をねぎらった。

9月25日(火)
朝から仕事をしていて、している。していた。月末。

お昼ごはんによく行く定食屋に入ったところ、テレビではワイドショーの時間だった。この定食屋は常にテレビが付いており、オリンピックも甲子園も、海外ドラマの謎のカーチェイスも僕に見せてくれた貴重な場所でいつもありがたい気持ちで、食事をしながら視線はごはんに、テレビは主に音声を拝聴するのだけれど、平尾さんの? 息子が? 遺産相続で? みたいな話題をずっとやっており、店のおじさんとおばさんもずっとその話をしており、なんやかやしたあげく、
「でもあのチャラい方でしょ?」
ということでなにかの結論がでたようであった。ので、店を出て、Yahooニュースで見てみたところ、たしかに彼の風貌はチャラかった。

夜、一生懸命はたらいたし、これからもはたらくよ、というテンションで今日の野球をチェックしたら、荒木が一番二塁で先発していた。ハッとして、
え? 引退するの? え?
となってくまなくスポーツナビとGoogleで検索したが、引退の情報が出てこなかったので、安心した。もめているんだろうか、球団と。裏で引退させたい球団と選手がもめているんだろうか。こういうことはよくある。よくあるのでとても心配になったが、ただ一番二塁で先発しただけかもしれず、そうだとしたらそれだけでファンに引退を心配されるような位置にいるんだよな荒木も、ということを自覚してしまった。

9月26日(水)
朝イチでYahooニュースをみたら、浅尾くんが引退するということだった。え、と声を出して、しばし呆然としたあと、お前かよ! と思った。
朝の仕事をはじめた。

小伝馬町と清澄白河に納品をする日だったので、いろいろ仕事を片づけ、出荷の準備をしていたら出発が遅くなってしまった。いざ、と思い外に出たとたん雨が降り出し、そうしてそれは止む気配がないようだった。とはいえこの二箇所をうまく回るには原付でないと、という形で、もう本も積み込んでしまっていたので、そのまま出発したらがっつりと大雨に打たれた。ずぶ濡れで納品を終えて気がつくと指を怪我していた。さいきん、原付にあまりいい思い出がない。

荒木も岩瀬も引退するらしい。雨が降っていた。

9月27日(木)
9月は30日が日曜日で、つまるところ、明日までが月内入金の期限となっているのだった。それでほんとみんな休み過ぎだよ、と思って、経理関連の作業をしていた。夕方から蔵前のHABで打合せだったため一度代々木八幡の事務所から蔵前に移動し、打合せを終えて、家に帰って経理の仕事をしていた。お金を数えている。

9月28日(金)
夜からイベントにお呼ばれしていて、トークというか、講演めいたことをすることになっており、慣れない場だったのでひたすら緊張、ちがうか、なんか緊張とはちがうのだけれど、そのおそらく知り合いはほとんどおらず、所属する団体が主催したので来てみましたという人ばかりの、属性というか、住む池の水質というか、とにかく水に入ってみないと淡水か海水かわからないという様相で、それを思ってざわついていた。例によって振込など終わっていないのでバタバタしたいたら遅刻しそうになって、挙げ句に途中でちょっと迷ってしまって、結局スタート5分前に会場についた。みなさん申し訳ない、ほんとごめんなさいなど思って、走ったので汗をかいていて、水ばかり飲んでいたら講演めいたものは始まった。始まったら客席に、たいへん、たいへん尊敬しておる方がいらっしゃったので、はーわーー、となった。

お相手の方にたいへん良くしていただき、たのしく話し終えた、ような、気がする。不安。

9月29日(土)
くそほど雨が降っている。降っているので、本当に人が来ない。今日は土曜日で、店を開けている。今日はもうこないだろうなということが予めわかっている風な天気で気持ちの上でもそうで、だから人が来ない前提で働いた。
そうしたら昨日の講演に来てくださった方がお一人いらっしゃり、お話をした。しただけで、閉店となり、そのまま下北沢へ向かった。
夜にまたイベントが控えており、これはもう好きなことを話すだけのイベントで、昨日とはうって変わって気楽な気分で好きに話した。そのあと、参加者のみんなでごはんを、ということになったのだけれど、8人と大所帯で、土曜の夜でもあり、席が空いていない中いろいろと店を回る形になり、やーもう無理かな、なんだかダレてきたね、というテンションになりかけた矢先、満席っぽかった「新台北」に声をかけたところ、「なんとかする」ということであったので、店の前で待っていたのだけれども、どう見ても何とも出来ないのではないか、2人がけの席一つしか空いていないのではないか、という状況に見えたが信じて待っていたところ、ひとグループを動かし、もうひとグループを詰め、その空いたスペースに別のグループに移ってもらってた結果、8人分のスペースが創出された。や、これできるっていうか、できたっていうか、最初からこの完成図が描けていたとしたら天才だし、やってみた結果この完成をみたとしたら天才で、つまりすげーなというものを見たのだった。店全体に、店員のおじさんと、移ってくれたお客さんみんなに感謝しながら青菜炒めなどを食べた。いいものを見たし、これを見たみんなは積極的に新台北に行ってお金を落として欲しい。

仙台のくまざわ書店の品揃えがやばいらしい。

帰り際、B&Bで開催中の展示がありその撤収に向かうと言ったところ、みんなついてくるとこになり、どやどやと閉店間際のB&Bを訪れた。展示の撤収というのは、ひっつき虫(コクヨ)で貼られたボードを延々とはがしていくだけの作業なのだけれど、みんながせっかくだから(せっかくだから!)やりたい(やりたい!?)と言ってくださり、そうならばと手伝ってもらったら案外早く終わった、というか、手伝ってもらわなかったら相当の時間がかかっていたことが推察され、ぼくが終電に間に合ったかどうかわからない。ので感謝が絶えない。今日は感謝。ひっつき虫はひっつき虫を使うとよく取れる。新しい学び。

それで終電間際の電車に乗り、家へ向かう途中で、野本と、そして浅尾くんの引退動画を見た。野本の一塁ゴロを何度も何度も見て、それで浅尾くんの、最後の、フォークで三振をとって岩瀬が出てくる瞬間を何度も何度も見た。浅尾くんは、なぜか最後の一球、三振の場面の動画しか出てこなくて、全球、最初から最後まで写っている動画を探して検索したらみつかって、それであの高めの直球振ってくれてよかったなというかまだ振らせられるボール投げるんだよな、とか、大ファールやばい、などと思っていて、迎えた、いままで何度もそのシーンの動画だけは見ていたので、あ、いま、この投球で、という最後が当然のようにわかり、そしてわかっていたにもかかわらず三振の瞬間心が沸き立った。僕は電車内で小さくガッツポーズをして、そうしたら動画の中で岩瀬がでてきて、森さんもでてきて、浅尾に荒木が何か声をかけて、森さんも一言言ったあとボールは受け取らず軽く促して、浅尾がそのままボールを岩瀬に渡したところで、「ところ」というか、もうそういう一連のものが、いままで以上に鮮明に心に入ってきて、それで泣きそうになっていた。引退セレモニーの動画を探しているうちに駅についてしまい、まずは家に帰った。家で動画を見ようと思っていたが、そのまま寝てしまった。

9月30日(日)
店を開ける、開けると暇でゆっくりとしていたのだけれど、入店数の割に購入率の高い日で、売上が非常に良い感じでまとまっている。すばらしい。感謝。昨日多くの人に感謝したおかげかもしれない。感謝。なぜか、いままで半年間くらい置き続けて1つも売れていなかった「POETRY」と印字されたミニトートが立て続けに2つも売れた。POETRYの日。感謝感謝。
と、おもっていたらプリンタの紙がつまり、直しかたを強引にしたのがいけなかったのか、ずれて印字される状態になり、そのまま直らなくなってしまった。納品書と宛名紙が印刷できなくなってしまったため、納品、このまま店が終わったら納品に行くつもりだった荷物は、一度家に持ち帰られて、翌朝投函されることになった。
家に行って印刷を終え、宛名紙を荷物に貼ろうとしたところ糊がなく、糊を手に入れてから投函、というタスクが翌日に持ち越された。我が家には糊がない。店にはプリンタがない。
9月が終わった。気持ちのうえではまだ4月くらいだと思ってる。

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