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企業は人なり、人生は人なり、円滑なツールは飲み会なり。

ひたすら、いろいろな人と飲んだなあ。
あの時の選択、正しかったよ。

地元の企業に新卒で入社したけれど、大阪の親会社で1年間勉強してこいと放り出された。

既に周りは内定者の段階でお互い顔見知り。いきなり田舎の子会社から入ってきた女なんて誰も相手にしてくれないだろうと思った。

実際、入社した週の金曜日の飲み会は同期の中私だけ誘われなくて(グループLINEにいなかったから仕方ないね)、悲しくて彼氏に慰めてもらうためだけに東京まで夜行バスで会いに行ったっけ。

だけど、その次の水曜日、地元が同じで話しかけてくれた女の子に誘われて、少人数の飲み会に行った。
水曜日ってちょうどよくて、研修で少し疲れているけれど後半頑張ろう、という程よい緊張感と気の緩みが織り混ざって楽しく飲めた。
そこで、別の子があんた面白いな、と気に入ってくれて(お酒を飲むと私はいつも陽気になる)そこから同期や先輩100人ぐらい(!)と10日かけて毎日飲んだ。

11日目の研修が終わる頃、同期はそれぞれ全国へ、自分の仕事のため旅立つ準備をしていた。あなたの研修のあの発表良かったよ、とか、人に対するやさしい態度が好き、とか、個別に声を掛けて別れてくれる人がいた。きっともう会わないだろうに。会わないからだろうか。

研修終了後も、やっぱりよく飲んだ。同期だけじゃなくて、年の離れた先輩や上司ともよく飲んだ。
親会社は老舗のメーカー企業だったので、先輩達が語り継ぐ伝説の先輩の話や50年前の製品開発秘話、仕事でやってしまった失敗談、果ては政治や経済など、皆引き出しや話題が多くてとても楽しかった。

平日も休日も飲むので出社後毎日二日酔い、かと思いきや若さのおかげか体に残らず、健康そのものだった。
たぶん、大学生の時よりずっと飲んだし、ずっとたくさんの人と会ったし、ずっといろんな話をした。
あの体力と気力は、きっと20代前半の、がむしゃらな時期にしか出てこないんだろうなぁ。

あっという間に1年が経ち、その後同期とは仕事で関わることもなく、私は地元の会社も結局辞めてしまったので、私と彼らの仕事上の繋がりは、もうない。

だけど、あれから5年経った今でも、一緒に旅行に行ったり連絡を取り合う友人がその中にいる。

仕事を通して得るものって勿論スキルやお金、経験、そういう類のものだろうけど、やっぱり人との関係性が一番の財産じゃないだろうか。

就職活動をしていた学生の頃は、一緒に働く人間なんてどうでもよくて、仕事内容や福利厚生、自分がどれだけステップアップできるか、というところしか見ていなかった。でも、そうじゃなかったね。

仕事終わりはやっぱりビール!の日もあれば、可愛くカシスオレンジの日もあり、ノンアルで乗り切る日もあれば一杯目からガツンと焼酎でブーストを掛ける日もあり、全ての飲み会が楽しくて、人と話すのが本当に面白いと感じた1年だった。

人が好きだと気付いたおかげで、今はより面白い人と関わることができる仕事に就いている。

新社会人だった私、体力もやる気もコミュニケーション力もないのに、頑張って飲み会に顔を出して、楽しんでくれて、面白がってくれてありがとう。

君のおかげで、今の私がいます。

これからも、よろしくね。

 

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