出すぎた杭

「出過ぎた杭は打たれない」について思うこと

これ、よく聞きますよねー。「出る杭は打たれる」って言葉から転じて生まれた言葉ですが、なんかこう、常識なくて自称優秀な人がよく使っている印象です。

なんていうと無駄に人を傷つけるのでよくないですね。さーせん。
でも、俺、この言葉、だいっきらいなんですよ。
というわけで、この言葉に思うことっていうのをつらつら書いていってみたいと思います。

まず、「出る杭は打たれる」について辞書で引いてみましょう。

1 才能・手腕があってぬきんでている人は、とかく人から憎まれる。2 さし出たことをする者は、人から非難され、制裁を受ける。(デジタル大辞泉)

なるほど、突出した才能がある人は妬みを受けやすいってことね。
おっとでも待てよ?2番目のほう…こいつは…?

2番目のほうの意味は読み方によっちゃ優秀な人のことを言っているように思えるが、普通に受け取ったら、ただのでしゃばりってことですな ホホホ
と、まあ、このように、いい意味ばかりとも言い切れないってことですわな。

で、さらに言うと俺はこの元の言葉もあんま好きじゃない。というか1の意味にそぐわないと思って生きてきました。
というのも、杭っていうのは地面に深く刺さって、なにかを支えることがその使命であって、刺さってない杭なんてタダの粗大ごみにしかならないわけですよ。

どちらかというと優秀な人が妬みから攻撃を受けるんなら、みにくいアヒルの子のほうが近しい気がします。
なんとなく、言ってることわかります?

で、こんな不完全な言葉をもじって「出すぎた杭は打たれない」なんてことをのうのうと仰る方々がいるわけです。たいていは2番目の意味のやつだったりするくせに。。。。。

ま、どっちの意味だったにせよ、とりあえずどちらも杭にはなれなかったってことを自覚してほしいわけです。だって杭としては勝負になってないもの。
なのに、その他の杭は地中深く埋まっててダメだなぁってそもそもおかしくない?
お前が杭じゃないとしたら、自分には出来ないことをやっている杭に、まずはリスペクトを示しなさいよ。

俺は杭になれなかったからジョブチェンジします世の中の杭さんマジパねえッス

ってなるべきじゃないかしら?

よしんば最初からステージが違うわいって言うんだったら、我々杭の世界に関わらないでいただけないでしょうか?目立たずとも杭でいることに誇りを持っている人たちに対して失礼極まりないでしょう?

だから今後、「出すぎた杭は打たれない」とか言ってるヤツがいたら、「ああ、こいつは杭界の落ちこぼれなんだ」って思ってあげるようにしましょう。

この世の中だって、目立つやつを支える杭で成り立ってるんだ。支えられてるほうがその恩恵をないがしろにしちゃダメだよね!

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