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野々村芳和会長がJリーグチェアマンに就任内定

本日正式に北海道コンサドーレ札幌の会長である野々村芳和氏のJリーグチェアマン就任が発表されました。


最初にスポーツ紙でこの話題が出てから1ヶ月半以上コンサドーレのサポーターはハッキリしない現状が続く形となっていましたが
ようやく正式な発表ということで

元々覚悟していた問題だけあって気持ち的には切り替えられている部分と正式に決まってしまったことによる寂しさの両面が混在しています。

野々村さんが北海道コンサドーレに残した功績はコンサドーレサポーターなら誰しも理解してると思いますが、本当に素晴らしいものがありました。

選手としては2000年の岡田コンサドーレの時に入団しボランチのレギュラーとしてJ1昇格に貢献
翌年はチームのキャプテンも務めてチームをJ1残留に導く活躍をしてくれました。
そして2001年のシーズンオフにクラブから戦力外通告を受け29歳の若さで引退を決意
そこからは北海道のメディアとスカパーなどを中心にサッカー解説者として活躍されていました。
その間にもサッカースクールを運営し経営者としての経験を積んでいました。
野々村さんは引退したあともコンサドーレには常に関わっていて大きな出来事としては2013年に社長に就任することになりますが

元々は石水勲元社長に再び社長をしてもらうための説得役として石水さんに話に行った際に逆に「お前がやったらどうだ?」と言われ
それをキッカケに野々村さんが社長に就任することになりました。
2012年シーズンをJ1で戦い降格が決まっていた札幌は全体の予算1億9000万円で戦うことになっていましたが
野々村さんはその金額だとJ3への降格の可能性が高いと考えて死ぬ気でお金を集めて何とか人件費3億円で戦えるようにしてくれたみたいです。
それがなかったらかなり厳しい展開が待っていたかもしれません。

野々村さんは今のコンサドーレはいくらの資金力で戦っているってのをサポーターに対してしっかり伝えるタイプの社長でした。
サポーターに対して現実は理解してもらいたいと考えていたからこそこういう発言を繰り返していたと思います。
毎週ラジオ番組でクラブの現状についても話されてますが、他のクラブの社長よりもサポーターに向けて発信力がある方だと思います。
他クラブのサポーターからは話し過ぎと思われる面もあるかもしれないですが
応援しているサポーターにとってはクラブの立ち位置や内情を知るというのも重要なことです。
野々村さんのサポーターを納得させる言葉の力は2013年〜2021年の間にも多くのサポーターに伝わっていたと思います。
2014年には小野伸二選手を獲得
2015年には稲本潤一選手を獲得

これも野々村さんならではのアイディアから生まれたものだと思います。
もちろんネームバリューでメディアで取り上げて貰ったり、観客動員を上げる上でも大きな補強ではあったと思いますが
野々村さんはそれと同時に若い選手への成長に向けてベテランのビッグネームの選手の存在は大きくプラスになると考えていました。
例えば試合に出なかったとしても1週間のトレーニングの中でベテランの姿から若手選手達に学んで欲しいものがあるからいてもらっていると発言していたこともありますし
そういう目線はやはり元選手だからこそ出てくる考えだと思います。

アジア戦略にも他クラブより早く取り組んでいたのがコンサドーレでもあり野々村さんの思考
チャナティップ選手のイメージはここ数年で完全に出来上がったと思いますが
2013年にベトナムの英雄のレ・コン・ビン選手を獲得したのがアジア戦略の始まりでした。
野々村さんは東南アジアの提携リーグの選手は外国人に含めないで日本人と同じ枠で試合に出られるようにするべきとJリーグ側に提案し提携国枠が生まれたって話もありますので東南アジア選手が日本で活躍出来るようになってきてるのも野々村さんそしてコンサドーレのアジア戦略というものは大きかったと思います。

そしてあとは何とも言ってもミハイロ・ペトロヴィッチ監督の招聘だと思います。
2017年のペトロヴィッチ監督は浦和で監督を務めており夏の札幌戦での敗北で解任されてフリーとなっていましたが
当時の札幌からしてみると金額的にも高額な監督であり四方田監督体制である程度上手くいってる状態だったので
サポーターとしても最初にペトロヴィッチ監督の名前が出た時は驚いたと思います。

しかし野々村さんはコンサドーレというクラブが成長するために守備だけをしながら戦うサッカーよりも攻撃の所でレベルアップすることにコンサドーレの未来はあると考えペトロヴィッチ監督の招聘に踏み切りました。

今のコンサドーレがあるのはこの決断が大きかったと思います。
2018年はリーグ4位、2019年のルヴァンカップ準優勝そして若い選手達が日本代表に選ばれたりJ1の舞台でも活躍出来る状況を生み出してるのは野々村さんのこの時の考えが正したかったと思います。
近年の順位としては二桁順位ですが
最近聞かれなくなったJ1定着って目標を果たしていると思います。
元々はそれが一番の目標と言われていました。
しかもただJ1に定着するだけではなくサッカーの内容的にも上のクラブとやれるものも示しながら若い選手を伸ばしつつ戦ってる訳なので今の札幌の方向性は正しい方に進めていると思います。
そしてこの方向性に導いてくれた人が野々村芳和さんだったというのは間違いないと思います。
コンサドーレから離れられるのはサポーターとしては残念ですが
Jリーグチェアマンとして今度はJリーグ全体を良い方向性へ導いていってほしいと思っています。
正直コロナ禍の対応や今ACLの日程の問題含めて今年来年はJリーグ全体にとって難しいシーズンになっていくと思います。

今後色んな事が想定されますし
その都度Jリーグサポーター全員が全員納得いくって形にはならないかもしれないですけど、野々村さんなら素晴らしいアイディアを持っている方なのでJリーグをさらに発展させていってくれることに期待したいです。

一方でコンサドーレは三上GMがトップって形になりますけど
三上GMもコンサドーレにとっては同じくらい重要な人物です。
野々村さんが現役選手時代からコンサドーレの強化に関わっていたのでコンサドーレの全てを知る方と言ってもいいくらいの方だと思います。 
野々村さんだから出来ていたことも間違いなくあると思いますけど
三上GMだからこそ今まで出来ていたことや今後やってくれることってのも間違いなくあると思います。
ペトロヴィッチ監督も今シーズンもいます。
野々村さんはクラブから離れますが、多くの選手が残ってくれて新しい選手も入ってきました。
サポーターとしては不安な面もあるかもしれませんが、まずは今季三上GMがトップの新体制に期待しましょう。

いつか野々村チェアマンから初タイトルのカップを貰えるようなクラブになっていくことを願っています!

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