「はい、これ。バレンタインデーでしょう?」
君がくれるなんて、驚いた。
モロゾフか、昔のあの人を思い出す。胸の水位を保っていた栓が抜けて、水が溢れ出して、ああ、止まらない、止まらない。
モロゾフの箱を2つ開けて、「みんなで食べて」。
ずっと、憧れていて、この手に触れそうで、触れなくて。
君のなかに、あの人を思い出す。義理チョコ、いい文化じゃないか。1ヶ月、お返しを考えるのが楽しみだ。
カバンを床に置くと、電車の暖房で溶けちゃうな。膝の上に置かないと。
チョコは膝の上。思い出は頭の中。気分は空の上。
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