「復活」は最強の餌

誰もが愛する人の死を経験している事でしょう。

祖母だったり父親、母親、友達。

死と生は表裏だと気がついたのは、初めて身近な人の『死』を経験したから

人は死んだらどうなりますか?

この疑問は生きているうちは答えられない。

誰も死の先を知らないのだから。

私はずっと魂が天に行くと思っていた

死んだら体から魂が出て、ふわりふわりと天に行くのだと

エホバの証人はこのことに関したこういう

「死んだら無になる。塵に帰る。死んだら痛くも痒くも、苦しくもない」と

それならそれでいいじゃない。

なのに、この宗教はさらに先を教える。

楽園で復活すると。神様が一人一人を生き返らせるという。

この希望は麻薬のように、悲しみに効く事を知っているのだ。

愛する人が亡くなったら、必ず楽園で再会できると言われたらどうだろう。

信じたならば、誰もこの宗教から離れたくないだろう。

もし自分が病気になって死んでも復活を期待するから怖くないと。

私も心から信じてしまった。願望が、希望が、恐れがその復活を信じる

子供が先に亡くなったと泣けば、復活があると慰め

夫が先に亡くなれば、楽園で待っていようねと励まし

友達が先に亡くなれば、再会を楽しみに生きようと言われる

本当なのか! その復活という教えに責任を持ってあると言えるの?

死んだら無になるという教えの裏で14万4千人は天に行くという

矛盾に気がつかず、天的級に敬意を示せと煽る毎年の儀式

もう何十年経過したの? 定員数は越えている事でしょう

大袈裟に泣く事を禁じ、静かに追悼式を行い、たんたんと。

仲間が順番になくなっていく今を、私は想像しなかった。

だってハルマゲンドンが近いって言ってたもの。

私だって血の通った人間だ。仲間だと思って来た人の死は悲しい。

追悼式のたびに『復活』を連呼されていたら苦しい

信じていない事を真理だと言われ、悲しみを封印されていくうちに病む

もう嘘を教えるな! 嘘だと言わないなら、天に行く人もいると言うな

一方的に仲間の死を教えるメールが届く。

もう限界。もう限界。早くこの組織を出ないと疲弊する。

なのに、意志の弱い自分もいる。


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