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スタバのプラ製ストロー全廃のニュースを受けて、スプーンを使い捨てるサーティワンはどう動くのか?

出張帰りにサーティワンアイスクリームを食べました。

こんなに暑い夏ですし、平成最後の夏ですし、思い切ってレギュラーのダブル。ナッツトゥユーとポッピングシャワーは至高です。


試食サービスのプラスチック製スプーンは使い捨て

サーティワンと言えば、テイストスプーンという一口試食サービスがあります。新作フレーバーの試食だけではなく、自分の食べたいフレーバーを指定することもできるのでお得感がありますよね。

「試食いかがですか?」
「あ、どうも」(パク)
「美味しいです。ありがとうございます」(スプーン用ゴミ箱に入れる)

この間わずか3秒。


この一瞬のために何度でも洗って使えるプラスチック製スプーンが使い捨てられることに違和感を感じたのでした。

笑顔を絶やさず動き回る定員さんの奥に見えるのは、1日で消費するであろうピンク色のスプーンがこれでもかと袋に詰まっています。

スターバックスが2020年までにプラスチック製ストローを全廃するというニュースは記憶に新しいですが、サーティワンが使い捨てるプラスチック製スプーンの量もかなり大きいに違いありません。


国内最大規模のアイスクリーム屋が取り組むべき課題

サーティワンは世界52ヵ国で約7,800店舗があり、日本はアメリカに次ぐ市場として全国に1,100店以上もの店舗展開をしているそう。国内売上450億円。さすが国内最大規模のアイスクリーム専門チェーンです。


もちろんサーティワンがプラスチック製スプーンを使うのにはいくつか理由があるはずです。

・衛生面
・単価面
・口あたりの良さ

このあたりが理由だと思いますが、紙製スプーンや木製スプーンでも十分に代替できるような気もします。

また、仮に1本1円のプラスチック製スプーンだとしても年間で数千万本という規模でスプーンを使い捨てるはずですから費用も馬鹿になりません。


なにより地球温暖化防止に向けCO2排出量の削減に努めるとWEBで謳ったり、富士山で清掃活動をするよりも、自社で使い捨てているスプーンの量を削減する方向に動くことの方が国内最大規模のアイスクリーム屋さんが取り組むべき課題なのではないかと思ったのでした。


時流を追い風にするマーケティング

・プラスチック製の容器ではなくコーンを選択すれば割引
スプーン無しでかじりついてくれるなら更に割引

などのキャンペーンはサーティワンも即実行できるはず。


また、サーティワンのメインターゲットは女子中高生。

「スプーン無しでアイスクリームにかじりつく」様子をSNSでアップするキャンペーンもできそうです。お得に美味しくアイスクリームを食べて楽しくSNSにアップする裏にはプラスチック製スプーンを使わないことによる環境保全的な側面があるとすれば広がりも期待できそう。


向かい風だって後ろを向けば追い風。スターバックスのプラスチック製ストロー全廃のニュースをCSR的な危機と捉えるのではなく、ピンチはチャンスだと時流を追い風にする方が売上も企業価値も高まるんじゃないかなと思ったのでした。


西粟倉村にある日帰り温泉&ゲストハウス「あわくら温泉 元湯」はスターバックスのプラスチック製ストロー全廃のニュースがあった翌週にはプラスチック製ストローを止め、紙製ストローに切り替えていました。そのスピード感のある意思決定が素晴らしいなと感じました。

「え、どうする?紙製ストローに切り替える?そもそも単価いくらするの?」なんて話をした飲食店は国内で何千店舗とあったと思いますが、実際にストローを切り替えた店舗ってどれくらいあるのでしょうか?


少なからず、スタバのプラスチック製ストロー全廃のニュースが頭に残っていた自分自身は、美味しくアイスクリームを食べた後にサーティワンのことを調べてちょっぴり後味が悪くなったユーザーの1人でした。


フィリップ・コトラー先生が「ブランドを広告するのではなく、ブランドを体現せよ」とおっしゃっていたことを思い出したのでした。

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