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映画館の無い村に一日限りの野外上映会を!HAPPY OUTDOOR THEATERが開催

映画館のない村に住んでいるハダです(@hada_tomohiro)。というか、コンビニすらありません。

HAPPY OUTDOOR THEATERは一夜限りの屋外上映会

8月18日(土)夜、西粟倉村保育園にてHAPPY OUTDOOR THEATER(HOT) が開催されました。

HOTは設計事務所スターパイロッツの三浦さんや、tarakusaの柿原さんが中心となって全国各地で展開している、アナログ4D映画の野外上映イベント。


今回の西粟倉保育園での上映映画は「センター・オブ・ジ・アース」です。2008年公開、家族で楽しめる地底アドベンチャー映画。東京ディズニーシーの人気アトラクションでお馴染みですね。


HOTはアナログ4D映画なので、映画のシーンに合わせて黒子スタッフが特殊効果を再現します。水がかけられたり、ガレキが落ちてきたり、爆発音が響いたり、ピラニアや食人植物、大きな恐竜も登場するんですよ。


HOTでは「映画を静かに観なさい」なんて雰囲気は皆無です。スクリーンを食い入るように見つめる子ども、集中力が切れてブランコで遊びだす子ども、登場した恐竜と一緒に騒ぐ子ども、すべて歓迎です。

大人と一緒に地域のイベントをつくりあげる経験

当日は参加者&ボランティアスタッフを合わせて100名近くが集まり、一日だけの屋外映画を楽しむことができました。

人口1,500人の西粟倉村で、映画を観るためにこれだけの人が集まっていることがとても感慨深いものがあります。


自分自身は設営準備や黒子スタッフとしてイベントに関わらせていただきましたが、今回のイベントでは、西粟倉村の中高生や大学生がボランティアスタッフとして多数関わっていたことが印象的でした。


自分自身が小中学生だった頃を思い出すと、地域のイベントに主体的に関わったことは全くありませんでした。毎年お祭りを見に行ったりはするものの、地域の大人と関わりながらイベントをつくりあげる経験なんてしたことがありませんでした。そんなことをしたいと思ったことが無かったし、例え誘われたとしても絶対に断っていました。


今回関わってくれた中高生たちは、ワクワク半分&不安半分を抱えてこのイベントに関わってくれていたと思います。もしかしたら友達に誘われてしぶしぶ関わった子もいるかもしれません。

ある女子中学生がイベントの最後に「楽しそうにしているお客さんを見て私も楽しくなった」と言っていたことが印象的でした。そういう感覚ってすごく大切にしたいよね。


経験したこともないイベントに関わる前から、自分が参加する理由を見つけられるものばかりではありません。無理やり自分が関わる理由を見つけようと思うと、しんどく感じてしまうこともあると思います。

誘われてみて、よく分からないけど実際にやってみて、最後には「楽しかった!」と言えたらそれで万事OK。理由が後からついてくることなんてたくさんあると思うんです。


勇気を持ってイベントに関わってくれた中高生たちに感心するとともに、そんなイベントが地域にあることが羨ましいなと思ったのでした。

大人の働き方は、両親と先生くらいしか知らない

中高生が触れることができる大人の働き方、生き方って実はとても少ないと感じています。自分自身は、両親と学校の先生、サッカーのコーチくらいしか見ることができませんでした。中学時代の先生に憧れて教師を目指そうと思ったのは必然だったのかもしれません。


少しでもレベルの高い大学に進学して、誰もが知ってる大企業に勤めて、人よりも少しだけ高いお給料をもらって、30代で一軒家を建てて…なんて昭和的な幸せイメージしか描くことができなかったのは、大人の生き方の多様性に触れることができなかったからかもしれないなと思ったのでした。


脱サラして大嫌いだった地元のために地元を好きになるための仕事づくりをするおっちゃん。元ホームレスだけど社会を本気で変えようと思っている社長さん。自分たちの世代を越えて森を育てようとするフォレスター。

「こんな風に自分の人生を生きていいんだ」
「仕事ってこんなに楽しいものなんだ!」

そういった風変わりな大人たちと出会えたおかげで自分の人生をどう生きたいのか?と猛烈に考え始めたのは20歳になってからでした。そして、今があります。


もう少し早く、中高生の時にそういった大人の生き方に触れる機会があれば、自分の人生も少し違ったかもしれないなとジェラシーを感じる小さな自分に辟易してしまいます。

その一方で、自分はもう中高生たちには「30歳前の大人のヒト」として見られていることにゾゾッと背筋が伸びるのでした。頑張れ、大人。

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