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香りは地域のイメージをつくり記憶される。プルースト効果を生かした地域ブランディングの可能性

昔付き合っていた彼女の香水の香り

ばあちゃん家の仏壇の香り

友達ン家の玄関の香り


香りと記憶は細い一本の糸で紐付いています。香りをかぐことで記憶と感情が呼び起こされ、ハッとした経験は誰もがあるはず。


この心理現象(嗅覚や味覚から過去の記憶が呼び起こされること)はプルースト効果と呼ばれるそう。


先日、友人が

新宿は夏になるとなんだか臭くなる。街の匂いというのは、知らず知らず記憶され、街のイメージとして勝手に定着しているのではないか。匂いをコントロールできれば、街のブランド化をする手助けになるかもしれない。

とSNSで投稿しているの見かけ、ナルホド!とひとり唸ったのでした。


香りと記憶が結びつくことで街のイメージが頭の中に構成されているのだと思います。


自分自身を振り返ってみてもそう。

我が地元・愛知県津島市は藤祭り(東洋一の藤棚がウリ!)が有名。

藤の淡い美しさはもちろんだけど、藤のカーテンをくぐって香りを嗅ぐことも楽しみのひとつ。毎年、藤の香りを嗅ぐと「あぁ、今年もこの季節がきたな」としみじみします。


醤油の蔵元に漂うたまり醤油の濃厚な香り

みずみずしい緑に囲まれた森の香り

神社に漂う歴史の蓄積の香り


自然、文化、食など、地域資源にはさまざまなものがありますが、香りもまたその場所にしかない地域資源の一部。香りは地域のイメージを構成する一つの要素なのだと思います。


…と思って調べていたらこんなものがありました。かおり風景、ニクいコンセプトですね。

かおり風景100選|環境省

豊かなかおりとその源となる自然や文化・生活を一体として将来に残し、伝えていくため、かおり風景を広く募集。600件の応募から香り・匂い、文化・ライフスタイルの専門家で構成される選定委員会が、特に優れた100地点を選定した

一覧をみていると、どんな香りなのだろうと想像を掻き立てられるものばかり。香りを求めて地域を訪れる、なんて粋かもしれませんね。

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