顔面神経麻痺を発症して20日目、上乗せ治療による入院

ある日突然「顔面神経麻痺」を患い、これまでの日常が一変しました。

いまは、転院先の病院で入院してます。先生からは重度の顔面神経麻痺のため完治は難しいと言われました。

お世辞にも綺麗な顔とは言えませんが、表情を作ることができないことは、大きなショックでした。

未だ混乱している部分はありますが、徐々に気持ちの整理がついてきましたので、noteに顔面神経麻痺を発症してから現在に至るまでの過程をまとめました。

自分のような顔面神経麻痺で悩んでる方の参考になればと思い執筆しました。こういったケースもあるのだなと思って読んでいただければ幸いです。

目が覚めたら右顔半分が動かなくなっていた

8月3日の朝、起きてすぐ顔を洗いに鏡の前に立つと、右の顔半分に違和感を覚えました。

よく見ると右の顔半分が左に比べて瞼が垂れ下がっており、口元は僅かにしか動かすことができませんでした。

これはただ事ではないと思い、大慌てで近くの病院に駆けつけました。

症状の診断結果は、顔面神経麻痺と言われました。

しかし、駆けつけた病院は顔面神経麻痺の治療は専門外だったため、治療を受けられる病院に紹介状を書いていただきました。

ただし、この日は土曜日だったこともあり、午後からの診察を受けることはできず、来週の月曜日に受診することにしました。


顔面神経麻痺発症から3日

5日の月曜日、紹介された病院の耳鼻科へ診察に行きました。

この時点で、味覚障害と難聴、めまいの症状が出ていたことを伝えました。

その後、麻痺スコア、聴力検査、血液検査をした結果、顔面神経麻痺ハント症候群と診断されました。

麻痺スコアはこの時点では20点と診断され、軽度・中度・重度のうちの中度と診断されました。

すぐにステロイド100mlと抗ウィルスの点滴治療とMRI検査を行い、9日間病院に通院する処方を取らせていただきました。


9日間の点滴治療をしたが変化なく

9日間の点滴治療を終えた後、内服に切り替え一週間が経った頃です。

この日は、MRI検査の診断結果と症状の経過観察を診察していただくため、病院へ向かいました。

MRIの結果は、脳に異常は認められないとのこと。この時点で末梢性の顔面神経麻痺であることが確定されました。

右瞼は発症したときより開いてましたが、表情筋は以前と変わらずピクりとも動きませんでした。

麻痺スコアも目視で診断された20点と変わってませんでした。

先生からは「3ヶ月か半年経てば治りますよ!」と言われましたが、発症してすでに2週間以上が経ち、効果が見られないことに少し疑念を抱きました。


新たに病院を変え、診察に

診察を受けた翌日、父親から顔面神経麻痺の専門医のいるセカンドオピニオンの病院へ診察を勧められました。

理由は、検査項目の内容に筋電図検査をしていないこと、リハビリ指導なしで1ヶ月後に受診ということに不安を抱いてのことでした。

父親の強い勧めにより、後日受診へ伺いました。

外来診察だったこともあり1日掛かりでしたが、精密検査を受けた結果、病気の進行具合がはっきりしました。


顔面神経麻痺ハント症候群の中でも実は重度だった

診断結果は「顔面神経麻痺右ハント症候群」でした。

症状は顔面神経麻痺の中でも重度で、発症3日目に入院して400mlのステロイドと抗ウィルスの点滴治療をしないといけないレベルだったそうです。

実際麻痺スコアの点数も2回目の病院で診断された20点でなく、4点でした。

担当医の先生からは、「若い人は脂肪があるから年配の人と比べ顔面の歪みに気づきにくく、見た目に惑わされて点数を高くつけていたのだろう」とおっしゃいました。

そのため、病院で受けた点滴療法も適切な量を投薬できていなかったのです。

診断を受けた時点で、すでに発症から19日が経過していたため、先生からは「完全回復は無理だ」と言われました。

ではどうすればいいのか。

手術という方法もあるが、点滴治療との効果に大きな差はないと言われました。

また手術した場合、耳の難聴が後遺症として残るとのこと、音楽を仕事にしている人には勧めていないとのことでした。

私は仕事上パソコンを使用しているため、仕事内容によっては簡単な動画制作をすることもこれまでありました。

さらに、趣味の一環でカラオケを歌うこともあり、耳の難聴が残るのは嫌でした。

そのため、主治医の先生には手術ではなく、点滴治療の入院と1年間リハビリに通うことをお伝えしました。


目指すは50パーセント

さて、現在の私の顔面神経麻痺レベルですが、正直10パーセントあるかないかのレベルです。

しかし先生からは、「どんなに症状が悪い人でも、50パーセントは戻る」と言われ、諦めかけていた心に光が差しました。

まずは、言われた50パーセントを目指して顔面の神経を戻していくこと。

症状の結果からも1年間での回復は難しいので、長い期間を掛けてリハビリを繰り返し、回復させていくことが重要になってきます。


病院を変えてよかった

最後に愚痴になってしまうのですが、病院を変えて本当に良かったと思いました……

以前の担当医の先生が適切な検査や診察をせずにいたため、顔面神経麻痺の正確な症状が見抜けずにいました。その間も病状は進行していき、時間だけが経過してしまったわけです。

顔面神経麻痺は発症してすぐにステロイドの大量点滴が必要なため、時間が経過すればするほど、回復は難しくなる極めて怖い病気です。

顔面神経麻痺の治療も行っている病院だと聞いてたのに、適切な検査を受けさせてもらえなかった苛立ちと後悔が、時間が経てば経つほどふつふつと湧出てきますが、過ぎたことなのでどうしようもありません。

現在は上乗せ治療というやり方でステロイド200mlからの点滴と抗ウイルスの点滴治療を受けています。

通常、退院後から1週間で顔面が動き出すそうですが、私の場合、発症から19日経過しているため、顔面が動き出すのは恐らく3ヶ月後になると言われました。

なので、この3ヶ月間で徐々に顔面が動き出せるよう、リハビリを兼ねて1年間頑張っていきます。


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