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CoCシナリオ「写真館の怪」

始めに
本作品はオンラインセッションを想定した作りになっています、
オフラインで遊ぶ場合は細心の注意を払って遊ぶようお願いします。
また、本シナリオはいわゆる6版準拠で制作されております。
本作は、「著者:Sandy Petersen&L/KADOKAWA CORPORATION」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作作品です。

推奨人数2~5人
ジャンル、クローズド


舞台
某市市街地にある写真館の廃墟、何者かの手により閉じ込められたので脱出しよう


真相
暇をもてあましたニャルラトホテプがたまたま見つけた廃屋に残るテディベアの残留思念を利用し人間を試す,という建前で実際は黒幕のでっちあげ。
ギミック
『過去』と『未来』のマップに別れており写真を人に向かって撮ることによってマップ移動ができる、基本的には1人につき一回の探索で未来マップに強制送還。過去で手に入れたアイテムは未来マップに持っていく事ができる。カメラのフィルムが底を尽き過去に置いてあるレジスターを開けることができなくなったら詰み。
脱出後黒幕から出題される問題の解答次第でエンディングが変化。
推奨技能【基本的な探索技能、写真術、心理学、交渉技能、鍵開け、経理、医学、日本語】
進行チャート
1未来スタジオ→過去スタジオ
2過去スタジオ→過去廊下(インスタントカメラ入手)→未来廊下
3三つの部屋探索
4脱出
5答え合わせ
6エンディング

導入
三月、皆さんは新しい門出の為もしくは、今この瞬間最後の思い出作りのために証明写真機やプリクラで写真を取るところでした。フラッシュがたかれたその時あなた達の視界はホワイトアウトします。気が就いたあなた達は見知らぬスタジオのような廃墟に立っていました。
(SAN値0or1D3)
・導入中シークレットダイズを行い結果に関わらず全員に以下の文章を送る
ハンドアウトとして事前にPLに渡しておくのもいいかもしれません。
【嘘つきが混じっている、バレないように探し出せ】
【レッツゲーム】

未来マップ
スタジオ(未来)
古びたカメラが中央においてある(知識、写真術、機械修理、歴史成功で使える)そのほかにも古びたレフ版や照明器具が置いてあるがとてもじゃないがカメラ以外使い物になりそうにない。奥には一枚の扉と隣の部屋に通じる暖簾が左右にある。
倉庫(未来)
扉を開けると妙に埃っぽく広い印象を受ける。安っぽい衣装がいくつか並んでいるがそれでも少ない。本棚にも本が全く置かれてなく部屋全体にガランとした印象を受ける。
目星成功でフラッシュをたくと消えるむねが書いてある絵が本棚においてある(図1)
ロビー(未来)
暖簾をくぐると大きな窓が印象的な待合ロビーであった、しかしその大きな窓はベニヤ板でふさがれていてなんとなく寂しい印象を受ける。ロビーにはカウンターと待合スペースのようなものがある。奥の方を見ると階段のような者が見える。目星成功で待合スペースのブックラックを見つけることができる。出入口は封印されている。ブックラックを調べると雑誌の日付が今年の六月のものだと分かるSAN値1or1D3
階段(未来)
そこにはおそらく階段があったことがわかるが床板か抜けていてボロボロだ、そして穴をのぞき込んでみるとそこには虚無のように真っ暗な奈落が広がっていたSAN値1or1D3
二階廊下(未来)
廊下に出ると四つの部屋に続く扉があった形跡がある
ダイニングキッチン(未来)
当然ながら家具などは一切無くガラガラである、調理器具の類も一切ない。
子供部屋(未来)
部屋の雰囲気的には子供が使っていた感じがするが家具の類は一切ない。それどころか、巨大な赤黒い何かで書かれた魔方陣、そしてその中心にはテディベアがポツンと置いてあり部屋の薄暗さも相まって非常に不気味だ、目星成功で三つ編みの髪の束とメモ紙が落ちている。SAN値0or1
メモ内容「タスケテヨ」とかすれた血文字で書かれている、するとテディベアがカタカタと動き出し目から血涙が流れ首がボトリと落ちたSAN値1or1D3
書斎(未来)
空っぽの本棚と黒いボロボロのカーテンが印象的な部屋だ、ぱっと見何もない。目星成功でメモ紙が落ちている。メモ内容「もうす〇だ 〇う〇ぐ あ〇方が 〇越し〇なる」ところどころ掠れていて読みにくい。(母国語、日本語成功必須)
寝室(未来)
何もない部屋だ、クローゼットが見えるがそれ以外何もない。目星成功で寝室だとわかる、クローゼットには何もない。

過去マップ
スタジオ(過去)
眩いフラッシュがたかれ目が眩む、段々と目が慣れはじめ辺りを見回すとすぐに違和感を覚えた。スタジオが明らかに先ほどより綺麗になっている、しかしそれよりも驚くべきことはあたりがまるで白黒写真のように色が抜けているのだ。SAN値0or1
倉庫
様々な衣装やイスが整理整頓されている。本棚を見ると洋書が大量に並んでいます。図書館成功で本の中にメモを見つける。メモ内容ひらがなで『じかんがたつともどります』このメモの内容をKPが読み上げた時点で未来マップに強制送還、ギミックの説明。
ロビー(過去)
暖簾をくぐると大きな窓が印象的な待合ロビーであった、窓から暖かな光が差し込み居心地がいい。ロビーにはカウンターと待合スペースのようなものがありカウンターにはレジスターが置かれている。レジスターを調べると鍵がかかっていてあかないことにきずく。
出入口は封印されていないが鍵がかかっている。ブックラックの本は今年の二月のものになっている。
階段(過去)
問題なく二階に行けそうだ。
廊下(過去)
廊下にある扉はすべて不思議な力で開けることができない。(鍵穴もない)そして目立つところにインスタントカメラが落ちている。(拾った時点で強制送還)
カメラ目星で残りのフィルムの枚数が四枚であることがわかる。
ダイニングキッチン(過去)
昭和レトロなおしゃれ家具が並んでいる。普段この家の家族が食事をとっているであろうテーブルの上には一冊のノートが広げられている。経理成功でノートが店の帳簿を兼ねた家計簿であることがわかる、ものすごい赤字だ。また冷蔵庫の中身が貧相、蛍光灯の周りにアルミホイルなど所々貧乏くさい。
子供部屋(過去)
窓にかけてあるカーテンはフリフリな素材でできておりかわいらしい印象だ、ベットにはぬいぐるみがたくさんおいてあり、中には先ほどのぬいぐるみもあるようだ。学習机にはこれまたかわいらしい手帳がおいてある。読みにくい子供の字で書いてあるが母国語(日本語)に成功すると以下の文章が読める。
始めのうちは普通の日記だったがここから雲行きが怪しい
『きょうおとうさんのげんきがなさそうだった、おかあさんになんでってきいたらまたたたかれた』
『きのうのよるりびんぐでおとうさんとおかあさんがはなしていた、とちゅうからおかあさんがものすごくおこっておとうさんをたたいていた』
不安定だった書体が少しずつくずれている
『きょうこうえんできれいないしをみつけた、そのいしをおかあさんにみせたら「おとうさんにはないしょだよ」っていわれた。これはわたしのたからものだからくまさんにあげよう』
ここまでくると読み進めるのにかなり苦労するレベルで崩れている
『きょうあさおきたらかみのけがなくなっていたおかあさんにきいたらまたたたかれた、おとうさんはいくらおこしてもおきないしなんかもうやだみんなきらい』
そしてページをめくった瞬間あなたの視界は文字通り埋め尽くされ真っ暗になった
次の文章とともに
『きらいきらいきらいきらいきらいきらいきr(以下省略』
SAN値1D3or1D6強制退場
勉強机の引き出しを調べると落書きのような絵が出てくる(図2)
書斎(過去)
片側壁一面に大量の本が並べられているどうやらここは書斎のようだ。本棚の内容は写真集がほとんどでそれ以外の本は見当たらない。図書館成功で巧妙に隠された本を見つける、触った瞬間嫌な感じがするのだがそのタイミングで強制退場させられる。(オカルト成功で魔導書の類だと確信する)
成否関係なしにメモを見つける『最近妻がこの書斎に出入りしている、先日まで掃除の時以外全く入ろうともしなかったのにだ。これはなにかかくしているな?』
寝室(過去)
大きいベットがおいてあるどうやらここは寝室のようだ。しかしそれ以上に目を引くモノが横たわっていた。溶けかけた青白い顔と強烈な刺激臭がソレが何なのかすぐに教えてくれた。男性の死体である。SAN値1or1D4
目星もしくは医学成功で男性は抵抗することなく首をロープのようなもので縛られて亡くなっていることがわかる。おそらく、寝込みを襲われたのだろう。また失敗してもSAN値0or1で同じことがわかる。

また三つ目の部屋を調べ終わった時点で小さな鍵が手に入る。色は深緑である(レジスターのカギ)

答え合わせ
誰か一人でも扉から脱出した時点で全員の視界が暗転する、暗闇の中目の前に一人の人物が現れる。それは男とも女とも取れない中性的な人物だった(APP18)。
「まずは脱出おめでとう、なかなか楽しませてもらったよ。ただいくつか気になることがあるから質問させてくれ」

問一、あの写真館で起きた事件の顛末を答えよ
正解(例)→狂気に落ちた母親が一つの家族を壊した。

問二、君たちをあそこに呼んだのは誰か(質問者以外のNPC含む)
正解→娘

(上記二問の正誤問わず)「なるほどね、それが君の答えってわけだ、じゃあ最後に一つだけ」

問三、嘘つきは誰だ
正解→あなた(GM)

(いずれかの問題が間違っていた場合)
「ふーん、まあ及第点かな?多少トンチンカンの方が面白そうだし。じゃあ君たち帰ったら○○市の写真館について調べてみなよ。」謎の人物はそう言い残すと貴方達の意識は段々と遠のいていくのでした。気が付くと元居た場所に戻っていた。アイディアロール成功で不定の狂気→ありもしない写真館に執着する。(ノーマルエンド)
クトゥルフ神話+1D3、SAN値回復1D6

(全て間違っていた場合)
「…はぁ。まさか君がそんなに愚かだとは思わなかったよ、まさか何も見抜けないとは…。」
その瞬間目の前にいた人物の体に異変が起こった、徐々に肌の色が変色し人や動物のソレとはかけ離れた色になっていく。服は溶け落ち、頭は鞭のようにしなやかな形になっていく。気がつけば目の前に立っていた人物だったものは形容しがたい怪物に変貌していた。
SAN値1D10or1D100
「これはあくまでゲーム、命までは取らないよ。ただし、その何も見通せないソレ入らないよね」
その瞬間あなたの視界はフラッシュのような眩い光がたかれ、ホワイトアウトした。
「じゃ、永遠にアデュー」(『身体的障害:盲目』を受ける。バットエンド)

 (全て正解の場合)
その人物は始めは驚いたような素振りを見せたと思うと急に爆笑し始めた。
「いやぁさすがだよ、じゃあ君はすべてお見通しってことだね。この事件が『僕のでっち上げってこと』も『仲間割れが起こるようにわざわざややこしい事をしたの』もぜーんぶ」
その後その人物はひとしきり笑った後
「あー笑った笑った、くだらない暇つぶしだと思って作ったけどまさか全部見破られるとは。御見それしました。」
そこまで言うとその人物は君たちに近づき最高の笑顔でこう言った
「今回は僕の暇つぶしに付き合ってくれてどうもありがとう!お礼と言ってはなんだが、世界の真実の片鱗を伝授しよう。」(好きな技能値+1D10)

そして唱え終えた瞬間その人物の腕部の服が溶けだし一瞬にして腕が人のソレとはかけ離れた色となり怪しい光を放つ触手となっていた。しかし、不思議と恐怖心は沸いてこない。
そいつはニヤリと怪しい笑みを浮かべ。
「おっと、ごめんごめんついうっかり。まあ世の中不思議で満ちてるってことで一つ」
その瞬間あなたの視界はフラッシュがたかれたようにホワイトアウトした。
「今日はどうもありがとう、なかなか楽しませてもらったよ。じゃあまたいつか逢う日を楽しみにしているよ!」(クトゥルーエンド)
クトゥルフ神話+(1D6+1D3)SAN値回復1D6+1

図1

CoCアイディア2用画像①

図2

CoCアイディア2用画像②

マップ

CoCアイディア2用間取り


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