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令和の路上伝説

プレミア価格までついた伝説の麻雀戦術本『勝つための現代麻雀技術論』(著・ネマタ 編集・福地誠)が『令和版 現代麻雀技術論』としてリニューアル販売されることとなった。

正式な発売に先駆け、編者である福地誠さんが都内を中心に路上販売するというので、俺も西武新宿駅前に行ってきた。地元からは電車一本だ。


少し早く着き、腹も減っていたので、ラーメンを食った。
だから痩せない、とまた福地さんに言われそうだが、麻雀勝てそうな店名じゃん?
これは食うだろ。鉄押しだ。

その後、喫煙所で煙草を喫ったり歌舞伎町を散策して、西武新宿駅前に戻り、福地誠さんの到着を待った。

ふと気づくと、セルフィーを手に写真撮影にいそしむ外国人グループの脇で、いつの間にか福地さんがしゃがみこんで荷物を拡げ、路上販売の支度を始めていたので声をかけた。
福地さんとは先日も会っていて、最高位戦日本プロ麻雀協会に所属する廣瀬允子プロとのセットに誘っていただいて以来、六日ぶりだ。

――廣瀬プロは東大卒の才媛で、まだ経験は浅いが真面目に麻雀と向き合っていて芯を感じた。
人柄も暖かく、日頃マナ悪オヤジばかりの場末雀荘で打っている俺は、心が浄化された。
たとえるならかつて暴れ者だったフドウが幼いユリアに慈母の星を見た時のような感じだ。
俺は今後も廣瀬允子プロを応援する。

――話を戻し、路上販売。
福地さんの到着ポストがまだだったので、通りすがりの人にお願いして俺も一緒に写り撮影。

俺がやけにニヤケているが、リスペクトする人と写真を撮る嬉しさからだ。
野球少年がイチローや大谷翔平とツーショット写真を撮るようなものである。
……いや、そこまででもないか。
まあメイドカフェで推しの子とチェキ撮るくらいには嬉しいと思う。

その後、購入しに来た別の方に依頼して改めて撮影。

「誠」のTシャツは五稜郭タワーで買ったものだ。
俺は新撰組、特に土方歳三が好きなのだが、福地さんが「福地誠に誠無し」というTシャツを作っていたので、俺は「我に誠有り」をアピールしてみた。福地さんにはスルーされたけど(内心呆れていたかもしれない)

メロイックサインで福地さんと写真を撮る人はそういないだろう。
ヘヴィメタルが好きで、ボーナスでギターを買い陸上自衛隊を依願退職した俺。
音楽は辞めたが、鋼鉄魂は失われていない。

サインもしていただいた。
サインはもちろん嬉しいが、書いてもらいながら話をする時間に何より価値があると俺は思う。

福地さんほどの人が、こうやっていろんな人と写真を撮り、サインをした本を手渡す地道な活動をしていることに俺は胸を打たれ、脳内で「情熱大陸」のテーマが流れた。

ババアに絡まれたり警察に注意されながらも本を売り続ける福地さんのドキュメンタリー、映像で観たいな。

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