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太陽と自分

両足を肩幅に開き膝を曲げて、上体を前に倒して肘を両膝について背筋を伸ばす。

何をしているかというと、私の真後ろには遠赤外線効果のある電気ストーブが赤々と燃えている。


このあたりは今年は雪が降りそうもないのだが、それでも2月に突入し気温の低さはピークを迎えているように思う。

寒い夜は立ち仕事で疲れの溜まっていそうな腰回りを暖めて深い眠りにつきたいんだよな。

風呂脇の脱衣所に冬場になると登場するカーボンヒーターの電気ストーブがある。入る前に脱ぐ時寒いからね。体温を逃さぬよう内股を摺り合わせ気味にならぬよう、少しでも風呂場に入る際の男らしさをキープするにはわりと大切なアイテムである。

風呂から出た時に「もっとこの熱を体内に多く取り込み、留めておくことは出来ないやろか?」と考えたのが始まりだった。

なんとなく腰まわりを暖めてみても今ひとつパッとしない。臀部の肉は厚みがあるから中まで熱が通りづらいんじゃねーの?と頭の悪さ全開で導き出したのがこの姿勢である。

センターの粘膜あたりで直接受けるようにしてみた。打球も身体で受け止めろみたいなこと言うじゃん。(まともな野球経験はない)

ヒーターに近づけると

「おぉっ!こ…これは…」

俺は勝負中のカイジよりもヒリついていた。センターへの刺激も圧倒的である。

小学校低学年の時の図画工作の授業で"太陽と自分”というタイトルで絵を描けという課題があったのを思い出した。半世紀近い時間を経て、その時の先生にこの姿を見てもらいたいと思った。

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