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大切なものの価値

診断士の目利きおじさん

「これは大正時代の近所の商店の広告ですね」

「ひいおじいさんですかね、先見の明がおありですね。大切になさって下さい」

(続き)

重いものと、でかいものさえ片付けが進んでくると、俄然やる気が出てくる。

全体像が見えてくるまで大きなものを捨てていくと、やるべきことがはっきりしてくる。

まず、離れは片付いた。

今回も、全貌は知らされず、言われたことをこなす。まあ、作業員であった。

に、しても物の多い家だな。

そこで、初めて知る全体像。

離れを片付け、その家に隣接する2階建ての蔵、そして巨大な2階建ての母屋の片付けが今回のミッションらしい。

すでにこの日は2日目で、1日目はめぼしい骨董品の選別と捨てると残す判断のまとめ。2日目はトラックでの搬出ということらしい。

ちなみに、蔵も母屋もその全貌を知り得ないくらい物で埋め尽くされ、量が把握できてないらしい。蔵も、母屋の2階も入れない状態。

とりあえず、蔵を片付け始める。

蔵とは、都会の人は知らない人もいるかもしれないが、土壁でできた昔の倉庫のようなもので、日本酒の作っている場所を想像してもらえると近いかもしれない。

日本は、四季で気温変化があり、また湿度が高いため、土地土地ではその気候に合わせた家の作りがある。そんな中、蔵は保管するものによりその機能は違うが、室内温度と湿度を一定に保つ機能に優れている。

まあ、しかし今の40℃以上の夏場の気温は昔の人も想定してないだろうけど。

にしても狭い、暗い、埃っぽいでまあゴミだらけ。

まあ、9割5分はゴミ。

しかし、この家は田舎の旧家の大豪邸。

なんと、その蔵には桐の箪笥があり、中から大正時代?の近所の商店のチラシが50枚くらい保管してあった。

私たちのチラシのイメージは、新聞の折り込み広告で、商品と価格が表記された、ようは
買う人が、安いとわかる 広告である。

しかし、私がみたのはこんな感じ


まるで絵画、浮世絵に近いクオリティで、一枚一枚が色鮮やかに歴史を切り取ったものであった。

しかも、紙の状態が素晴らしく良かった。

それは、蔵という絶妙な湿度のバランスと、桐箪笥の虫を寄せ付けない、昔ながらの知恵が成し得た保管状態だった。

この時代に限らず紙は、乾燥するとすぐパリパリになり保存状態は悪化し、破れ、ひび割れする。これはすごい、奇跡的な状態であった。

90歳のおばあちゃんに、目利き診断士が話しかけると、おばあちゃんはっきりと覚えていて、おじいちゃんかお父さんが大事にしていたそうだ。

おばあちゃん、すごいものが出てきたよ。
お父さんが声をかける。

90歳のおばあちゃんは、腰は90度に曲がり、歩くスピードも限りなく遅い。

しかし、その会話はしっかり昔の記憶を思い出したのか、覚えていたのか、その想いを答えていた。
その口から発した言葉は、いつになくはっきりしているように聞こえた。

70過ぎのお父さんは、捨てたと思った自分の大量のレコードを真っ先に保管していた。
それは、お母さんであるおばあちゃんが捨てずとってあったから残っていたものである。

しかし、おじいちゃんが大切にしていただろう、そういった古いものを一部は残してはいるが、お父さんは一部は海外に売ってみたいという。

私は少し心の痛みを感じつつ、傍らでやりとりを視界に入れながら作業を続けた。

これから日本は世界の歴史上類を見ない人口減少社会の道を歩むことが決まっている。

ニュースがなぜ、8年連続とかアピールをするのか理解に苦しむ。少なくとも2100年までは、減少は続くことは決まっていて、連続しないことは移民を大量に受け入れる以外あり得ない。

内需が減ることは、若者への思い切った価値移転でも無ければ、確定した事実である。

輸出するか、観光に来て商品を買ってもらうしかない。

日本の本当にいいものは、まだ輸出するタイミングではない と私個人は思う。

それは、普遍的歴史的価値があるからです。

歴史や、文化に他の国には真似出来ないオリジナリティが日本にはあるからである。

もう大量生産では、他国には勝てない。

今、1人1人が歴史を学び、歴史価値があるものは何があるのか?

しっかり考え、伝え、継承を考えないといけない。

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三重県四日市市で生前整理診断士という、あまりまだ知られてないお仕事をはじめました。 時代の変化点の今、一度立ち止まってモノ心情報を棚卸しして、大切なものを見直してみませんか?

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はぎ ひでき

大手外食3年目店長、5年目から11年間4.5店舗のプレイングマネジャー。愛知、関西を中心に約40店舗二千人とコミュニケーション。2018年退社し、現在は四日市市初の生前整理診断士をスタート。親の終活、片付けサポートします。生前整理の窓口まで
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