謎の黄色いペットボトルについての現場報告

謎の黄色いペットボトルについての現場報告



https://twitter.com/kennoguchi0821/status/1446648709207388160?t=ASJRC51WUJovOAfgHr4d7A&s=19


重症の高齢引きこもりが、夜陰に乗じておしっこペットボトル(謎の黄色いペットボトル)を捨ててくる、というのはあるにしてもかなり少ないと思う。

交通誘導警備をやってる時に、おしっこペットボトルの必要性とそのやり方について教えてくれた先輩がいたのを思い出した。

何故そんなものが必要なのかというと、屋外警備立哨で

・現場から休憩時間内に行ってこれる場所にトイレが無い
・休憩時間を回してもらえるほど人員配置してもらえない
・頻尿等の持病があっても構わず現場配置される
・携帯トイレなんか間違っても支給されない
・そんなレベルで給料は手取り15万いくかどうか

・女性警備員は大人用の紙オムツで配置につく人がいる。

あと、長距離トラックやタクシーも悲惨。
ガソリン代は上がる、高速は使うな、早く積荷をよこせ、でドライブインで休憩する時間をカットして走らなければならなくなる。
長距離トラックの運転手は個人事業者登録も多く、労基法の縛りがなく言われ放題。
無茶苦茶長い乗車拘束時間のタクシー運転手も、どこを走ってるんだ、道知らねぇんだろ、…散々言われ放題で、コンビニトイレを探して駆け込むタイミング等悲惨極まりない。

『こうなったらペットボトルでもいいや』となる仕事現場の孤独な決断を想像する余裕をまずは持ちたい。

幸い筆者は、幸運にもペットボトルを使用するチャンスには巡り合わなかったが『こうなったらペットボトルでもいいや』をイメージすることは、人生の予期し得ない事態の理解に大変有効であり視野の拡大に貢献する。

以上の理由でおしっこペットボトルを放置していいということにはならないが、
おしっこペットボトルが増えてる、ということは、おしっこペットボトルに頼らざるをえない環境の悪化が進んでいると推測する。

筆者は、低賃金でも我慢して仕事_肉体労働を続けて、心の余裕を無くしてる人は、現場でかなり見てきた。心を病んだ人もいる。
『こんな安い給料でやってられっかよ!』のセリフを喉元に押しとどめて仕事をしている知り合いを何人も知っている。
『ルール違反をいちいち通報した所で埒が明かない』のが実態である。
『もっといい会社に転職すれば』は、現場をしらない人間の最も自己満足的アドバイスである事は、社会心理学的にも有効だから是非調べてみるといい。

貧しさに馴らされると『貧すれは鈍す』で、おしっこペットボトルの一つや二つ気にもならなくなる。
さて、現場の北風が当たらない暖かい場所から、正論を喋れば上から目線になるのは致し方ないが、おそらく“彼らの給料”は暖かい場所から正論を展開出来る人達の半分以下だ。
いやもっと少ない人は普通にいる。
おしっこペットボトルとは無縁の職場だが、介護現場の給与明細も絶望感たぎるものだから是非参考にしてほしい…


一番重要な事。こんな恥ずかしいこと、誰が好き好んで告白するものか!


こんな事をしなければ仕事がやりくり出来ない状況になっている事を見ずに、おしっこペットボトル捨てた人間は心が無いとする認定は、まさに木を見て森を見ずそのものといえる。


★人件費削減を現場に押し付けるな。偉そうに現場にケジメを垂れる前に、生かさず殺さずの低賃金など、憲法25条侵害認定されないに充分な労働環境を実現せよ

 →生かさず殺さずの共働き当然、あるいは結婚なんか諦めろ相場の低賃金

★経営者による労基法迂回無視抜け道による現場休憩時間取得侵害を法的にペナルティとして具体化せよ

 →『独立自営業者扱い』を水戸黄門の印籠の如くに振り回して
  『我々は法的に間違っていません』と嘯く人権侵害無視人間多くないか!?

★厚生労働省の役人は、一度交通誘導警備現場で実地研修をせよ

 →レジ袋を有料化した元大臣にコンビニバイトをさせるのは大変良いアイデアだ


登山家野口氏は、エベレスト登頂時、トイレで出したものは全て持ち帰ってたから、おしっこペットボトルを嘆いていられるが、エベレスト登頂は、荷物を運ぶ多数のシェルパの助力があって成されることだ。

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