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パイロンとポール?らくがき板。

コロナ禍で、20年4月から本社勤務時間が短くなり、通勤ラッシュ時間をさけることから、勤務時間が変更となった。本社社員はフレックス制を導入し、8時間勤務を廃止。8:00~17:00の間の、7.5時間~8時間勤務で良しとしている。

一方で、本社一階には、小売りショップ「コーヒースタジオ」が設けられている。工場の直売所で、毎日20~30人くらいのお客様にご来店いただくが、閉店時間が18:00だ。ここで、問題が生じる。本社直売所(ショップ)は、本社ビル、シャッターの内側にある。つまり本社業務が終了し、シャッターを閉じると、お店に入れなくなる。下町にあるショップなので、仕事帰りや買い物帰りのお客様が多く、17:00に閉めしまうと、お客様にも不便だ。

そこで、本社シャッターは閉めずに、ショップだけを開ける為、工場への一般侵入を防がなければならなくなった。最初予定していたのは、「パイロンとポール」。誰しもが、「侵入禁止」を容易にイメージできるし、抑止力が半端ない。と同時に、いかにも工夫がなく「遊び」がないなぁ、という思いが浮かんできた。別に、「遊ぶ」必要はないのだけれど。

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ならば…と用意したのがパイロンの代わりに3つの黒板。その間を「麻袋ガーランド」でつなぐ。麻袋は捨てるものだし、どうせなら活用。そして黒板は当初「らくがきボード」として、まちなかの人たちの交換日記(掲示板)みたいに使おうと思ったが、ちょっと広義すぎて難しいなと感じ、スタッフの一人から「絵しりとり」にしましょう、と提案をもらい、絵しりとりボードを設置した。その背景には、次の出来事も大きく関係している。

少し前、まちの人たちが自由に飾りつけできるように「クリスマスツリー」を設置した時、保育園の登園時とお家に帰るとき(お迎え)に、まちのこども達が少しずつ飾りをつけてくれた。12月1日から12月25日まで、飾りが全部つけ終わったら、ライトを点灯するよ!という企画で、前を通る子供は、いつも限られているので、なかなか飾り付けが終わらず、23日の夜にギリギリ灯りをつけることができた。

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1月5日から始まったこの落書きボード。目的(ゴール)があるとか、そんな難しいことは置いといて、こんな時だし、どうせなら「楽しもう」、「遊ぼう」みたいな、成功も失敗もない「ふわっ」としたもの。昨日、ショップ店員と保育園帰りの親子が、「く」から始まるものをお話をしながら、絵を描いているのを眺めていた。

自分が幼いころ。市場のおっちゃんやおばちゃんと一杯話をしたっけ。そんなまちなかの人たちの関わりを、ふと思い出した。もちろん、商売をきっちりすることは大切だけど、下町のお店の役割って、こんな感じなのかなぁと再認識して、そこに「温度」が生まれるっていいなと改めて感じた一日だった。

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