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就活生に伝えたい大切な事は全てドラクエで説明できる。

ドラクエが好きな人も、やったことがない人もこんにちわ。
私は今年で40歳になりますが、部下に何かを説明するときによくドラクエをたとえ話にします。最近の大学生はドラクエやったことがない人もおおいですが、ドラクエは単純なゲームシステムの中にビジネスでも使える考え方が多分に含まれているのでとてもいいゲームです。今日はそれをいくつか紹介します。

「就職する前の学生のうちにしておいたほうが良い事はありますか?」

採用説明会や、就活イベントに登壇するとよく聞かれるこの質問です。
働いてから役立つ知識を勉強しておくこともいいと思いますが、私は「遊んでおけ」といいます。社会人になってからも十分に遊ぶことはできると思いますし、むしろ社会人になってからのほうが楽しい遊びが増えたように個人的には感じています。
では、なぜ遊んでおけというのか。理由は2つです。一つは、「今いるコミニティのメンバーが揃って遊ぶ機会が減るから」です。大学のサークル仲間、バイトの友達、ゼミのメンバー。みんなが同じ会社に就職するなんてことはないと思います。今いるメンバーが揃うのは大学生のうちだけかもしれません。だから遊んでおくべきだと思います。ドラクエ5で例えるならラインハットの王子ヘンリーとの冒険だと思います。幼馴染で親友のヘンリーとの冒険はヘンリーが自国を再建するためにラインハットに残ると決断をして終了します。パーティーを別れた後は、修道院にいるマリアにプロポーズをし、国も平和を取り戻し彼のライフビジョンは叶えられていきます。ヘンリーとはもう二度とパーティーを組むことは出来ませんが、彼との冒険や友情関係はとても大切なものでしょう。学生の時の仲間との思い出をたくさん作っておきましょう。
そして、2つ目の理由は、「遊びから学ぶ事もたくさんあるから」です。ドラクエ3では転職システムがあります。攻撃呪文に特化した魔法使い、回復呪文に特化した僧侶など転職すると新しい能力を手にすることが出来ますが、万能で高い評価を得るのは賢者でしょう。賢者は攻撃・回復どちらの呪文も覚えることが出来て、どのシリーズでも重宝する職業ですが、悟りの書を使うか、遊び人からでしか転職できません。※リメイク版は除く。遊び人としての経験も上手く活用すれば賢者になれるのです。遊びだって頭使いますよね。旅行に行くなら企画力に統率力。LINEのやりとりでコピーライティング。飲み会だってお店選びに失敗したら次どんな店にしようか考えるじゃないですか。しっかりPDCA回してる!
働き始めるとだいたい40年くらいはビジネスパーソンをしないといけないわけですが、社会人になってから勉強し始めても全然遅くはないと思います。働いている40年すべて勉強だと考えたら、大学生のうちにビジネスの勉強したとしてもせいぜい41年か42年に伸びるくらい。大差ないです。だから私は、今いる仲間と大切な時間を過ごす事を優先すべきだとお話ししています。

セカンドキャリア(転職)を意識して就活するのはよくない事なのか?

就活サイトのワンキャリアさんが2019年に調べたデータによると、東大・京大生の63%がセカンドキャリア(転職)を意識して就活している。との結果が出ています。言い換えると転職に有利な会社に就職しようとしているという事になります。私達の世代からすると驚きのデータです。1社に長くではなく、人材価値を高めてどんどんいい会社へジョブホッピングしていくのが王道となっているようです。これに対して私は肯定的です。そもそも私も転職を繰り返して今の会社にいますし、自分を最も高く評価してくれる会社に入職する事。環境を変えて新しいスキルを習得する事に対しては大賛成です。ですが、最近の20代を見ると少し辛抱が足りないようにも感じます。人材価値が高まる前に転職してしまっている人がとても多いです。前述でもお話ししましたが、ドラクエ3には転職システムがあります。この転職システムはレベル20にならないと転職出来ない仕組みです。一つの職をある程度マスターしたら、新しい職に転職できるのです。これがもし、レベルに関係なしに転職していたら、回復呪文をホイミしか覚えないで武道家に転職するようなもの。会心の一撃を連発し攻撃に特化しているが、僧侶時代に覚えた呪文がホイミだけ。ホイミを使う機会はほぼほぼないでしょう。せめてレベル32でフバーハを覚えてから転職すべきです。そうすれば、戦闘開始の初ターンでフバーハを仲間にかけ味方全員のダメージを軽減することが出来たはずです。ゾーマのこごえる吹雪を攻略するには必須のフバーハさえ覚えていれば、、、創造するだけでも恐ろしいですね。ですから、転職する前に、現在の職業で学ぶべきスキルを習得しておくことが非常に大切という事です。
ですが、一方で「そんな仕事とっとと転職してしまえ」とアドバイスする事もあります。それは習得したいスキルが身につかない環境の時です。営業職で提案力を鍛えたいのにテレアポしかさせてくれない会社で、提案は別の担当者がする。そんな状況です。ドラクエに例えるならば、早くレベル32でフバーハ覚えたいのに、スライムみたいな雑魚キャラ相手に延々とレベル上げ作業をさせられている状況です。なかなか経験値が貯まりません。リムルダールの周辺かルビスの塔の5階ではぐれメタルを狩ったほうが圧倒的にレベルが早く上がります。経験値の貯まりやすい職場が見つかるのならすぐに転職するのもアリだという事ですね。

上司や会社の考えや指示が納得できなくてモチベーションが上がらない。

これは就活生というより、新社会人になったけど、すぐに転職したくなる人からよく聞く言葉です。就職する前に知っておいて欲しいので書きます。上記の気持ちはわからなくもないです。しっかりと自分で腹落ちさせた方がやりがいがありますよね。私もリクルートという会社で働いていた時によく思っていました。「こんな新商品売れるわけないじゃん。企画部ばかだなー」みたいなことがありました。しかし、当時の同僚にコータさんというスーパー営業マンがいて彼は「そんな商品かもしれないけど、使ってもらうと喜んでくれるお客さんがいるかもしれないじゃないか」と言って会社の方針通りにその商品を売りまくるのです。結果的に彼はMVPを獲得し、お客様からも感謝の声を頂いていました。ドラクエでも同じような事があります。そう。ドラクエの会話には「はい」と「いいえ」の選択肢があるけれど「いいえ」を選択しても先に進まないのです。私たちの多くがビジネスという世界でのプレーヤーです。プレーヤーは決められたルールやミッションの中で結果を出し進んでいくものです。もしもそのルールや方針に異論があるならば、ルールを作る役職、ゲームマスターになるしかありません。コータさんは現在、企画室とかいう所で部長になったと聞いています。今も昔もコータさんにはかないません。ロトの血が流れてるんだと思います。
でも、会社の指示通りにロボットのように働くって思ったらモヤモヤしますよね。これはそういう意味ではありません。キャリア形成には2つの考え方があると言われています。一つは「山登り型」。これは自分が目指す目標を決めてその目標に向かって一歩一歩進んでいく働き方。一つの山(目標)を定めてコツコツ登っていくイメージです。もう一つは「いかだ下り型」。これは仕事をするうえでどんな状況に置かれようと、その状況で自分が出来ることに主体的にかかわって力をつけていく働き方です。将来こんな風になりたい!と思って未来の自分に近づくために頑張る事は大切ですが、どんな障壁にぶつかっても乗り越えていく力はもっと大切です。いかだ下り型の考え方はまさにそれです。偶然の出会いやご縁などを大切にし自分の想像もしていなかった経験値を積むことで将来の選択肢も増えるでしょう。社会人になりたてのキャリア初期にオススメはいかだ下りです。「はい」の選択肢だけだと息苦しくも感じますが、「はい」を選択したらストーリーが動き出します。その時は納得できなくても、ストーリーが進むと面白い冒険がまっているはずです。

疲れたのでここらへんで一回筆を止めます。
「おお 神よ!
この者たちに ひとときの
休息を あたえたまえ!」

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