学生の頃の先輩で、結構尖ってる人がいて、一生ロックやってくんだろうなって人が、いきなり結婚するからとか言って急に髪型とか身だしなみをしっかりしだして就職活動をしたときのことを今でも覚えてる。

「なんだよコイツ、カッコわりぃ。」

当時はそう思ってました。なにを丸くなってんだと。
僕は長く音楽を続けているけれど、途中で辞めていった仲間もたくさんいる。
どいつもこいつも、中途半端にやってたのかよ。
そんなことを思っていた。

けど、数年経ってそれは違うんだって気付いた。

音楽より大事なものを見つけたんですね。もっと守りたいものが、義務だとかしょうがなくとかじゃなくて、みんな自分でやりたくてそうしたんですね。

そんなん、カッコよすぎるじゃないですか。
これが大人の人生の歩み方でしょうか、それともこれが人としての人生の歩み方でしょうか。

やばい、俺にそんなこと思える思考の欠片があるのだろうか。

愛だけじゃ生きられない 愛なしじゃ生きる意味がない

ささやかな幸せを守る為、大切な夢までも亡くしたね

尊敬するGLAYのTAKUROさんの歌詞ですが、人って素晴らしいなと思うと同時に、自分が悲しくなります。
一生懸命誰かのために生きる人に、なれる日が来るのでしょうか。

おしまい。

萩原悠