見出し画像

地球屋にて


2021年12月05日(日)国立地球屋にて、プーシキンが初ステージを踏んだ。

前日の土曜日、阿佐ヶ谷のイタリアンレストラン創美味で食事をしたのち、高円寺のはらいそへ飲みに行った。けっこうな深酒をしてしまった。この日、楽しかった、という朧気且つ強靭な記憶しか残っていない。
翌日曜日、お昼頃まで寝た。14:20に現地集合だったのだが、待ち合わせの時間に10分遅刻をしてしまった。国立の空は青かった。冬の快晴。澄んだ空気が気持ちよかった。ぼくにとって約8年振りの国立だった。南口を降りて一橋大学へ向かう大通り沿いの地下に地球屋がある。
階段をおりていくとみんな勢揃いしていて、思いおもいの準備をしていた。ぼくは客席に座り、ギターを取り出して、一通り最後のギターの練習をした。
15:30頃からプーシキンのリハーサルがあった。セッティングしてもらっていたギターアンプが故障していて音が出なかった。今日はギターを弾かずにピエール瀧的な振る舞いをするしかないのかと一瞬過ぎったが、地球屋のスタッフの方が素早く別のギターアンプを用意してくれたおかげでこの日ぼくはギターで出演することができた。よかった。
16:00に開場。お客さんが入ってきた。ぼくは地球屋のカウンターに座り、その様子を見ていた。結局、ぼくは終演までこのカウンターの席にずっといることになった。

16:30開演のところ、お客さんの入りとその他諸々の事情があったのか17:00頃に開演となった。
始球式と題して日暮里ハムスターズのステージが始まった。安定のパフォーマンス。4年振りくらいに「がんばれ!ハムスターズ」を聴いた。あのイントロを聴くだけでワクワクする。あっという間に日暮里ハムスターズのステージが終わってしまう。日暮里ハムスターズの監督である高萩さんよりプーシキンの登場が告げられる。ぼくはカウンターからステージにあがった。

01. 星が輝く夜に
02. クリスマスに誕生日

オープニングアクトでこの二曲を演奏した。「星が輝く夜に」は細かいところのミスは多々あったが、全体的には及第点といった感じだったか。問題は「クリスマスに誕生日」だった。ぼくはイントロから2番の途中まで、ずっと弾いているコードを間違えていた。双葉さんも高萩さんも、ぼくの方に何度も視線を向けてくるが、ぼくはなんのことだかわからずにそのまま弾き続けていた。高萩さんがそれでも視線をこちらに向けてくるので、なんかあったのかと、ふとぼくの手元に目線を落とすと…!やってしまっていた。おさえてるフレットの場所がまったく異なっていた。やり直したい。しかし、演奏は続いていく。今までこんな間違いは一度もしたことがなかった。うぅぅぅぅと思いつつも気を取り直して(取り直せないが)、正しいフレットの位置に移動して、やっと正しい音が鳴った。今思えば、客席からも不穏な目線がぼくの方に向いていたかもしれない。ほんとに申し訳なかった。
そんなこんなで演奏終了。あっという間のステージが終わった。

そのままぶっ通しで双葉双一のステージがはじまった。この日の双葉双一のステージは最高だった。ここ10年以上、何度も双葉双一のステージを観ているけど、ぼくが観たライブの中でもかなり上位に入るステージだったと思う。このことを終演後本人に伝えたら、別に今までと何も変わってないけど…、とはぐらかされてしまったが、まあ実際そうなのかもしれない。
「ママレードパイのかわいい食事」「K.B.M.」「ミルクミー」「我が道を進め♯1」etc…、ハイライトになるような曲はこの日何曲もあったと思う。この日の双葉双一のライブを観ることができてよかったと心から思った。
本編を終えてアンコールの声が掛かり、再びプーシキンがステージに上がった。

03. jet song

双葉双一の圧巻のステージのあとのアンコールでプーシキンが再登場というのは少し躊躇いもあったが、双葉双一の最高のライブのあとだったのでぼくもテンションがあがってしまった。
双葉さんのブギーなピアノに合わせて、高萩さんが黙々とベース音を鳴らし、りこさんがしっかりとリズムを刻む。ぼくは弾けるようにエレキギターを爆音で弾きまくった。それが功を奏したのか、今までリハーサルでやってきたときの数倍いい感じになった。楽しかった。

すべての演目が終わったあとは、観にきてくれた友人たちと地球屋にてプチ忘年会状態に。久しぶりにみんなで集まってお酒を飲みながら、くだらない話で盛り上がった。これがまた最高に楽しかった。みんなしてガバガバとお酒を注文して飲んで、「もう閉店しますよ!」と店主のエルさんに言われて外に出た。あの一言がなかったらずっと飲んでたと思う。大通りにはイルミネーションが輝いていて、冬の夜の澄んだ空気がお酒でポッポッしてる顔にあたって気持ちよかった。
その後、お店を変えて終電まで飲んだ。
こんなに楽しい夜は二度と訪れることがないんじゃないかと、ほんとうにそう思った。

終電がなくなった友人2人がぼくの阿佐ヶ谷のアパートにやってきた。もう1人、阿佐ヶ谷に住む友人も交えて。日付が変わって01:00になっていた。おそらく彼らがぼくのアパートに遊びにきた最後の来訪者だ。03:00頃までうだうだと話し込んだ。

双葉双一ファンの人から見たプーシキンはどうだったのだろうか。それだけが気がかりだが、ぼくらは楽しかった。コードを間違えてしまったが…。
またライブをやりたいし、今度はまったくもって新しい曲もセットリストのなかに入れたいと思っている。双葉さんだけではなく、高萩さんやぼくが歌う曲があってもいい。いろいろと妄想は膨らむばかりだが、是非次に向かって進んでいきたい。

楽しい一日でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?