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これでおわり

加筆ニキのために予備校に通った三日間だったが、結局彼は現れなかった。
雨に降られ血に塗れえんぴつの炭で手は真っ黒だ。
なのにテストまでスタートしてしまう絶望感!

テストが終わり、
予備校まで時間があったので、何をしようかと考える。映画を観ようにもお金はないしわたしは血まみれだしお金はないし。
だから新宿で降りて埼京線のホームなどを探検して、ダクトを撮影した。これだけでものすごく満足感が得られた。

かわいい
お仕事中のおじさん

そのあとは予備校のある池袋までいって、円形広場のベンチでお弁当を食べた。

やることもないので座って人間観察をしていたので、その際のひとつのシーンを紹介するね。

まず目の前に屯する飲んだくれ集団。三者三様のしゃがれ声。揃いも揃って歯がない。家があるのかさえも怪しい。
本当に見窄らしい風貌に加えて、会話の内容も下品極まりなく、その様子はまるで自分たちをまだまだ若く溌剌なものと勘違いしているようだった。
道で寝てたらおっぱい揉まれたとか一発ヤってから考えろとか。

この飲んだくれたち三、四人かと思ったら大間違いで、10人弱が広場に鎮座しているのだ。さすが浮浪者道端に座ることへの抵抗感が皆無である。

with安いお酒
浮浪者と一歳の無垢な命

その後も2時間くらい浮浪者を観察してから、予備校に。加筆ニキのいない予備校に。

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今回、結構調子が良いと自負していた私だったが、講評は別に奮わなかった。いつも通り筋の良い3人が選ばれて、目がテンである。講師達は私のデッサンに触れてさえもくれない。身体から力が抜けていく。あぁ、魅力がないんだな。でも、

確かに思考と作業が別々だったかな今回も。反省がいっぱい。自分がちっとも成長していないように感じられる。ちょうど一年後の今頃は、本当に本番であるという実感をひしひしと伝わる。

焦燥感だけが先走って涙がぼろり‪•̥ ˍ •̥

↑↑↑↑↑
予備校で泣いてる私ちょードラマチックだな。
↑↑↑↑↑
そんな事ない。

そう今日は基礎科最後の授業だったのだ。加筆ニキは今頃旅にでも出ているのだろう。まったく。私を差し置いて。こんなにも好きでいてくれる子がいるっていうのに。まじ。ぼけ。

ありがとうございましたも言えなくて、でも言うほどの関係性でもなくて、もっと仲良くなりたかったっていう後悔の気持ちが本当に大きくて。逆にそれしかなくて、ニキとの思い出を抱きしめようにも無さすぎてスカッとなる。

2月。対して力も入れないくせにテストが迫ってくるとサボりがちな予備校に、毎週行く気力を与えてくれたのはニキ。だから本当に感謝している。
この3週間予備校の友達は来なかった。私は行った。ここの差がいつか実力に歴然としてくることを願う。


加筆ニキのこと、忘れられないよ。加筆ニキくらい気になる人なんて現れるのかな。



わすーれらーれないの〜


はるかぜーがゆーれる手を振るーきみーにみーえたっ

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