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【訪問入浴の仕事内容】訪問介護との違い

こんにちは。erimaです。
今回は訪問入浴の仕事内容について、訪問介護での入浴介助との違いも交えて元スタッフの筆者がご紹介します。

・介護職未経験OK

・夜勤なし

も魅力の一つです。

長くなってしまったので、興味のある方だけチェックしてみてください。


スタッフの訪問手段は?

●訪問入浴では、専用の車で利用者さん宅に訪問します。
(車に浴槽が積めるようになっており、水を溜めるタンクや瞬間湯沸かし器も搭載)

●訪問介護では、スタッフの移動は自家用車、自転車、徒歩などです。

訪問するスタッフの人数は?

●訪問入浴では、スタッフは介護スタッフ2名以上看護師(准看護師、正看護師どちらでも可)1名以上で訪問することが基準となっています。
※ただし、利用者さんの状態が安定している場合、主治医の許可を得たうえで介護スタッフ3名での訪問も可能です(減算対象だそうです)。

●訪問介護の入浴介助では、基本的に介護職員(ヘルパーさん)が1人で利用者さん宅に訪問します。※2人体制での入浴介助もあります

私はどちらも経験しましたが、ヘルパー2人と利用者さん1人が狭いお風呂場に入ると、夏場は確実にサウナ状態になってしまうので、覚悟が必要です。でも施設の入浴介助のほうが大変かもしれませんね。。

どうやって入浴介助する?

●訪問入浴では、専用の浴槽を利用者さん宅に運んで入浴介助します。

(少し前までは分割できない浴槽が使われていましたが、現在は2分割できる浴槽を使っている会社が多いようです)

その他、利用者さん宅の水道と電源をお借りし、お湯の準備をします。

ベッドの横に浴槽を設置すれば、利用者さんが寝たきりで動けなくても、入浴できます。

●訪問介護では利用者さんのお宅のお風呂場で入浴介助します。

ご自宅の入浴環境が整っており、入り慣れたお風呂で入浴したい方や、ある程度ご自分で動ける方にはこちらがおすすめですね。

従事するスタッフの資格は?

●訪問入浴に従事するスタッフは、ケアスタッフ(介護職員)の場合は無資格でも仕事ができますが、介護職員初任者研修以上の資格を取得するのが望ましいとされています。

※入浴車を運転するスタッフは運転免許が必須ですね

3人の役割はそれぞれ

・配車オペレーター(介護職員)

・ケアスタッフ(介護職員)

・看護師(看護職員)

となっています。3人で力を合わせ、時には兼務することもあります。

●訪問介護の入浴サービスは「身体介護」に分類され、従事する場合は、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級) を修了していることが必要となります。

※ちなみに訪問介護で掃除、洗濯、調理などの「生活介護」のみが行える資格として、生活援助従事者研修というものがありますが、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を修了すれば「身体介護」も「生活介護」もどちらも行うことができます。

訪問入浴の仕事内容

配車オペレーター(介護職員)の仕事内容

・車の運転

・入浴車のメンテナンス

・お湯(湯温)の管理

・入浴の準備・片付け(介護スタッフも一緒に行いますが、外回りを中心に行います)

・利用者さんのベッドから浴槽、浴槽からベッドへの移動介助(看護・介護スタッフも一緒に行います)

配車オペレーターは力仕事が多いので男性が行うことがほとんどです。
私は以前この配車オペレーターの業務も少しさせてもらったことがあります。優秀な先輩スタッフのフォローもあり、なんとかこなせましたが女性がやるとなると結構きつかったですね…やれと言われればまた挑戦したいと思うほど楽しかったですけど。

ケアスタッフの仕事内容

・入浴の準備・片付け(オペレーターと一緒に行いますが、主に室内を中心に行います)

・利用者さんの更衣介助(看護職員も一緒に行います)

・利用者さんのベッドから浴槽、浴槽からベッドへの移動介助(オペレーターも一緒に行います)

・入浴介助(看護職員も一緒に行います)

・シーツ交換など(必要時)

オペレーターと看護職員の動きをよく見ながら業務をする必要があります。

看護師(看護職員)の仕事内容

・利用者さんのバイタルチェック

・状態観察

・更衣介助(介護スタッフも一緒に行います)

・利用者さんのベッドから浴槽、浴槽からベッドへの移動介助(オペレーターも一緒に行います)

・入浴介助(オペレーター、介護スタッフも一緒に行います)

・記録作成

※看護職員は「看護師」の資格が必要ですが、准看護師・正看護師は問いません。

訪問入浴スタッフとして働くメリット

私の体験談と、他事業所の話や見聞きしたことも込みでご紹介します。

ほぼ確実に感謝される

特に新規の利用者さん宅に伺うと、だいたいの利用者さんやご家族から感謝されますし、感動されます笑

「訪問入浴」なんて見たことがない方が大半だからです。

ありがたいことに、担当のケアマネージャーさんからも喜びの声をたくさんいただいていました。

夜勤なし

介護職に夜勤は付き物というイメージがありますが、訪問入浴の仕事は夜勤がありません。

稀に、夜間の訪問にも対応している事業所もあるかもしれませんが、基本的には日勤帯のみで仕事を終えることができるのは大きな魅力の一つです。

スタッフ同士の仲が深まりやすい

毎日ではないですが、ほぼ同じメンバーで仕事をすることになります。

1日車の中で一緒にいると、スタッフ同士の距離も縮まりやすく、仕事における困りごとや疑問点も相談しやすいです。

また、移動時間は、車内で楽しくおしゃべりして過ごすこともできます。
私は上司の運転する車の後ろの席で爆睡することも多々・・・

閉塞感がない

ずっと外回りのようなものなので、病院や施設の中で一日中仕事をすることが窮屈に感じる方にとっては、もってこいの職場です。

訪問入浴スタッフとして働くデメリット

体力が必要

重いものを運んだり、利用者さんを抱えたりと基本的に体力を使う仕事です。

夏はとことん暑いし、冬はとことん寒いです。利用者さん宅には必ずしも冷房や暖房が入っているわけではありません。利用者さん自身の体調のためにも、室温調整の依頼をするのですが、なかなか聞き入れてもらえない場合もあります。

常に体調管理をしっかりし、決して無理をしないことが大切です。

新人の頃は先輩スタッフがしている対策を教えてもらうといいでしょう。

3人チームが仇となる

仲が良ければ和気あいあいとしていてとても楽しいですが、その逆は地獄です。スタッフ間の仲が悪い事業所では、チームメンバーを決めるのも非常に苦労するという話を聞きました。

チームワーク重視の仕事ですので、ちょっとした悩みでも、早めに上司や相談できるスタッフに相談して解決を図りましょう。

仕事を覚えるまでが大変

入浴介助の流れと手順を覚える必要があります。

介護職員には介護職員の役割、看護師なら看護師の役割がありますので、それぞれの仕事をしっかりこなさなくては業務が回りません。

事業者によってやり方が少しずつ異なりますが、まずはこの流れを覚えるまでが大変です。まあどんな仕事も覚えるまでは大変ですよね。。

新しく入ったスタッフは、3人のチームに同行して実際の現場で仕事を教えてもらえますし、訪問入浴スタッフは未経験からスタートした人がほとんどです。そんな心配しなくても大丈夫でしょう。

車酔いがひどい人には向かない

筆者の働いていた事業所でも新入社員の方で

・最初は車酔いしていたけど、慣れることができた

というケースと

・仕事は好きだけど、車酔いがどうしても治らないから退職した

というケースが両方ありました。

いろいろと対策を試みることは大切ですが、決して無理をしないようにしましょう。

以上です。

訪問入浴では、本当に3人のチームワークが大切ですので、

利用者さんと同様に、毎日一緒に仕事をしてくれるスタッフにも感謝と思いやりの気持ちを持つことがこの仕事の一番の重要なポイントではないかと思います。

私が全くの介護未経験から入職して、約6年間も勤められたのは紛れもなく周りの人のお陰です。

また、3人が仲良く楽しそうに仕事をしていると、利用者さんにも良い雰囲気が伝わって、リラックスして入浴していただくことができます(逆は最悪でしょうね)

利用者さんやご家族が顔と名前を覚えてくださって「また来てね」と言ってもらえたのはとても嬉しかったです。

ちょっとマイナー?な仕事ではありますが、興味のある方は経験してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。


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