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妖怪マラソン2

はいどうもお久しぶりですグレーさんです。あれだわいろいろとひと夏を駆け抜けてて忙しかったからさ。(言い訳)

妖怪マラソン折り返し地点でございます。前回に引き続き、シチュエーションCD幽幻ロマンチカ(http://rejetweb.jp/yuroma/)の感想をやっていきますよ。求められているかは知らん。

六人のうち三人まで感想書いたので、ここから後半戦となります。

『第四の謎 腹黒な化け猫さま アラハギ』

(また公式サイトから画像お借りしてます。)
正体は化け猫ですが、猫又ってことなんでしょうかね。尻尾二つあるしね。
CVは梶裕貴さん。(以前にも別のシチュエーションCDでお世話になりましたな。)わかりやすいところでいうと進撃の巨人のエレン役の方です。

音楽室に棲みついている妖怪であるアラハギくん。たまたま音楽室に立ち寄ったヒロインちゃんに取り憑いて脅かして楽しんだあとに、今度は人間の生徒に化けてヒロインちゃんに近づきます。

他の妖怪たちも昼間は生徒に化けて学園に溶け込んでいるという描写はあったのですが、ヒロインちゃん自身に「ほら、同じクラスだったでしょ?」と妖術で記憶を誤認させるシーンは初めてで、なかなか妖怪らしくて不気味でした。そしてクラスメイトでいるときは親切で素直な男の子として振る舞い、ヒロインちゃんを音楽室へなにかと誘い込んでは本来の妖怪の姿で現れて、また悪戯をしかけて楽しむ…と腹黒ぶりを発揮します。

正直なところそのおちょくり具合に、「おのれクソガキ」と心が高校二年生のヒロインちゃんではなく聴き手のグレーさん(アラサー独身)に戻ってしまいましたが、そんなアラハギくんもうっかりヒロインちゃんに正体がバレてしまいます。正体がバレてからは強気な態度が一変、自分のことを周囲にバラされて居場所がなくなることを恐れて、「もう悪戯しないから!」とヒロインちゃんに素直に謝ってきます。

腹黒なのは序盤のみで、仲直りしてからはちょっと生意気だけどなんとも無邪気な男の子でした。クソガキとか言ってごめんな。ショタ枠ってほどでもないけど少し幼い印象でかわいい寄り。

あとここまでの妖怪男子ズはお互いの好意をほんのり認識してからも、妖怪と人間の壁からどことなくヒロインちゃんを自分から遠ざけようとしていたのですが、アラハギくんはまっすぐにヒロインちゃんに自分から好意を告げるんですよ。人間のヒロインちゃんが同じ人間の男の子と一緒にいるのを見かけるようになって迷いが生じるものの、それでも、「お願いだから、こいつより僕を選んで!これからも僕の傍にいてよ…!」って言ってくれるんですよね。妖怪くずれという怨霊的な存在からヒロインちゃんを頑張って守ろうとしてくれたりする戦闘描写があったり、一本の短編アニメ映画のようなボーイミーツガールな雰囲気がよかったです。

『第伍の謎 ヤンデレな狗神さま トネリ』


こんなド健全顔でヤンデレだと!?となったトネリくん。
正体は狗神です。ここ重要。CVは平川大輔さん。わかりやすいところでいうとアニメのジョジョ三部の花京院とかやってらっしゃったそうです。

いやとんでもねえダークホースでしたわ。いや馬じゃなくて犬なんだけどそういうんじゃなくて。性格が正統派ワンコ系。

まー喜怒哀楽がわかりやすくてかわいいです。七不思議に囚われているので学園の外にでたい欲、自由を求める気持ちが強く、取り憑かせてくれるヒロインちゃんに、(対価として)俺も絶対そのぶん役にたつから!とブンブン尻尾をふる犬みたいにやる気を見せてきます。

他の妖怪男子たちはわりかし外に対して憧れは多少はありつつも「フーン」ってくらいの態度なのに、トネリは常に遊んでもらえることに全力で喜びます。

「今夜も遊ぼうぜ!昨日新品のボールだって買ってくれたじゃないかよー!」

みたいなセリフがでたときはいやお前マジで犬として遊んでもらってんのかと悶えました。かわいい。(語彙力がクソ)

そして外観がイケメンの兄ちゃんのくせして愛情表現がまんま犬なので甘噛みやらペロペロ的なのが多くて顔覆いたくなります。なんなんお前どっちや。セクシーなのキュートなの。

ところが、ふとヒロインちゃんが苦手だとこぼした陰口女子たちが急に体調不良を起こしたり、教師が小テストを実施するらしいから遊べないとヒロインちゃんが言った翌日に、教師が急病になるなど…不穏なことが続きます。そしてトネリくんが無邪気に言うわけです。

「よかったな」と。

トネリくんの正体である狗神=犬神は蟲毒のような人を呪うために使役される妖怪のため、トネリくんいわく役に立つ=邪魔な奴、嫌な奴を呪うということになるわけなのです。それに気づいて逃げ出したヒロインちゃんを明るい口調のまま妖術で閉じ込めて追いかけてくるシーンのゾクゾク感はすごい。

このあとどうなるかはネタバレになっちゃうから詳しくは書きませんが、ヒロインちゃんと一緒にいたいのに、呪うことしかやったことない自分はどうすればいいのかわからない感じがもうくっそ切ないです。ヤンデレというよりは、とにかく自分のこと好いてもらいたいけどやり方がわからないって感じかしら。ワンコ系男子好きにオススメです。

そしてでましたオオトリ。
『第六の謎 トイレの花男さま ハナヲ』
もう見た目からツッコミどころがすごすぎて思わず無印全部買いしちゃった原因です。
トイレの花男…トイレの花子さんの男性バージョンってことですね。ラストにきて学校の七不思議のド定番ポジションです。声優はみんな大好き伝説のイケボ緑川光さん。

「なぁ、ここで出会ったのって、マジで運命じゃねぇの?※トイレで
最後の注釈ですべて台無しです。というかよく見たら、他の妖怪男子たちもみんな共通で青い鬼火?的なものをまとっているのですがハナヲさんだけキラキラしてんのね。無敵かお前。

ほんで感想なんですが…。
いままでのCDルートと同じく序盤で今回の主役であるハナヲさんと出会うわけなのですが、思いっきり「ハナヲさま参・上!」とトイレで名乗りをぶちかましてきます。

呆気にとられるヒロインちゃんに対し、最近の若い子はこういうほうが好き?と言うやいなや、今度は急に口調がガラリと変わり、俺様キャラで迫り始めます。正統派乙女ゲーのメイン攻略対象でよくいる俺様系キャラだこれー!あまりにもテンプレート過ぎて逆に恥ずかしくなるやつでした。
「お前どうせこんなん好きなんやろ」的な。でもそれも含めてハナヲさんはわざと演じているわけなのです。

そして一通り乙女ゲー的な絡みを披露した挙句、
「さぁ、この体験をブログに書いたり呟いたりするがいい…!!」
とまさかの七不思議ステマを要求してくるなど、「妖怪がいるとかバラすなよ」というのが基本スタンスであった今までの妖怪男子たちと一線を画すというレベルではないトリッキーさを見せてきます。

さらにこのあとは敬語執事系?キャラも披露したり、とにかく『いまの子たちが好きそうな役』を演じてきます。それでもいまいち反応が薄いヒロインちゃんに素も見せてくれるようになるんですが…。優しい面倒見のいいお兄さんという感じですな。あと今までの妖怪男子のなかで一番ノリノリでアニメイトについてくる。というか行きたがる。

なるほど、「幽ロマはシリーズで聞くならちゃんと順番通りに聴け」という言葉の意味がよくわかりました。今までのCDでも軽くは匂っていましたが、このひとり場違い感バリバリな彼こそが学園の七不思議におけるすべての仕掛人のようです。そういう意味で他の学園に棲みついている妖怪たちのことを想っていたり、包容力が半端ないです。仕掛人でありながら色々な『役』を演じている理由は、シリーズ通して聴いていただければと…。

シリーズ中に何度も語られる、妖怪が生まれる理由、消えしまう理由など含めて、シリーズを追って聴くことで、最大限にハナヲさんの器のでかさと優しさ、長い長い年月の努力がわかってきます。トイレの花男さま…と言っているものの、彼だけね、プロフィールの正体のところがナイショなんですよ。

ハナヲさんのインパクトにツイッターで「なんだこれ…」と言ったときに「ハナヲさんいいっすよ!」って幽ロマ沼の方からリプライいただいたのも、こういうことかと納得しました。しかし彼はどういう層にオススメだろうな…。ただ本当に最後に聴いたほうがいい。かなりトリッキーです。

以上で幽幻ロマンチカシリーズ(無印)の感想終わりです。しかし幽ロマはシリーズが現在でているもので、

・第二シリーズ『有頂天』←わたくしの最推しのメリィさん、そしてウタシロくんが追加されたよ!他キャラは付き合った後だからガンガンイチャつくけど闇深い部分が見えるらしいぜ!そこもまた良し!

・第三シリーズ『破天荒』←学園飛び出して旅行にいくぜ!そこでもコナンばりに怪異に出会うぜ!メリィさんのしかまだ聴いてないけどキャストさんのフリートーク終わったあとの長い無音も油断するな鼻血が出るぞ!少し泣きそうになったよ!

外伝?『真骨頂』←八人のキャラクターが二人ワンセットで両側からしゃべってくれるよ!たぶんこのルートだとヒロインちゃんは誰とも付き合ってないけど全員と知り合い的な設定になってるのかな?うっかりハナヲ&メリィコンビのやつだけ聴いちゃったけどこれも順番通りに聴いてってハナヲ&メリィコンビはラストに聴きゃよかったなって少し後悔!でもメリィさんやっぱかわいいよ!心霊写真くれ!

それとまさに先日、新シリーズ『幽幻ロマンチカ 満天花』のリリースが発表されました。これでまたしばらく生きていけます。ありがとうRejet様。楽しみって大事だね。

えっらい長くなっちゃった。ぜひ皆様も気になった子がいたら聴いてみてくださーい。幽ロマはいいぞぉー。